2022/05/11 12:52
白居易の詩「寄殷協律」より、
「雪月花時最憶君」
(雪月花の時、最も君を憶う)
日本でも同じように、
雪、月、花という、
自然の美しい景物を指す言葉です。
雪も月も花も、
ずっとは同じ姿を留めるわけではなく、
一時の美しさの後には消えてしまいます。
それでも巡る季節の中、また逢える日を想いながら美しさを愛でるという、正に侘び寂びの世界ですね。
殷協律は、白居易が江南にいたときの部下だそうで、
別れた後、長安からこの詩を贈ったものなのだとか。
「雪月花の時」は、いわゆる四季折々のこと。
季節が巡り、その時々に見られる美しい景物を見る度、
遠く江南にいる殷協律を思うという句なのです。
今回の作画は『光』を意識したものにしてみました。
力強さはありませんが、
儚さに、美しさを感じられる
日本独自の感性に振り切った柔らかい光です。
残り2週間を切りましたが、
まだまだ素敵な言葉が集まりつつあります。
皆様、
本当にありがとうございます!
葦手絵師 TOMOKO. 拝