こんにちは。こちらにこれまでの進捗を連載したいと思います。
報告表紙画像は、本プロジェクトで改修する関美工堂旧本社・工場の1968年竣工イラストです。
昨年6月にスキーマ建築計画に現地調査に来て頂いてから建築の具体化に向けた動きが始まりましたが、それに先立つこと1年前、建物内に創業来75年間蓄積されてきた在庫などの整理が始まりました。
2021年 改築前の関美工堂旧本社
整理開始時点では建物を改修して何かをしようという明確な目的はなく、「ゴミの山になっているこの場を次世代に残してはいけない」、という厳しくも暖かい友人達の意見、週に数回のゴミ捨て集会。ほんとそんなご厚意が行動の発端でした。
表彰記念品メーカーの廃棄物は、木、プラ、金属、布などの複合素材の製品が多く、産業廃棄物扱いとなるため廃棄コストがとても高くなってしまいますが、かといって数千点を一点ずつをばらす手間は時間がどれだけあっても足りません。
友人、知人、スタッフが定期的に集まり、山積みの箱を開けビニール袋から製品を出し、コツコツ仕分け作業。遠方から話を聞きつけてこれらをどうするか知恵を搾ってくれる仲間達。ほんと感謝の連続の1年でした。
廃棄整理を続けるうちに、これまでずっと考えてきた地元の会津塗業界のこと、全国の漆器業界のこと、地域文化のこと、このままではまずいと感じてきたこと、いつかせねばならぬと諸先輩方、後輩達、そして地域行政の方と話してきたこと、が頭をぐるぐる回りながら、この場所で私が為すべき「コト」が固まりました。そして何故かそのタイミングで事業転換に役立つ国の新たな補助金募集が始まる偶然。
やーるなら今しかねー♪ 北の国からの名シーンに重なる思いです。
この昭和遺産を令和遺産として修復・再生することに、付近の高校教師に関心を示して頂け、ゼミ授業の一環で生徒がゴミ仕分けに参加してくれたり、素敵な人の輪の広がりに恵まれここまできました。
4年前まで機能していた関美工堂旧本社は、しばらく時間が止まってしまっていましたが、多くの皆様の暖かい思いに包まれ、Human Hub 天寧寺倉庫 として再スタートを切るべく、本プロジェクトは始動しました。
初めてのクラウドファンディングでサポート下さる皆様に満足頂けるリターンメニューが提供できているか不安だらけではありますが、本プロジェクトに共感頂けましたら是非お力添えを頂けたら嬉しいです。