
今年も稲刈りが終わり、無事に収穫できたことに感謝します。稲刈りを終えるたびに考えること。
この値段で、これからも米を作り続けられるのだろうかと。農家からすれば、米の販売価格は決して高くありません。販売価格より生産コストの方が高く、米作りは赤字になります。
そんな話が出ると、評論家は言います。
「大規模集約化すればいい」「株式会社が稲作をやればいい」「高価な農機具は数軒で共同利用すればいい」「手で刈ればいい」「SNSで直販すればいい」
広大な平野で稲作するのは効率の良い方法ですが、日本には山間地が多く、月ヶ瀬にも小さな田んぼが点在しています。コンバインの移動は負担になります。
機械の共同利用も簡単ではありません。稲刈りをしたい時期はみんな同じ。雨が降れば延期、ライスセンターの予約も集中。機械の故障や保管場所問題も。
そんな効率の悪い稲作をなぜ農家は続けているのか、それは、採算だけではありません。
受け継いだ田んぼを荒らしたくない。地域の美しい風景を残したい。稲作は兼業農家が多く、本業の収入から何百万円もする農機械を買い、一年を通して草刈り、水を管理し、田を守っています。
昨年、米の価格が上がったとき、「これで稲作を続けられる」と思った農家は多かったですが、
今年は、価格が元に戻りました。
それは消費者にとって喜ばしいことなのでしょうか。
米の値段の向こう側を少しだけ想像していただければ嬉しいです。
株式会社が経営した場合、採算の合わない、効率の悪い山間地の稲作を、株主が認めるとは思えないです。
日本の田、農村、食をこれからも残していけるのか。
私たちは、米にいくらの価値を認めるのか。
一緒に考えていただけたら嬉しいです。



