夏がやってきました!
資料館の前(裏?)の森では、セミさんが元気に鳴いています。
一週間という限られた命を精一杯に燃やして生きているようです。
旧北九州平和資料館が閉館してからの10ヶ月。
私を支えたのは、「応援してくださる皆さんの声」と同時に、「怒り」でした。
「今」、戦前戦中の日本のように、いろいろなことが国民が知らないうちに変えられたり、加えられたりしています。
その中の一つ。人間形成の場である教育現場で使われる教科書が変えられています。
小学校6年生の社会科の教科書から「非核三原則(核兵器を持たない・作らない・持ち込ませない)」がなくなっているのです。
北九州市では、3社のうち2社がその文言、説明を無くしています。
私の頭の中には、一生を原爆のためにめちゃくちゃにされた方々の姿が浮かびました。
体を焼かれ、心無い言葉に心もズタズタにされ、それでも、「未来のために」と、核兵器廃絶を訴え続けた方々の姿を思い出し、憤りで体が震えました。
おかしくないですか?
●核兵器はじめ、兵器に頼って平和を保つ
●一部の犠牲(自衛隊員・自衛隊のある町の人々・沖縄など米軍基地のある街の人々・ミサイル部隊を配備された地域の人々・弾薬庫のある街の人々・・・・)によって平和を保つ
●兵器製造によって経済を回す
●兵器の輸出入によって外交を行う・・・
こんな社会を子ども達に受け継いでいいのでしょうか?
私たち人間は、そんな情けない生き物ではない!私はそう思っています。
「戦争の時代」のことを学びましょう。
そして、
どうして戦争になったのか。
どうして戦争に反対できなかったのか。
どうして戦争を止めることができなかったのか。
歴史を紐解き、「現在」と重ねて考え、
そして、行動しましょう・・・。
私が、「北九州平和資料室 TICO PLACE」を作っていた10ヶ月の間に、あれよあれよと、いろいろなことが変わっています。
43兆円の防衛費拡大の閣議決定。核抑止の容認。防衛費調達のための法案の可決。武器輸出を可能にする動きの加速化。・・・
こんなにも大切なことが、いとも簡単に、それも、国民にあまり知られることなく変えられていることに危うさを感じます。
「戦前戦中と似ている!」
と思ってしまいます。
こんなこと、許しちゃいけない!
一人一人の命が紙切れのように扱われたあの悲惨な戦争の後、一人一人の命を大切にする国にしようと憲法を変え、努力してきたから、今の平和があるのだから。
一人一人が命を輝かして生きていける社会に、世界に、私はしたい。