5月、暦の上では間もなく立夏。夏の始まりです。
通常、料理の撮影はファッションの世界と同じで時期を前倒しして撮るものですが、今回の書籍では「できるだけリアルタイムに、その時手に入るもので作る」を大切にしたいなと思いました。
春のうちに夏の料理を撮るからといってとうもろこし、きゅうり、ハーブなんかを揃えても、見る人には見たらわかってしまう「型にはめた感」が出てしまう。
こんな料理を作りましょうとスケッチをし、その通りに材料を揃え作っていくとあらかじめ用意しておいた額縁には飾りやすい絵ができ上がります。
一方で、出揃った材料を前に「どんな絵ができるだろう?」と考えながら作る料理は、額装をすることがもったいないくらいのびのびとしたものになるのです。
私は今回の本を通じて、さまざまな表現方法でアーユルヴェーダとは何か、アーユルヴェーダの料理とはどんなことかを伝えようとしています。
アーユルヴェーダの本質は「その人それぞれの個性に寄り添ったオーダーメイドの治療」であること。「今、ここ」を感じ、大気の影響を体感し、バランスが崩れたところに手を添えて「自分のちょうどいい感じ」にチューニングすることです。
それをひらたく、面白く伝えるには、誰よりもまず自分がのびのびと、その波を体感しながら作っていきたいなあと思いました。
結果かなり贅沢な作り方をすることになったわけですが...一緒に作るチームのみんなも、クラファンをこうして応援してくださった皆さんも、この独特の作り方の良さを「本当にそのやり方でよかったね!」と手を大きく広げて喜んでくれるよう進めていきます。
この日の撮影は、4月末で締めることになった三茶WORKの茶やにて。
(※eatreat.の間借りが終了するだけなので、三茶WORKの茶やは近日中、新しい形で生まれ変わる予定です!)
3年間、毎日毎日お店を開いてきたこの場所で撮影ができてよかった。
ラウンジの大テーブルを解体してひっくり返して背景に使ったり、
オープン当初に飛騨の木こりさんにこのために削ってもらった大きなまな板も大活躍。
床に直置きも。
三茶WORK3Fは西友の真っ白な壁が天然レフ板になってとてもいい光が入ります。
幡野さんの写真はもちろんのこと、
土屋さんのアートディレクション、
さとみさんは手タレまでやっていただいて、
とってもいい仕上がりになりましたので、乞うご期待。
作った料理はスタッフみんなと、4Fで仕事してた会員さんたちと美味しくいただきました。(通常の料理撮影では、味付けもせずに見た目だけの記録を優先して、材料は捨ててしまうこともザラです。だからこれも珍しいこと!)
次回の撮影は、8月頭、北海道の出張料理先で真夏の料理を撮る予定です!
その前に執筆のためにスリランカに行きたいな〜と思ってるんですが、情勢が心配でどうなることやらわかりません!
それではまた!
紫外線が強い季節ですから、眼と頭をサングラスや帽子で守って熱をためないようにお過ごしください。Stay tuned!!