弊社代表の赤木が鯖江市役所にお伺いし、鯖江市の佐々木勝久市長とクラウドファンディングについて対談させていただきました。鯖江市のメガネ産業における深刻な職人不足については佐々木市長も憂いておられ、佐々木セルロイドのクラウドファンディングについて力強い応援メッセージをいただきました。佐々木市長、応援誠にありがとうございます!▼応援メッセージ▼鯖江市は眼鏡のまち・ものづくりのまちです。鯖江市の産業を担っていただく人材育成と地域振興については私たちも大きな課題ととらえています。ものづくりに興味を持っていただき生業としたいという方々に鯖江市に来ていただくために行政側でも時代に合わせた支援をおこなっていますが、今回の佐々木セルロイド工業所様からの発信についても鯖江市の強みをたくさんの人に知ってもらい産業を循環させていくものだと感じました。長年培われた眼鏡職人の、言葉だけでは伝承できない技術を若い人たちへ継承していくためにも佐々木セルロイド工業所様にはぜひ頑張っていただきたいですし鯖江市もこのチャレンジを職員一同応援いたします。
クラウドファンディングに取り組み始めてから、「結局セルロイドの良さってなんなの!?」というお声をちらほらといただくようになりました。私たちの社名「佐々木セルロイド工業所」にも入っているこの耳慣れない素材。今日は少し詳しく見てみましょう。セルロイドの歴史セルロイドは歴史上、初めて人工的に作られたプラスチック素材です。1856年に開発されたと言われており、初めて人工的に造られた樹脂であり、また初めての熱可塑性樹脂(温めると柔らかくなり、冷めると硬化する)樹脂でもあります。セルロイドはおもちゃ、ビリヤード玉、卓球玉、万年筆などに使われ、後に安価でより扱いやすいプラスチックが世の中に出現するまで様々な場所で利用されてきました。その内の一つがメガネです。セルロイドメガネ造りの難しさセルロイドは加工が難しい素材であるということは再三述べてきました。素材の硬さもさることながら、造る工場としての大きなリスクはその発火性です。(発火性という言葉が独り歩きしてしまい危険な印象を与えがちですが、製品になったメガネとして日常的に使う中で発火することはありません。あくまで製造上のリスクです。)メガネを製造していると、機械を使ってセルロイド板を加工するので、摩擦熱には慎重にならなければなりません。佐々木セルロイドでは安全性を確保するため工場内に冷却装置を備え、また消防署の定期点検も受けておりますので、その点は万全の体制で臨んでおります。なかなかどの工場でもそのような万全な体制を敷くことができない点が、セルロイドメガネの造り難さの一因とも言えます。セルロイドの特徴ネット等で「セルロイド」と検索すると、「劣化しやすい」などというデメリットが出てきます。セルロイドの「素材」自体は耐候性のある素材ではありませんので、さまざまな素材と比較した場合には、太陽光・紫外線や温度の変化によって劣化しやすいと言えるため、このような表現が出てくるのかと思われます。しかし、「プラスチックメガネ」に使われている素材として考えてみると、むしろ、「劣化しにくい」(注:もし劣化しても元に戻せる)といえる素材なのです。市場に流通しているプラスチックメガネの約95%が「アセテート」という素材でできていますので、セルロイドとアセテートを比較してみると・・・1. 頑丈さ:アセテートと比べて素材が固いので、傷がつきにくく折れにくい2. 美しさ:磨けば磨くほどツヤが出るので、美しさが長持ちしやすい。3. 復元性:アセテートと比べ白化しにくく、整髪料にも強い。またもし白化しても磨けば元に戻る。という特徴があります。これらの特徴をより活かすために、「磨き」という工程が非常に重要になってきます。佐々木セルロイドが誇る「磨き」の技術今回ご用意している「SASAKI」では、なるべく長く輝きが続くように丹念に時間をかけて磨き上げさせていただいております。ガランの時間を長くし、バフの角度を細かく変えながら丹念に丹念に。頑丈である(=メリット)がゆえに、加工が難しい(=デメリット)セルロイドという素材を一本のメガネに仕上げるためには、実に約200もの工程を踏む必要があります。制作にかかる時間も、アセテートメガネの約3倍。佐々木セルロイドでは、全行程を社内でおこなっていますが、特に「磨き」の工程には、少なくとも5年〜10年の修練が必要と言われるほど難しい技術のため、ほとんどのメーカーは外注に頼らざるを得ない状況です。今では、メガネ造りを0から100まで社内でおこなっている会社は、弊社を含め全国で2〜3社しかないと言われています。セルロイドの特徴で挙げたように、そもそもアセテートと比べると白化しにくい素材ですが、もし白化してしまったとしても自社でまた「磨き」をかけて元に戻すことができるので、安心です。