こんにちは、事務局長の新石です。ついにあと1人でご支援者の数が40人になります! 誠にありがとうございます。多くの方々に応援していただき大変嬉しいです。このタイミングだからこそお伝えできる情報をどんどん発信していきます。残り16日、ここからまた盛り上げていきます! 引き続きリツイートやシェアなど情報拡散にご協力いただけますと幸いです。
本日は、ミャンマーにおけるNGOの現状についてお話します。
そして、さいごに元気を出すため「BAJの歌」を流します。そんな構成でお届けします。
さっそく始めます。ミャンマーで活動する国際機関またはNGOで「万事順調!オールオッケー!」な団体は一つもないといっても過言ではありません。濃淡はありますが、すべての組織が同じような苦境に立たされています。整理すると大きく以下の2つがあります。
(1)活動許可がおりない
(2)治安悪化
このうち、(2)はこれまでも言及しているので今回は割愛します。本日は(1)の話です。
■ 活動許可がおりない
このピンチを理解するために重要なのは「基本的にわたしたちは外国人の団体だ」という認識です。
わたしたちは「よそ者」です。よそ者が活動するには許可が必要です。反対の立場で考えてみれば、かんたんに理解できます。想像してください。日本の田舎にとつぜん外国人のグループがやってきて、ガンガン道路を作り始めたり学校を建て始めたりしたら、それは怖いことです。まるで侵略者です。そのため国際機関やNGOはかならずその国の行政機関としかるべき覚書(おぼえがき:合意書、契約書といったもの)を結んで活動しています。
ミャンマーではとくにこの「覚書」が重要です。それに基づいてミャンマー国内での法的な立場が保証され、日本人の渡航ビザも出るからです。
現在、ほとんどの組織および団体がこの活動許可の取得、覚書の締結で苦労しています。昨年2月のクーデター以降、手続きがほぼ停止してしまっているためです。ミャンマー国内の緊張が高まり、「よそ者」と手を組むプロジェクトについて国内でチェックが入っています。「いろいろ混乱しているし、いったん整理しよう」ということだと思います。わかります。
しかし、そうこうしている内に、多くの団体や組織の「覚書」の有効期限が切れていきます。「切れたなら即出ていけ」ということにはなりません。この一旦停止は、別に「すべてのNGOの排除すること」が目的じゃないからです。とはいえ、これまで通りの活動がしにくくなるのは事実です。じゃあどうしたらいいのか??
そこは国際機関やNGOでそれぞれ対処の仕方が異なります。各団体が工夫しながら、現地の個別的な状況に対応するかたちで、できることを続けている現状です。なにを隠そう、我々もそうした団体のひとつです。
いったん整理します。
現在ミャンマーで活動している国際機関やNGOは、存在の根拠となるような、わかりやすい後ろ盾がない状況で、非常に不安定な立場にあります。それでも何とかこれまで通りの活動を継続しようと、しぶとく踏ん張っている。ほとんどノックアウト状態だけれども、よく見ると、ぎりぎりファイティングポーズを崩していない。それが多くの団体の実情だと思います。我々もそうです。
■ 新たな団体登録法が発布即日施行!
そして、いまミャンマーで活動するNGOにとって最もホットな話題がコレです。
10月末頃に発布され即日施行となりました。NGOの登録に関する新しい法律です。
「いったん混乱しているし、整理しよう」となってから、ついに出てきた法律です。これによって手続きが明確になり、長期的にはよい影響があるだろうといわれています。
しかし、現在のところ、この新法をめぐってNGO界隈は大騒ぎしています。
理由はいろいろありますが、かんたんに書くと以下のとおりです。
・登録申請は2回まで。2回不受理になると二度と申請できない(厳しい!)
・登録期限が切れている団体は施行後60日以内に手続きに入らないとダメ(時間がない!)
・申請に際しては、いろいろな関係省庁からの推薦状などが必要(時間がかかりそう!)
上記も高いハードルなのですが、私が一番重要だと思っているのは、やはりさっきの話にもどって「覚書」です。何はなくとも「覚書」を結ばなくては、登録手続きに進むことができないからです。そして、この「覚書」のハードルは相変わらず高いという認識です。せっかく新しい手続きが判明しても、その段階まで至らない。これがいちばん大問題です。
…と、いろいろ書いておりますが、元気だしていきましょう! 下を向いても仕方ないです。長年活動してきた実績や経験を今こそ発揮する場面だと思っています。現地スタッフたちと知恵を絞りながら、ミャンマーでこれからも活動を続けていくために、あらゆる可能性を検討しています。
結論。本日、言いたかったことはこうです。
いまミャンマーで活動しているNGOはみんなすごい! こんなときだからこそ、はげまし合って、元気を出していきましょう! ミャンマーで活動するすべてのNGOにエールを送りたいと思います。がんばれー!
BAJのチャレンジも残り16日。みなさま、引き続きどうぞよろしくおねがいします。
■ BAJの歌(試聴版)
さいごに、15年以上前にラカイン州の現地スタッフがつくってくれた「BAJの歌」を掲載して、元気よく締めたいと思います。彼は地元で有名なミュージシャンでした。この映像はマウンドースタッフが作成した裁縫教室インタビュー動画の冒頭部分に挿入されており、活動報告では泣く泣くカットした部分です。しかし、聞けば聞くほどパワーが湧いてくるので、ここに載せることにします。ぜひお楽しみください。
ちなみに、フルバージョンは今度のオンライン・イベント(11/19)に流す予定です。ご興味ある方はお早めにお申込みください(お申込多数で大変感謝しています)。
歌詞は以下のとおりです。
We’re hopeful of good to the people
私たちは、人々のためになることを望んでいる
BAJ has been carrying out development programmes
BAJは開発プログラムを行なってきた
Ever since 1994 the mankind can be better forever so be alive
1994年以来、人類は永遠によくなることができる、だから生きている
If we observe like these ideas
もし私たちが このような考えを持つなら
So let us try all together
だから 一緒にやってみよう
Build a bridge among the hearts of the people
人々の心の間に橋をかけよう
Go hand in hand to be better for the future go on go on go on
手を取り合って、より良い未来へ向かって行こう