「土に還る」ことを大切にしているとおいちでは、お店の改修でもできるだけ、無垢材や紙などを利用し、集成材などを避けるようにしています。
でも、それを現在の産業構造の中で行うのは難しい。
簡単に施工をしてもらうとしたら合板を使うことになるし、
施工工程が見えない蓋をする施工の方が楽。
しかしながら、多少面倒でも、施工を可能な限り自分たちで行うことで、一つ一つの内部空間を丁寧に設えました。
主として使ったのは、サワラのジョウコ材と言われる、いわゆる、丸太の一番外側で、主たる製材の余りで作られるものです。厚みが12mmくらいで2000mmの長さ、幅150くらいで、使い勝手は限られてしまうのですが、合板を使うのと変わらない価格帯で入手できます。
そこで、このジョウコ材の使い方を考えることで、色々な利用方法ができないかと工夫をしました。
カンナをかけると、綺麗な木目が出てきます。手をかけると、いろんな工夫ができる。
あと、重厚感が欲しいところは木曽檜を使いました。
そこで今回は、木曽平沢にある「大河内家具工房」をお借りして、切りそろえやカンナがけ、張り合わせ作業などを行いました。
工房内観。
種々の機材が揃う。
長さを揃えて切り出し
カンナをかけるとピカピカに!
プレスして2枚を張り合わせ、棚板を作成。
棚板には機械で刻みを。
そんなこんなで切りそろえた部材をはめて、表は商品陳列、裏は作業スペースという二つの空間を隔てる緩い境界を作りました。
さらに、店奥のギャラリースペースの壁もサワラで仕上げました。
その上には、みんなの手作業で、でんぷんのりで和紙を貼りつけ。
マイルドな表情に仕上がりました。
もともとあったトップライトを生かした展示空間になりそうです。
現場作業もあと少し!
頑張ります〜。