2024/02/29 23:27

みなさま こんばんは 夜分に失礼いたします。

とらいふ武蔵野・運営企画推進室の井口でございます。


今夜の武蔵野市は雨が降っています。

春の訪れを目前に、みなさまいかがお過ごしでしょうか。


本日は木曜日でしたので、定例のとおり、

とらいふぁーむでは午後1時頃から

「クリーンむさしのを推進する会」の方々(5名)と、

間引きや生ごみ堆肥の攪拌などの作業を行ないました。


▲令和6年2月某日のとらいふぁーむ



* * *


作業の終わりに、先日から施設の職員たちで

「とらいふぁーむの敷地内に飲料の自動販売機を

設置してはどうかと検討している」というお話をしました。


敷地内に自販機があれば、施設入所者のご家族が面会に

いらしたときに便利ですし、また忙しく働く職員が

一息つく時にも有用であるうえに、より多くの人たちに、

もっと頻繁にとらいふぁーむに足を運んでもらえる機会が

増えるかもしれない、という考えからでした。


私も当初、それは良いアイデアだと思いました。


▲自販機を設置するために、保育園児用のプランター「チビトラグ」の場所を移動しました。


けれども、このことを「クリーンむさしのを推進する会」の方々に相談すると、

見事に全員一致で「反対する」というご意見を頂戴しました。


その最大の理由は、「とらいふぁーむらしくない」ということでした。


端的に言えば、手間のかかること、不便であることにこそ、「共生」なるものの価値を確認することができる、とらいふぁーむはそのような思想のもとに始めた活動の場所であったはずだ、ということでした。


たとえば、とらいふぁーむであの人とお茶をしたい、あの人にこれを持って行ったら、あの時の話をしたら、あの人はどんな顔をするだろうかといったことに思いを馳せて、相手の気持ちを想像すること。それこそまさしく「ケアすること」の一端であり、そのようなことを考えるきっかけをつくる場所になることが「とらいふぁーむらしさ」にほかならないのではないか。これが、反対意見を述べた方々の主訴でした。


まちがいありません。とらいふぁーむでは園芸活動をとおして、「ケアすること」(caring)とは、相手のニーズを「想像すること」(imagining)と同義であると看做しているからです。


もちろん、自販機の設置が直接的に「とらいふぁーむらしさ」を阻害することになるかどうかは、現時点では断定できません。


とはいえ、こうした話をとおして、私たちはまたひとつ重要なことを学ぶことができたと思います。それは、月並みな言いかたですが、「快適さや便利さにも増して、大切にすべきことがあるのではないか」ということです。


▲ひとつひとつのプランターに、個性が出てきました!


〈都市部の福祉施設での植物の生育〉という本活動によって、私たちはほんとうに多くのことを学ばせていただいています。


▲越冬(するために剪定)した『とらいふビール』のホップたちが新芽を出しています!

▲生ごみ堆肥事業に取り組むクリーンさんたち

▲デイサービスセンターの正面にあるお花畑は、いつもていねいにケアされています。



とらいふぁーむの活動にご支援をいただいた皆様に、

この場で改めて感謝を申し上げます。


みなさまにお会いできることを

関係者一同心より楽しみにしております。


今夜もよい夜を。