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気温差50℃、高度3000mの砂漠地帯を7日間で250kmを駆け抜ける。

現在の支援総額

266,500

106%

目標金額は250,000円

支援者数

56

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2013/02/06に募集を開始し、 56人の支援により 266,500円の資金を集め、 2013/02/28に募集を終了しました

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気温差50℃、高度3000mの砂漠地帯を7日間で250kmを駆け抜ける。

現在の支援総額

266,500

106%達成

終了

目標金額250,000

支援者数56

このプロジェクトは、2013/02/06に募集を開始し、 56人の支援により 266,500円の資金を集め、 2013/02/28に募集を終了しました

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【STAGE5(レース5,6日目) コースレポート】

かかんです。
Stage5のコースレポートをします。

Stage5は、最長距離である74.8kmを2日間かけて歩きます。
CPは7つありました。
その分、レポートも長くなりました。
すみません……


私はこの時マメが痛くて、肩が痛くて
限界を超えていました。
前日のStage4の時点で、
痛み止め無くては歩けない状況でした。

しかし、長い距離ではあるものの、
「最も制限時間にゆとりがある」
「諦めずに歩き続ければゴールはある」
という言葉をいただき、
マイペースに行くことを心がけるようにしました。

コース全体を通して、
そこまで難しいコースはありませんでした。

しかし、コースとしての最難関はスタート直後にありました。
それが、写真にある、塩湖です。
塩湖は、マメにとてもしみて、
痛すぎて叫びました。
空が反射してきれいー★
なんていう余裕は、私には全くなし。

塩湖が終わってから
靴下を履き替え、痛み止めをさらに飲み、
歩き始めました。
この時点で最下位。

CP3までは、黙々とひとりで歩きました。
人の姿が見えなくなると、
1人カラオケの開始ですw
大自然をバックに、
思いっきり歌います。
最高に気持ちいいカラオケでした。

CP3を出たら、日が落ちてきました。
いよいよ、オーバーナイトです。
CP4を目指し、ケミカルライトを目印に進みます。
暗くなっていく中、待ち受けるのは長く大きな砂丘の登り坂。
少しずつ、一歩ずつ足を前に出し続ける。
下をむいて、ひたすら登る。

やっと登り終わって
ふーっと顔を上げたら、


満点の星。


天の川が見えて
オリオン座がどこにあるか分からなくなるくらい。


今まで見た星よりも
美しく、壮大で、圧倒的でした。


思わずリュックをおろして
コースに横になり
お気に入りの曲をiPodで流す。

3曲くらい聞いたところで
体が冷えてきたので歩き始めました。
そう、オーバーナイトは
寒さとの戦いもありました。

ダウンを着て防寒をしてCP4を目指します。

前に人の姿が見え、
話しかけたら日本人参加者。
同じテントメイトの女性でした。
オーバーナイトの暗闇は、恐怖です。
1人ではとても心細く、
吸い込まれそうになります。
だから、一緒に歩いてくれた日本人の方の存在は
とても有難かったです。

CP4はさらに砂丘を下った先にありました。

CP4についた時点で午後10時。
おなかがすいたので軽い行動食をとりました。

さあ、CP5に向かうぞ、と思ったのですが、
あしが地面にくっついて動かない。
重くて持ち上がらない。

痛み止めが切れてしまったのです。
痛み止めは、足を止めると効果が止まります。
日本人の方をはじめ、多くの方が
まとまってCP4をスタートする中、
私は一人、CP4に残り、再度痛み止めを飲んで
効果が出るのを待ちました。

そこに、浜田さんと金さんとツパイダーマンがCP4に到着。
浜田さんは全盲の方で、
金さんは韓国人で浜田さんのアシスト。
ツパイダーマンは本職プロレスラーで、
スパイターマンの仮面をかぶって
いろんなマラソン大会に参加しているかなりイケてる人。

私はこの3人と合流させてもらい、
CP5を目指しました。
まだ痛み止めが効き始めていませんでしたが、
暗闇を1人で歩くのはこわかったので
痛くない、痛くない、痛くない
と言い聞かせ、進みます。

しかし

やっぱり痛いものは痛かった。

足を半歩ずつしか出せず、
ツパイダーマンに一緒にゆっくり歩いてもらいました。

浜田さんと金さんは
とてもいいペースでどんどん先に行きます。
2人の姿が見えなくなるくらいはなれるときもありましたが、
少しずつ、少しずつ。
とにかく前へ。
時々止まっては
「ゆっくりでいいよ」
とツパイダーマンに言ってもらって
やっとのことで浜田さんと金さんに追いつきました。

また暗闇の中進むのは、コース選びがとても難しかったです。
浜田さんと金さんのために
私とツパイダーマンが前を歩き、
歩きやすいところを選びます。
1m先が見えないだけで、
こんなにも足下が不安定で
足に疲労がくるのかと驚くとともに、
ここまで暗闇の中進んできた浜田さんの苦労も少しではありますが感じ取ることができ、本当に尊敬の気持ちでいっぱいになりました。


