*本プロジェクト内容に掲載されている内容になります。
『働きたくても働けない障がい者を育児する母親の現状』
障がい児者と共に歩む母親は、育児をしながらも『本当は働きたい』と思っています。しかしながら、育児の大変さ、地域で障がい児を支援する資源・サービスが不足している影響もあり、『働きたくても働けない』という現状があります。
障がい児者と共に歩む母親の常勤雇用率は2017年時点でわずか5%となっています(健常児の母親の常勤雇用率は34%)。また、非正規雇用は健常児の育児する母親が71%に対し、障がい児者の育児する母親が49%となっています。
この働けていない51%の母親の皆さんは、実は『働きたい!(雇用されていない者の内、59%は今後の雇用を希望されている)』と思っている方が半数以上です。
日本全国を見た場合、このように『働きたくても働けていない母親の皆さんは約16万4208人(推定)』います。 雇用されていない母親の皆さんは、働いている方よりも社会との接点が少なく、友人・知人とも障がいにまつわる育児のことが気軽に話せる状況ではない方が多いです。誰に話してよいかわからず、かと言って育児の具体的なアドバイスがほしいと思っていても、よき専門職や支援者に恵まれる環境にいるとは限りません。
私たちは、今回の冊子作成プロジェクトメンバーには『働きたくても働けていない母親』の皆さんに参画してもらっています。その中で、『育児をしながらでも働ける』という小さな成功体験を母親の皆さんとともに築き、同じ立場・目線で気軽に話せる関係性と母親の皆さんが自らの暮らしに良い変化を与えていくことを実践しています。今後もこの活動を継続し、一人でも多くの障がい児者と共に歩む母親の皆さんの雇用に結び付けていくこともHito Rehaの目的になります。