~ご支援・ご協力いただきました皆様へ~京都先端科学大学の“ウクライナ支援プロジェクト”は11/26(土)をもちまして終了いたしました。ご支援・ご協力いただきました皆様に心より感謝申し上げます。本プロジェクトでは40名+1社から計716,000円のご支援を頂戴いたしました。厳しい世相の中ご協力をいただき誠にありがとうございます。本学として、初めてクラウドファンディングを行いましたが、多くの皆様に本プロジェクトにご賛同いただけたこと、大変ありがたく、また嬉しく思います。皆さまからいただいた温かな応援コメントも大変励みになりました。結果的に目標金額は達成できませんでしたが、本プロジェクトを通して、多くの方に本学の取り組みについて知っていただくことができたと思っております。入学してから約3カ月経ち、学生たちは日本での生活や大学生活には少しずつ慣れてきてくれていますが、心と体の負担をかかえたままの生活に変わりはありません。彼、彼女らが祖国の復興や、世界の人々のために活躍できる人材となれるよう、より一層、教職員が一丸となってサポートしてまいります。今回の支援金につきましては、ウクライナ人学生の生活・学修にかかわる費用として使わせていただく予定としております。具体的には、既に発生しております学生のテキスト代等学修準備金や生活支援金の計137万円に充てさせていただいております。本学で迎え入れたウクライナ人学生は、全員正規生として4年間本学で学ぶことを選択しています。彼、彼女らが4年間日本で生活していくための費用として、1人あたり500万円がかかると想定すると、1億1500万円が必要となります。本プロジェクトは、そのうちの一部を皆様よりご支援いただきたいとはじめさせていただきました。本プロジェクトでの直接のご寄付を始め、公的機関や支援団体様より支援の見通しや、本学を応援していただいている企業様、本学の卒業生や学生の保護者様、そして教職員からいただいたご支援の合計は約1億円に達しました。必要額までのあと1500万円ですが、本学のHP (https://www.kuas.ac.jp) にて引き続き寄付を募集するなど活動を継続してまいります。今後とも応援のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。京都先端科学大学 学長 前田 正史ウクライナ支援プロジェクト リーダー マイケル スミス同 メンバー一同
10月28日(木)澄み切った秋空の午後、ハロウィーンイベントを開催。ウクライナ人学生に一日でも早く大学生活に馴染んでもらおうと、他の留学生たちや日本人学生たちと交流する場として開催しました。ハロウィーンイベントの企画、宣伝から小道具の作成に至るまで、留学生12人による企画委員会が準備に当たりました。さすが工学部生のスキルです。手分けして輪投げやピンボールなどのゲーム台を全て手作り。そして、イベント当日を迎えました。太秦キャンパスの中庭にゲームコーナーや飲食コーナーを設けました。みんな感染防止対策ルールを守り、マスクをしっかり着用しています。日が傾くにつれて、会場は盛り上がってきます。みな思い思いの格好で楽しんでいます。フィナーレはステージ上での仮装コンテスト楽しむときは楽しんで充実したキャンパスライフを送ってほしいと願っています。
ウクライナ人学生は工学部の1年生として勉学に励む毎日です。工学部では、1年生からロボット、マイコン応用システム、webアプリの製作に取り組み、モノづくりの面白さを体験します。その前にまず数学と物理の基礎トレーニングです。写真の授業は、難易度が少しずつ高くなる演習問題100問に挑戦しているところです。理工系のあらゆる分野で広く使われる数学的ツールとしての微分積分・線形代数の計算技法を習得し、数値解析ソフトウェアMATLABも利用して工学への応用を見据えた計算を修得していきます。分からない問題には、手をあげて教員に質問するなど、学びに対して積極的です。本学の工学部では全て英語で授業が行われます。入学時に英語が不得意な学生もモノづくりの実習などを通して実践的な英語を身に着けることができます。3、4年生では企業が直面する現場の課題を、チーム4人で解決するキャップストーンプロジェクトを行います。これらの唯一無二のカリキュラムで機械・電気・化学の枠を超えた分野横断専門力、グローバル視点の課題設定力、そして実践的な課題解決力を習得してほしいと思います。工学部授業の様子微分積分計算問題にトライまた、日本語についても1、2年生で学習します。日本語の授業は、8クラスにレベル分けされ、それぞれのレベルに合った学習内容となっています。初級クラスでは、ひらがなの読み書きなどから始まり、日常生活に必要な会話や作文で自己表現が行えるまでの力を身につけます。上級クラスは、すでに日常会話についてはマスターしている学生が対象となっており、日本語でのレポート作成やビジネスで使える日本語を習得します。下の写真は、初級クラスの授業で、ウクライナ人学生は3人受講しています。すでにひらがなとカタカナについては習得済みで、授業も全て日本語で行われています。撮影日は、いつもの朝ごはんや好きな朝ごはんメニューについて自分で作った文章を発表していました。世界で数ある言語の中でも難しいと言われる日本語ではありますが、学生にはしっかりと身につけ、今後の活躍の場を広げていってほしいと願います。朝ごはんのメニューについて発表時刻の表現について学んでいる様子
授業や学生寮での新しい生活について、留学生対象のオリエンテーションを行いました。様々な異なる文化をもつ学生ひとりひとりが快適に過ごせるように、互いの文化への理解を深め、ルールは厳守するように指導しています。学生寮には新入学生だけでなく、RA(リサーチアシスタント)・TA(ティーチングアシスタント)も居住しており、現在は4人の教員と9人の在学生でサポートを行っております。在学生のTAがいることで、新入生は生活面だけでなく授業の事やささいな事でも気軽に相談でき、精神的な支えにもなっています。オリエンテーションの様子9月19日からは順次授業も始まり、ウクライナ人学生も本学独自の授業である”SLS(スポーツ・ライフスキル)”の初回授業を受講しました。”SLS”とはスポーツを通して主体性や協調性、計画性など社会を生き抜く上で必要なライフスキルを体系的に学習する授業です。全学部の1.2年生が履修するスポーツ実技で、亀岡キャンパスで行われています。言葉の壁を越えて、他国の学生たちとコミュニケーションをとれる機会なので、今後も楽しみながら、スキルを身に着けていってほしいと思います。SLSを受講するためキャンパス間バスに乗り込みます亀岡キャンパス
9月7日に本学京都太秦キャンパスにて開催した秋学期入学式にウクライナ人学生も参加しました。この秋学期に本学はウクライナ人22人を含む、学部生113人、院生16人の合計129人の留学生を工学部および工学研究科に迎えます。式において前田正史学長は、ウクライナ人学生の入学に言及し、入学者全員に対して、”この度、ウクライナから多くの仲間を迎えることができました。皆さんのクラスメートです。一緒に学び、ウクライナや世界が直面する困難を解決していきましょう。”と呼びかけました。ウクライナ人学生からも「戦乱から逃れて、普通の環境で勉強ができることは幸せなこと」、「京都で勉学に励みたい」との言葉がありました。日本での生活に一日でも早く慣れるよう、本学では教職員や在学生が日常生活でのサポートに力を入れています。 ※ウクライナからの学生も登場します