【7月の活動報告】
ご無沙汰しております。8月中旬に冊子の撮影があるので、それまでに全36作品を完成させなくてはいけない状況で迎えた7月。ラフ画も数枚しか描き終えておらず怒涛の1ヶ月が予想されましたが、怒涛でした。
①ラフ画全て描き切る
作品のイメージを具体化して、文字に起こしたり、関係する物事を調べて書き出す作業がラフ画制作になります。バイトから帰って朝まで描いて、休みの日は2日寝ないで描いたりしていました。とにかく空いてる時間はずっと絵を描いていました。
寝室に張り紙の力技
そんな怒涛の追い込みのおかげで、7月9日という早い段階で全てのラフ画を描き切ることが出来ました。想定していた倍早く終わりました。
3.『三人組(トリオ)』
7.『何もない』
15.『生きとし生ける全ての命』
25.『一握の流星』
28.『珠玉』
②作品制作
いよいよ具体的に制作していくわけですが、展示方法を標本箱からキャンバスに変更したので、実質ゼロからのスタートとなりました。そして、撮影日が8月7日に決まったのと同時に制作の締め切りも決まりました。
山のようにあるキャンバス
絵の具で背景を描くのに苦労しました
20.『碧空』アオスジアゲハ
20.『碧空』オキナワカラスアゲハ奄美亜種
20.『碧空』アオタテハモドキ
20.『碧空』ラフ画
ラフ画完成時で「良い感じだな〜」と思っていましたが、実際に作品が完成すると、「所詮ラフ画はラフ画」と思えるほど、昆虫が美しい。どこまでいっても主役は昆虫。ただ、ラフ画をちゃんと描いたおかげで、作品制作は比較的スムーズに進みました。それでも「もうひとアイディア思い付く」という作業や、絵の具の色の出し方、塗り方に苦戦しました、
23.『月下美人』
水彩画、油絵、絵の具の使い方の知識が全くないので、背景を描くのが大変。、
下地を絵の具で塗る
キャンバスに虫を配置
「結局、昆虫が主役」というのがよくわかる作品。立体的で新感覚の標本作品に仕上がりました。7月30日、冊子に収録する予定の全ての作品が完成。当初の予定より2週間ほど早く制作にケリが着きました。
部屋が作品で溢れかえりました
③作品撮影
そして迎えた8月7日、この日は朝の10時から夜の22時までスタジオを予約して、12時間の撮影を行いました。全36作品、果たして12時間で終わるのか、時間との戦いもありますが、焦って妥協して、中途半端な出来にしない戦いでもあります。
作品搬入
撮影機材、照明の準備をするカメラマン赤松
搬入時に外していた昆虫を作品に配置する櫻井
20.『碧空』
6.『Among us』
9.『みんな違ってみんなどうでもいい』
23.『月下美人』
作品ごとに撮り方や、照明の当て方を変えて、より作品が生きるように、より昆虫が生きるように撮ってくださいました。ほぼノンストップで、休憩という休憩もなく、作品の全体写真を一通り撮り終えたのが18時頃、素晴らしい手際の良さで想定より遥かに早く終わりました。
そこから、特に切り抜きたい箇所を限定して数点の作品を撮っていきます。
5.『宇宙』
冊子のデザインを担当する石倉もアシスタントとして手伝ってくださいました
19時半頃全ての行程が無事終了しました。3人で協力し、手際良く、質も良く、ほぼ完璧な1日だったと思います。
25.『一握の流星』
全作品の中で一番小さい昆虫
体長数ミリの極小のハチも圧巻のクオリティ。「印刷でちょっと画質は落ちる」とは言っていたものの、デザイン担当の石倉も「十分すぎる画質」とのこと。冊子の完成が非常に楽しみになる1日でした。
無事に大きい山を越えて開放感と安堵感に浸る櫻井
この1ヶ月弱、「とにかく撮影までになんとか」と思い続けて、命を削って制作を続けてきたつもりです。本当に私個人の作業としてはひと段落つきました。この撮影後、ほぼ2日寝て、ようやく疲労感が抜けました。そのくらい1ヶ月頑張っていたのだと自分でも思います。
ただ、ここで安心する暇もなく、次は冊子の執筆や、リターンの準備、具体的な展示方法や、POPの準備、販売用の標本の準備など、本番(個展)に向けてまだまだやることはたくさんありますので、変わらず走り続けます。当日(8月7日)の撮影の様子は後日YouTubeの方で公開いたしますので興味がある方はぜひご覧ください。
さて、個展まであと2ヶ月弱、これからも皆様のご支援、ご声援を糧に頑張って参りますのでこれからも私どもの活動をどうぞよろしくお願いいたします。
隊長より。




