今回の取り組みにあたって、学長をはじめとする4人の先生方から応援メッセージを頂きましたので、ご紹介いたします。
(50音順 敬称略)
【学長挨拶】
フェリス女学院大学は、第4回エコ大学ランキングで総合2位を獲得した実績がありますが、大学祭渉外チームは、SDGsに貢献するため、エコでフェリスなTシャツを作成するという意欲的な企画を立てました。Tシャツには、これまで廃棄されていたバナナの茎の天然繊維を用います。毎年、約10億トンにおよぶバナナの茎が破棄され、農場で燃やされ、莫大なCO2が大気中に排出されているそうです。捨てられていたバナナの茎を有効利用することによって、CO2を削減しつつ、サステイナブルなグッズを作り、バナナ農家の収入を増やすという、一石二鳥、三鳥にもなる取り組みです。また、Tシャツのデザインには、今年の大学祭のテーマである「Butterfly」にちなんで未来に羽ばたこうとする「Butterflyシリーズ」、平和を希求する「アンネの薔薇シリーズ」、過去と現在のキャンパスをかたどった「キャンパスシリーズ」などを考えて下さっているそうです。皆様、乞うご期待!
【国際交流学部教授 佐藤輝】
10,000円のTシャツを割高だとお感じになるかもしれません。でも、発展途上国や地球環境に負荷をかけてきた日本での便利な暮らしの恩返しの機会だ!と受け止めてくだされば、「きっとこれはお得なお買い物だ」と思っていただけるはずです。バナナ生地の可能性を探求した今回のクラウドファンディングでは、フィリピンの農村の副収入源を増やしたり、資源の有効活用に貢献したりするだけではなく、お気に入りのイラストとさわやかな肌触りのTシャツを身にまとうお客様自身のワクワク感も同時に購入できる「一石三鳥」以上の意義があるものと拝察いたします。
ビジネスをつうじた継続的な国際協力と環境保全に着目した大学祭実行委員会・渉外係の正当なチャレンジを心から応援したいです。(ちなみに僕はフェリスの赤い風車を選ぶ予定ですが、どれもステキなので迷ってしまいますね。プレゼント用にも最適だと思います♪)
【国際交流学部 教授 杉之原 真子】
新型コロナの影響で、従来通りの大学祭の開催が困難になってしまいましたが、大学祭実行委員会は新たな状況に立ち向かい、オンライン環境を利用して、資金調達と環境問題への取り組みという一石二鳥の企画を立ち上げました。
この企画では、バナナ繊維を使った製品を広めることで、資源の有効利用と、生産者の生活の改善を目指しています。
フェリス女学院の教育理念は「For Others/他者のために」です。大学での学びを、自分のためだけでなくすべての人のために生かそうという考え方は、「誰一人取り残さない」世界を目指す開発目標、SDGsが目指すものと一致します。大学祭を、新しい世界への扉を開けるきっかけにしようとする学生たちに、どうぞご協力をよろしくお願いいたします。
【国際交流学部 准教授 高雄綾子】
私たちのライフスタイルを豊かにしてくれるファッションですが、早いサイクルで入れ替わる流行を作り出すことで多くの洋服が廃棄され、エネルギーや資源の浪費が国際的な課題となっています。プチプラファッションではさらに、製造過程における人権侵害も指摘されています。サステイナブルにファッションを楽しむために、素材を吟味し丁寧に作られた洋服を選ぶことが、今後ますます求められるでしょう。今回のバナナTシャツのプロジェクトはまさに、フェリス女学院大学で学んだ視点を活かして、可愛くてエコロジカルなファッションを楽しめる一歩になるものだと思います。フェリスからこのトレンドが広がっていくことを期待しています!