素材としては扱いにくい、劣化しやすいと言われてしまいますが、メンテナンスを加えることで「長く使える」。例えるなら、アセテート=合皮の製品、セルロイド=本革の製品のようなイメージを持っていただくと理解しやすいかと思います。(無期限・年一回メンテナンス付きリターンもご用意しておりますので、気になる方はぜひ!)▼ガラン=竹チップと研磨剤が入った樽に入れて回すことで表面を研磨どのような素材とも同じように、セルロイドも長所もあれば短所もあります。しかしながら、「SASAKI」においてはその長所である艶、深い光沢、そして気持ちよさを感じるくらいの肌触りを最大限感じていただくために、丁寧にお造りさせていただきます。まさに我々にしか表現できないセルロイドメガネです。
メガネをオンラインで購入する難しさの一つ、それは掛け心地がよくわからないことです。SASAKIはお手元に届いてすぐに付けていただけるよう、一般的なお客様の顔形に合うように調整して出荷させていただきますが、それでも少し不安だな、という気持ちはあるのではないかと思います。そんな心配はご無用!今回SASAKIの商品と一緒にお送りする「フィッティングチケット」とSASAKIをお持ちいただけば、メガネの田中全店で、ご支援いただいた方お一人お一人のお顔に合わせて掛け心地を調整させていただきます。まずは届いた状態のSASAKIがどれくらいお顔にフィットしているかを見てみます。ウォーマーと呼ばれる器具で柔らかく温め、つるの部分を慎重に曲げていきます。お客様の顔に合うように、慎重に、慎重に・・・。セルロイドは一般的なメガネの素材に対して固い素材であるため力を込めたくなりますが、ここはじんわりと。お顔の幅、耳の掛ける位置などを見つつ細かく調整を繰り返します。少しずつ温めて、曲げてを繰り返すことでこめかみ、耳にぴったりとフィットするようにします。フィッティングチケットは全国のメガネの田中でご利用いただけますので、ぜひお持ち込みください。▼メガネの田中店舗一覧▼https://www.tanaka-megane.co.jp/store/list/
“丸メガネ”と聞くと、何を思い出しますか?のび太、たまちゃん、ごはんですよ・・・そうなんです、パッと思い浮かぶのはアニメのキャラクター。なんだか個性的だなという思い込みをしてしまっている玉型の代表格が、丸メガネなんです。しかし、食わず嫌いはもったいない!世の中にはかっこいい丸メガネがほとんどないからこそ、そんな先入観は「SASAKI」のと共に捨ててしまいましょう。実は「SASAKI」のラウンドタイプは丸いのですが、フロントの上下・左右の幅を絶妙に差を付けて設計し、丸いのですが、あえて正円ではないサイズ感にしています。また、ブリッジ(レンズとレンズの間を繋ぐ部分)をやや上に設計することでブリッジを目頭の高さに合わせ大人っぽい印象を演出。このブリッジの高さがもう少し低かったら、キュートな印象のたまちゃんになってしまいます。この絶妙なサイズ感と、もう一つの肝がカラーです。モデル着用のブラウンササは、丸い印象のデザインに対して横方向の模様がぐっと締まった印象に。カーキは透明感がありますが、深いグリーンなので丸みはあるのにクールな印象。女性に特におすすめしたいカラーです。ブラックは言わずもがなですね。セルロイド×黒×丸メガネ、となると究極のクラシカル、ビンテージメガネにも多く見られる組み合わせですが、「SASAKI」はモダンな要素も兼ね備えているのでコーディネートを選びません。ラウンドタイプは着用される方の色に染まります。モデルのようにかっこよく渋めにかけていただくもよし。若い方にはコーディネートのアクセントに。丸顔の女性にもぜひかけていただきたい。(ん?)「SASAKI」おすすめの丸メガネ、いかがでしたか?ぜひ老若男女にかけていただき、この良さを実感してほしい!丸メガネ推進委員(?)より、熱いご紹介でした。
オンラインでメガネを選ぶのって難しい!そんなお声をよく耳にします。特に「SASAKI」は気軽にポチッとできる値段ではない・・・。ということで、そんな方にぜひおすすめなのが実際に試着いただくこと!10月は「SASAKI」を見て、触れる機会をたくさん設けようと思っております。こちらのカレンダーは随時更新予定ですので、ぜひこまめにCHECK!!直近の予定では、三年ぶり満を持して開催!メガネファンには垂涎ものの「メガネフェス」のPOP UPブースに参加します。ぜひ足をお運びください!▼佐々木セルロイドもしっかり紹介いただいてます!メガネフェス【佐々木セルロイド工業所】メガネファンのみなさんとも、そうでないみなさんとも、鯖江トーーーーク!できることを楽しみにしております!Sayaも在ブースしておりますので、ぜひお気軽にお声かけください♪