2022/02/10 01:52


皆さん、今晩は。

この活動報告も、とうとう十日を切りました。
何か、終わりにするのが惜しくなっています。

さて、今夜のお話は、米疾病対策センター(CDC)が、世界各地の感染状況に基づき、日本やキューバなど7カ国を渡航警戒のリストで「レベル4」に引き上げましたが、これは、実は、米国自身も「レベル4」で、しかも、日本以外に135か国も同レベルで、更に、昨年の4月にも、CDCは日本を含めた130か国に「レベル4」を出しています。まあ、これだけ流行していますから、当然と言えば当然かもしれませんね。

先ずは、以下の記事をご覧ください。

「2月7日に、米疾病対策センター(CDC)が、世界各地の感染状況に基づき、毎週更新している渡航警戒レベルのリストで、日本やキューバなど7カ国を「レベル4」に引き上げました。

CDCは、直近28日間の感染者が10万人あたり500人を超えた国・地域をレベル4として、渡航を避けるよう勧告しています。

レベル4の国・地域は先月初めの時点で80カ国前後でしたが、最新リストでは135カ国近くに上り、ほかの全カテゴリーを合わせた数を上回っています。」(「CNN.co.jp」『日本やキューバの感染警戒レベルを最大「4」に 米CDC』2022.02.08)

※米国自体はリストに掲載されていませんが、レベル別に色分けされたCDCの世界地図では、31日の時点で4に入っています。また、米国は、昨年4月にも、渡航中止勧告を世界の8割に出しており、我が国は、6月初旬に「レベル4」から「レベル3」に引き下げられています。


それはさておき、日本は、中国のように徹底的に管理すべきでしょうか?それとも欧米のように共存を考えるべきでしょうか?

〇中国が『ゼロウイルス作戦』を続けなければならない理由について

以下は、Youtubeに2022年1月27に投稿された、「BBC News 中文」の報道です。

現在、世界の多くの国々が、如何にウイルスと共存すべきか研究しているときに、中国は依然としてあらゆる疾病を一掃しようと試みています。

中国は何故、「ゼロウイルス」政策を堅持しなければならないのでしょう?また、この政策はどのくらい続ける事ができるでしょう?BBCの記者Ros Atkinsが、その原因を解説しています。

『新型ウイルスまとめ記事:何故 中国は依然として「ゼロウイルス」政策を堅持しているのか?(新冠疫情懶人包:為何中國仍在堅持「清零」政策?)』

Ros Atkins
「欧州では、毎週、数百万のコロナ感染者が生まれています。中国は非常に少数です。中国は依然として「ゼロウイルス」政策を堅持しています。」


賀青華(中国衛生健康委員会)
「我が国の蔓延状況については、総体的におだやかです。一部の地域で地域性のクラスターが発生しているものの、総体的には短期間で効果的に制圧する事ができます。」


Ros Atkins
「具体的に実践されている効果的な制御方法とは、この様な物です。」


Robin Brant(BBC駐中国記者)
「彼等は、三例の無症状の感染者を発見すると、たった三例で、この人口百万を超える都市を、短時間で封鎖するんです。」


Ros Atkins
「ゼロウイルスの意味する所は、都市封鎖であり、大規模な検査であり、旅行シーズンの前に公共の交通システムに対して消毒殺菌を行う事であり、濃厚接触者を集中隔離する事です。

ペットショップのハムスターからウイルスが検出されると、香港ではハムスターの殺処分が行われました。中国は新型ウイルスの駆逐を望んでいます。そして、その目的は、だいたいにおいて成し遂げられています。

米国と英国で、数百万、或いは、数千万なのに対して、中国は僅か十数万の症例です。公式発表での死亡人数でも、同様の違いが見て取れます。中国は数千例、米国は100万人に近づく勢いです。

実際、中国は既に数か月も新型コロナの死亡者を出していません。「ゼロウイルス」政策の支持者は、これは政策の有効性を証明しているのだ、と述べています。

彼等は更に中国経済に言及して、公式データは、昨年のGDPの成長は8%を超えたことを示しており、これは多くの予想をはるかに超えている、と述べています。もっとも、注意点もあります。」

大井真理子(BBC亜洲商業記者)
「現在の、中国の厳格な「ゼロウイルス」政策の意味するものですが、一部の大都市がオミクロン変異ウイルスによって、先月から再び封鎖状態に入っています。しかし、私達はそれらがどれ程の影響をもたらすのかを、未だ 知りません。」

Ros Atkins
「目下、中国は「ゼロウイルス」政策は有効だと考えています。しかし、彼等は「ゼロウイルス」政策について、どれくらい持ちこたえられるのか、決定を下さなければなりません。彼等は恐らく決定を下さざるを得なくなるでしょう。」

Professor Jane Duckett(University of Glasgow)
「私は、相当の確率で、オミクロンの変化によって、中国各地に感染者が出現し、彼等はこの変異種の感染を阻止する事が困難である事を知る事になる、と考えています。」

