中野区視覚障害者福祉協会の高橋博行会長より、応援メッセージを頂きました。
高橋会長には、私たちのプロジェクトの初期よりお世話になっております。
私たちがプロジェクトを始めたばかりのころにお話を伺わせていただき、そもそも視覚障碍についての理解の乏しかった私たちは、高橋会長に丁寧に様々なことを教えていただきました。
また、中野区視覚障害者福祉協会様が開催していたSTT大会にも、メンバーの浅見と三浦がボランティアとして参加させて頂き、パラスポーツの魅力を目の当たりにしました。
そんな高橋会長より、私たちは応援メッセージを頂きました。
実際に私たちのボードゲーム「グラマ」を体験して頂いた高橋会長からの応援メッセージ、ぜひご覧ください。
開発メンバーが当会を訪れたのは今年の初めのことでした。
視覚障がいの子供たちと、健常の子たちとで遊べるボードゲームを作りたいとのこと、当初私はそれほどに期待してはいませんでした。興味本位とまでは申しませんが、障がい者に一時的に触れ合いたい、楽しませたいとの気持ちから当会を訪れる方々は少なくないからです。 先日試作機ができたとのことで、再度の訪問を受け、実際私もゲームを体験いたしました。
まず感じたのは、各所に見られる障がい特性を理解した配慮です。 最低限のパーツを組み合わせただけの、シンプルな仕組みなのですが、連結部にマグネットを使用するなど、手で触れても形状が保てるよう考えられています。使用する玉や巾着も重りの大きさも、また手触りなどで区別できる様に工夫されています。
そしてゲームの根幹を貫くテーマが重さを揃える!! 視覚障がい者が使用するものや玩具の中には、聴覚や指先での触角を頼りにする等の視点で製造された物はよく見られますが、重さをテーマに添えるとは意表を突かれました。
そして特質すべきは対話を取り入れていることです。
4人のプレイヤーが各々、普段さり気なく持つ物・触れられる物の重さを付属の重りの玉でイメージし、それらの中から一つを選び、同じ重さに合わせていくのですが、そこには対話が不可欠となります。人によって重さとしての感覚は微妙に違っているからです。 これならば、視覚に不自由さを感じておられる子供たちと、健常とされる子供たちが意思疎通を交わしつつ対等に遊ぶことができるでしょう!
しかしながらこのゲームはそれだけに留まることをしません。
ゴルフボールの重さや乾電池、卵一つ分等実際物理的なものであればまだ揃えやすいですが、抽象的な事柄、たとえば舞台に初めて立った時の緊張度や愛する人への気持ちの重さとなると、互いに人柄や性格、考え方感じ方などより深い部分までも知ろうとする作業が必要となってきます。 感情移入をし、想像力を働かせる……。正にシンパシーの能力が試されるわけです。
人と人との関係性が薄くなってしまいがちな今、また自己中心的な考えや行状が多くなりつつある今こそ、このゲームでの遊びを試してみてはいかがですか? 4人のプレイヤーが1歩ずつ心の距離感を狭められる……。そんなきっかけとなってくれることでしょう!
高橋会長、いつもお世話になっております!
メンバーより、この場を借りて感謝申し上げます。