先日、「BANANACLOTH」推進委員会(構成メンバー:三井物産アイ・ファッション㈱、吉田染工㈱、貴志川工業㈱、㈱ソトー、㈱ループ)コーディネーターの新田様、吉田染工株式会社の秋本様、三井物産アイ・ファッション株式会社の笠井様にインタビューを行い、バナナクロスに対する想いを教えて頂き、インタビューの様子や内容を記事にしました。
私たちも「BANANACLOTH」推進委員会のみなさんと一緒にサステナブルな社会を作っていく一助になれればと考えています。
質問1)バナナに注目したきっかけはありますでしょうか?
新田様からお答え頂いた内容)
バナナは木ではなく草であり、可食部の実を収穫した後は基本的に60~70センチのところで茎をカットして残りは廃棄材になってしまい、
また、多年生の草なので放っておくと枯れるまで草としては残るが、新たな芽が出てこないため、収穫した後は茎を伐採して新しい新芽を育てるという循環が必要と教えて頂きました。
そして、食べられるバナナの量は世界規模でいうと1億5000万トンですが、廃棄材になるのはなんと10億トンにもなり、世の中の廃棄される植物の有効活用をしたいということから取り組みを始められたそうです。
バナナクロスは繊維を作るためにわざわざ新しく栽培せずに無駄になってしまう廃棄を減らしながら、栽培を続けるための新しい雇用も生まれる。
というサステナブルな社会の実現の一歩となることがきっかけとのことです。
質問2)実際にバナナクロス作りで苦戦したことは何ですか?
新田様からお答え頂いた内容)
バナナ、パイナップル、竹などの素材を繊維化しようと研究をしていた時期があり、バナナも竹も茎自体が硬くなるため、そこから細かい繊維を取り出すのは技術的に難しく苦労されたそうです。
その結果、技術条件と天然繊維のバランスが取れたのがバナナだったそうです。
質問3)バナナクロス作りで嬉しかったこと、印象に残っていることは何ですか?
新田様からお答え頂いた内容)
バナナクロス作りに動いている時に素晴らしいメンバーがいてくれたおかげで、生地がすぐ製品になり、通常よりも早いペースでカタチにすることができたそうです。
2021年3月にサステナブル展をして、10社近いところが具体的な商品にして店頭に出す準備を出してくれており、そのスピード感は協力してくれているチームのパワーがあってからこそで印象的だと教えて頂きました。
質問4)これからの目標や今後の展望について伺ってもよろしいでしょうか。
新田様からお答え頂いた内容)
国産バナナにこだわっている「バナナの神様」というスムージーを販売している会社は苗から育てて農家でバナナを作ってもらっており、最初に出会った時に農園の草から糸を作って欲しいと頼まれ、バナナという素晴らしい植物を最後まで無駄なく使いたいという想いは一緒だと感じられたそうです。
新田様たちはバナナからTシャツやソックスをつくり、そこがスタート地点でしたが、「バナナの神様」は食べ物業界であり、スタート地点が繊維の業界と全く違う中で、業界を超えてコラボレーションして活動していきたいという明確な答えになったとのことでした。
「服という生活必需品だけではなくて、バッグや小物やフロアマットなどいろんな業界を超えてもっといろんな方がこのバナナを扱っていただくことで非常に大きな可能性を持っていると思う。それを追いかけていきたい。」
という熱い想いを教えて頂き、私たちもすごく共感しました。
質問5)今回のクラウドファンディングについて秋本様、笠井様からコメント頂きました
秋本様からのコメント)
「現役の学生さんたち興味をもってもらえて嬉しい。
アパレル業界に携わってきた経験の中で、大量につくり、大量に廃棄されることがすごく嫌だった。
その延長で今回バナナクロスということに出会い、ゴミから生まれるアップサイクルであり、そこで雇用が生まれてお金も生まれるということで今の時代に合っている思った。
海外では10代20代がSDGsやサスティナブルなことに関して関心が高く、自分たちの10年後20年後の地球のことを考えている。
それを日本の人たちにももっと理解してほしい。
どうやって理解していただくのかというと、いろんなところのマーケットやいろいろな異業種とコラボレーションをすることによって少しでもバナナは【食べる】【飲む】だけでなく、【使う】【着る】ということに気づいてほしい。
リサイクルやアップサイクルというのは、1000円で買えたものが実は1200円になってしまうということも理解していただきたい。
その200円はゴミを製品にする費用であったり、新たな雇用をうむことを200円プラスで払うことによって社会貢献している。
ゴミを無くすということにお金を払っているのである。
私もバナナクロスを扱うようになってから朝食がバナナになり、バナナのグッズを購入するなどバナナに生活を寄せている。
そこまで愛すと想いは伝わっていくのかなと思う。
10年後20年後の未来を支える人たちに気づいてもらうというのが一番嬉しい。」
と応援のコメントを頂きました!
笠井様からのコメント)
「私たちがバナナクロスの取り組みを始めて、人との繋がりを一番感じている。仕事をやっていく上で新田さんや秋元さんをはじめ、プロの方々と繋がりが出来、会社の枠を超えた取り組みをすることによって、リベルテモードさんやフェリス女学院大学の方との繋がりが増えたということが一番嬉しい。
バナナ繊維からリサイクルや地球の環境を考えるきっかけになってくれ、
また、若い方が中心となってこのようなお話をいただけることは本当にやっててよかったなと思う。
小学生から大学生の学生のみなさんの考えるきっかけになり、これからも繋がりが増えていったら嬉しく思う。」
と応援のコメントを頂きました!