今回は、JICAプロジェクトのコーディネーターでありトレーナーのNavinから、SALASUSUの教育についてのコメントをご紹介します。
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こんにちは!私はナビンです。
SALASUSUのスタッフとして、カンボジア国内の職業訓練校の教師たちを対象に、「授業研究」をベースとした教師育成トレーニングを企画、提供しています。
実際に「授業研究」の導入に挑戦してみて
「授業研究」は、カンボジアの教師たちにとっては非常に新しいやり方です。
10年以上経験があるベテラン教師にもこのプログラムを提供するので、新しいやり方だからこそ、皆さんのことを否定せず、理解してもらえるように意識しています。
ひとつの授業をたくさんの教師たちで観察するので、生徒の学びが対象とは言え、その授業担当の教師はとても緊張されていました。
でも、回数を重ねていくと、みんな慣れてきていて、どうやったら生徒がもっと学べる授業になるか、という声がたくさん出てきます。
今回のプロジェクトで実施している「授業研究」のなかでは、教師同士が学び合う繋がりができているのが大きな価値だと思います。
なかなか、新しいやり方や提案が受け入れられづらい「学校」という組織の中で、一人ではそれを変えていくのは難しいけれど、自分の悩みや理想をお互いに打ち明け、繋がりができて、励まし合える。
子どもたちと直接触れ合う教師たちにとって、「安心安全な場がある」というのは、とても大切なことだと感じています。
新しいことをもっともっと学びたい、という先生たちの前向きな姿勢には感動します。「もっとこういう学びの機会を増やして欲しいという」声もあり、とても嬉しく思っています。
このプロジェクトの先に夢見るもの
私自身を振り返って、初等教育だけでなく、大学の場にもその学び方や先生のあり方が反映されていくといいなと思います。
自分の大学での学びを振り返ると、私を始め、大学に行けたことは良かったけど学べていない瞬間はたくさんあると感じている学生は多かったと思います。
先生が授業に来なかったり、教え方が一方的で発言するのを怖がってしまったり、学ぶべきことを何も学べないまま、単位取得の試験を迎える羽目になることもしばしばありました。
大学の先生の文句を生徒だけで話していても、もったいないなと思います。
「良い教え方」や「良い先生のあり方」がいずれ大学にも浸透して、もっと学びたい人が学べる環境になってほしい。
「授業研究」を広めることで、カンボジアの教育は確実に良くなると信じています。
JICAのプロジェクトに関わるようになって、これまでの「カンボジアに貢献したい」という思いが行動に変えられていることがとても嬉しいです。
これからも頑張っていきたいと思います!
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9月23日(金)、「授業研究」をはじめとする教員育成の専門家である津久井純先生をお招きして、お話をたっぷりお聞きします。
まさに今回のクラウドファンディングのメインテーマでもある「教師育成」を取り扱うこのイベント。ぜひ多くの方にお越しいただけるとうれしく思います。当日のFacebookライブや後日のアーカイブ配信も予定しています。ぜひお気軽にご参加下さい!
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