Ros Atkins
「ウイルスの変異が、「ゼロウイルス」政策に挑戦をするのです。私達は既に、オーストラリアで、デルタ株の襲来によって、「ゼロウイルス」政策が終わったのを目にしています。

スコット・モリソン首相は、今からオーストラリアはウイルスとの共存に入る、と宣言しました。更に、ニュージーランドも、ジャシンダ・アーダーン首相が、昨年10月に、次のように発表しました。」


Jacinda Ardern
「ゼロウイルスは非常に重要です、何故なら当時私達にはワクチンがありませんでしたから。現在、私達にはワクチンがあります。ですので我々は策略を変え始める事ができます。」

Ros Atkins
「ワクチン接種は、少なくとも理論上は、ゼロウイルス政策から離脱する手段です。中国のワクチンは、公式統計によれば、既に12億人が接種しており、これは、およそ総人口の90%です。但し、二つの最も有名な中国のワクチンには一つ問題があります。」

Nicholas Thomas(香港城市大学)

「オミクロンが襲来していますが、中国は依然として「ゼロウイルス」政策に頼っています。シノファームにせよシノバックにせよ、オミクロン株、或いは、デルタ株に対する、高い有効性を提供することは出来ないからです。我々は依然として心配しているのです。」


Ros Atkins
「ええ、中国のワクチンの有効性が、モデルナ、或いは、ファイザーに及ばない事は証明されています。トロント大学の王恵玲の分析です。」

Professor Lynette Ong(University of Toronto)
「中国政府が統制の緩和を非常に心配するもう一つの原因は、彼等は、目下、ワクチンの輸入には消極的なのです。なぜなら、彼等は世界に、中国のワクチンがそれほど有効ではない事を、宣伝しようとは思わないからです。」

Ros Atkins
「ワクチンのこれらの制限より更に重要なのは、中国の症例数が少ないのは、人口全体の自然免疫力がやや低いことを意味している事です。これらの原因によって、更に他の原因で、中国の疾病予防制御センターは、最近、一篇の文章を表し、次の様な結論を出しました。」

China's Center for Disease Control and Prevention

Study published November 2021

「もし、中国が西方諸国の様な防疫政策を採用すると、中国の医療体系に、壊滅的な衝撃をもたらし、国内に巨大な災難をもたらすことになる。」


Ros Atkins
「いつ「ゼロウイルス」政策を停止するのかについては、更に別の二つの要素があります。

先ず、二月に北京で行われる冬季五輪です。中国は疾病による如何なる干渉も望んではいません。このため、外国の観衆も現場での観戦を禁止され、一般に対するチケットの売り出しも停止しました。これらの措置は民衆には歓迎されているようです。」


一般人

「北京は中国の首都ですから、ここでのエピデミックの予防と管理は、当然、他よりも厳格にすべきです。チケットの販売中止も、予防と管理のためでしょう。ですから、私は支持します。」


Ros Atkins

「もう一つ肝心な事は、10月に中共全国代表大会が開催されることです。大会は五年に一度開かれます。会議では、中国共産党の将来の方向性を決めます。

2018年には、習近平主席が国家主席の任期の規制を撤廃しました。今年の秋、彼は三度目の任期を獲得する予定です。政治的に敏感な時期なのです。習主席は新型コロナの症例が上昇し、状況が複雑になることを望んではいません。更に、彼は、エピデミック後の世界について語っています。」


習近平主席
「経済社会の発展を促し、希望の光が人類を照らすよう、全力でエピデミックの翳りを取り除く。」

Ros Atkins

「如何にエピデミックによってもたらされた翳りを取り除くのか、そこが問題です。ウイルスの侵入とそれに伴う各種の不確定性について、我々がこの問題について考える時には、WHOの英国に対する評価を覚えておくべきです。


David Nabarro(世界保健機関 Covid-19の特別特使)
「私には終わりが見えています。トンネルの出口が見えます。しかし、私はまた、2022年に世界は更に険しい道のりを歩むと予想しています。」

Ros Atkins
「WHOはトンネルの先に光が見えたことを発表し、習近平主席は、希望の光の話をしました。しかし、中国と西側は二つの全く異なる道を歩んでいます。

西側では、既に非常に多くの命が失われましたが、しかし、現在、着実に、このウイルスに支配されない生活に向かって歩んでいます。


しかし、封鎖と旅行制限を厳格に実施している中国は、そうではありません。あらゆる政治的な宣伝と公衆衛生上の原因を検討しています。中国は、短期的に方向性を変える可能性は低いでしょう。」(「BBC News 中文」『新型ウイルスまとめ記事:何故中国は依然として「ゼロウイルス」政策を堅持しているのか?(新冠疫情懶人包:為何中國仍在堅持「清零」政策?)』Youtubeに2022年1月27に投稿)

こういう時期には、やはり免疫が大切ですね。

では、今夜はこのへんで。

本日が皆様にとって、好い一日でありますように。