足の痛みも肩の痛みも疲労も
MAXでした。



それいがい、CP5までは記憶がありません。


やっとの思いで到着したCP5。
時刻は夜中の2時。
ついた瞬間、号泣でした。
痛みと辛さと悔しさと安心で。
スペイン人のスタッフが、ハグして背中をさすってくれました。
「よくここまで来たわね。
 泣かなくていいのよ。」
そう、英語で言ってくれたんだと思います。
彼女も一緒に泣いてくれていた気がします。

ここではお湯をもらうことができ、
仮眠をとるためのテントも用意されていました。
気持ち悪かったけど、泣きながらパスタを食べました。
このパスタは、出発当日に、私がパスタが好きだから、と
母が買ってくれた物でした。
本当は食べたくなかったけど、
「母がくれた物だから、ここで食べなきゃ」
と無理をして食べました。
ご飯だったら絶対食べられなかったけど、
パスタだったから食べられました。
ここで食べなければ、スタミナ切れで残った道のりを
進むことはできなかったと思います。
母に心から感謝しました。

そして、インスリン注射をしている私を見て、
先ほどのスペイン人のスタッフが、
「糖尿病なの?」
と聞いてきました。
そこで、この大会に同じ1型糖尿病のスペイン人の女性も参加していることを教えてもらいました。
私も負けてられない!と
力をもらいました。

浜田さん達と、4時半出発ということで、
仮眠をとることにしました。
しかし、マメの傷みで一睡もできず、
痛みに耐えながら横になることしかできませんでした。


CP5を出発。
Stage5のこりはCP6まで約8.6km、
そこからStage5のゴール(CP7)まで約9.7km。
74.8kmの道のりも残り20kmをきっていました。

ここからは、浜田さんのもう1人のサポーターの
金さん(あだ名ポリスマン)が合流。
心配でCP5で待っていてくれたそうです。

残された気力で進みます。

空には、下だけが細くひかる
不思議な月が見えていました。



だんだん明るくなってきて、
歩きやすくなりました。

浜田さんに見える景色を説明し、
ポリスマンのめちゃめちゃうまい歌を聴いて
写真を撮って気分転換をして
進みます。



250km
という果てしない距離が、
のこり20kmのみ。
苦しいのがこれで終わるという嬉しさも、
きれいな景色や感動が終わる寂しさもありました。


CP6を無事に通過し、
月の谷(ムーンバレー)へ入りました。
月面のような景色が広がる場所ということで
このような名前がついており、
普段観光地で、バス停もありましたが、
早朝だったのでいたのは私たちだけでした。

あと5km。という時、
音楽を聴きたくなり、大好きな歌をいくつか聴きました。
音楽の力って偉大ですね。
足が軽くなった気がしました。


そしてふと、金さんが私の隣に。
「手をつないでいい?」
と金さん。
「もちろん!」
と私。
そして金さんが強く私の手を握り、

「よく頑張ったね。
CP5で泣きじゃくってたときは、もう無理かと思ったよ。
でも、本当によく頑張った。
かすみさんは、これから素敵な人と出会って、
結婚して、子供を産みます。
そしたら、その子供に、このアタカマのことを話すんだよね。
お母さん、こんなに頑張ったんだよって胸を張って話せるね。
立派だ。
一緒に歩いてくれてありがとう。
僕も勇気をもらいました。」

こう話してくれました。
私は、泣いてうなずくことしかできませんでした。

本当にたくさんの人に支えられて
今の私がいて
こうして地球の大きさを感じて
人の小ささも大きさも温かさも感じることができている。
いろんな思いで頭も心も顔もぐちゃぐちゃでした。


Stage5のゴールは、谷にあり、遠くから見ることができませんでしたが、微かに聞こえてくる太鼓の音に、もうすぐ、もうすぐとみんなで言い聞かせてすすみました。

ATACAMA CROSSING 2013の旗と
みんなの姿が見えたときは、
また涙があふれてきました。
みんなで手をつなぎ、ゆっくりゆっくり進みました。
右手にポリスマン、左手に浜田さん。
ポリスマンに、
「顔を上げて、かすみさん!」
と励ましてもらいながら。

日本人スタッフのSandyさんが
「おはよう!」と迎えてくれ、
仲間が
日本国旗と韓国国旗を大きく振って
待ってくれていました。


そして
午前11時

みんなで同時にゴール。

スタートから27時間経っていました。



長かった。。。

嬉しくて嬉しくて
声を出して泣きました。

きむにいは、私たちが夜中に帰ってくるかも、と
テントで寝ずにゴール付近で寝袋に入って
待っていてくれていたそうです。

本当に感謝です。

足を洗ったり
マメの処置をしたり
何から何まで
仲間に手伝ってもらいました。

隊長の目がちょっと赤くなっていたのは気のせいかな。

それから食べられるご飯を食べ、
(柿の種のわさび味がめっちゃおいしかった!)
ゆかいな仲間に元気をもらい、
(司のカレーのおいしさに悶絶する姿が最高でした)
Atacama crossing 2013最後の夜を過ごしました。


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