本日から第三吊り橋を架橋します。 湯俣ブルーとナナカマド。
第二吊り橋の右岸側は、この時期一日中太陽があたらないことが判明しました。寒いです。この日カメラが4カメくらい入ったので、後程各々の発表お楽しみに!本日より第三吊り橋の架橋工事に入ります。祈安全!
伊藤新道第二吊り橋は、伊藤新道河川部の中間部、湯俣川と南真砂岳から流れる唐谷合流部の直下にあり、ゴルジュになっているため、雨天時の増水幅が一番激しく、悠に4mほど増水する随一の難所で、岩に赤ペンキで書かれた「引き返す勇気、雨天の時」で有名な徒渉地点にあります。伊藤正一の生前、ここに再度吊り橋を架けるか、高巻きでこなすか議論にもなりました。正一が作道した70年前と状況は変わり、硫化水素に耐えうるステンレスのワイヤーが安価に手に入り、さらに岩のボーリングには電池式のドリルを使用し、ヘリコプターで資材を運べる条件からこの度吊り橋の架橋となりました。ただし、伊藤新道最奥部の悪条件で野営も厭わず仕事をしてくれる特殊鳶の河東工業さんありきであり、参加してくださった職人、歩荷やベースキャンプの設営をしているガイド集団マウンテンワークスや、賄いのスタッフの総力戦となっています。天候不順によるスケジューリングや、水量増加の判断等、現代においても自然との付き合いの難しさに変わりはありません!12日からは更に奥地に歩を進め、第三吊り橋の架橋作業にかかります。
クラウドファンディングによる皆様からの支援の第一段として、第二吊り橋(旧第三吊り橋)が完成しました。我々山小屋の人間のみならず、登山者の皆様、ガイド、行政とボーダーを越えて全員参加をうたって開始した当復活プロジェクトですが、職人の心意気含めそのすべてが集結して見事なオールステンレスの吊り橋が完成しました。父の生前にこの伊藤新道最難関の徒渉地点を眺めながら、「ここはもう吊り橋は諦めて高巻きにしろ。」とも言われていただけに、支点のアンカーが取り付けられた瞬間に意味のわからない涙腺崩壊がおこりました。最近メディアのかたに、何があなたを突き動かしているのですか?との質問をよくうけるのですが、それは人の力を越えた何かと言わざるをえません。なぜかと言うとその力に私自身翻弄され続けているからです。引き続き第三吊り橋も全力で取り組もうと思います。よろしくお願いします!
クラファン返礼品第一弾発表!真田緑さんより素敵すぎる手ぬぐいのデザインが届きました!湯俣ブルーに赤茶けた硫黄尾根の岩肌、そして黒部源流まで続く原生林と伊藤新道の豊かな世界観が見事に表現されてますね。11月の到着をお楽しみに!