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「0.01」写真にも映らない。だから届く。 ほんの少し、心を動かす布を。

写真にも映らないほどの、かすかなストライプの変化を愉しめる麻素材のストール「0.01」は、片側から僅かに光が差し込むように、滑らかなグラデーションが描かれています。整経(せいけい)の技術から生まれたその幽玄美を体感してみませんか?

現在の支援総額

85,800

42%

目標金額は200,000円

支援者数

4

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/02/10に募集を開始し、 4人の支援により 85,800円の資金を集め、 2023/03/13に募集を終了しました

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現在の支援総額

85,800

42%達成

終了

目標金額200,000

支援者数4

このプロジェクトは、2023/02/10に募集を開始し、 4人の支援により 85,800円の資金を集め、 2023/03/13に募集を終了しました

写真にも映らないほどの、かすかなストライプの変化を愉しめる麻素材のストール「0.01」は、片側から僅かに光が差し込むように、滑らかなグラデーションが描かれています。整経(せいけい)の技術から生まれたその幽玄美を体感してみませんか?

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ご挨拶

はじめまして。滋賀県東近江市で「整経(せいけい)」を生業としています、山西盛隆です。あまり耳馴染みのない言葉だと思いますが、整経とは「経糸(=タテ糸)を整える」という意味で、布を織る機屋さんから注文を受け、経糸を必要な幅に必要な本数、指示通りのストライプに並べる仕事です。

 一口にストライプと言いましても、その組み合わせは膨大で、私が取り組めているのはそのほんの一部なのですが、理屈では1000本の経糸の布ならば、1000種の素材、1000種の太さ、1000種の色を組み合わす事ができます。

 私は麻織物の産地で、そのストライプに向き合い仕事を重ねています。ですから、医師の責任が患者さんの病気を治すことであるように、麻のストライプで出来ない事があれば、それは私の責任だと思っています。


プロダクト誕生の経緯

滋賀県の湖東地方は、愛知川の豊かな水と近江商人の活躍等により、鎌倉時代から麻織物が発展してきました。国指定の伝統的工芸品である「近江上布」もこの歴史から生み出された名品であり、私も整経の職人であると共に、伝統工芸士として、その技術を次の世代に受け継ぐお手伝いをさせて頂いています。

そして、受け取った技術を少しでも前に進めるため、産地が繋いで来た麻織物と、そのストライプの可能性を、日々模索しています。

今回、クラウドファンディングを通じてみなさまにご提案したいのも、その中で生まれた「麻素材のストール」です。名前を「0.01」といいます。


「0.01」とは?

「0.01」は、三日月の明るさが 0.01ルクスだと言うことに着想したテキスタイルです。

 日本のアートシーンには昔から、壁に出来たシミや影も落とさないほどの三日月の薄明かりに嫉妬し、その領域を「戦いの場所」にしてきた人たちがいます。私が仕事を重ねる中で惹きつけられたのも、そんな耳を澄まさなければ聞こえてこないような、幽(かそ)けきものでした。音楽や文学の世界が既にそうであるように、クラフトの世界にも、直接的ではない方法だからこそ、伝えられることがあるのでは無いかと感じています。

「目には見えない、写真にも映らない、けれどそこには確かにあって、理由は分らないけれど、誰かの心を動かす小さな要素になっている」そんな仕事を目指し、デザインしました。

生地は、産地が磨いて来た上布の技術を土台に、密度からフィニッシュまで全てを一から見直し、麻糸(ラミー)を染め、経糸、緯糸ともに一本糊付け、古い小巾のシャトル織機で織り上げ、竿干し縮み加工で仕上げています。


製品情報・仕様

1.PRODUCT 0.01 SERIES S3F-BW

2.PRODUCT 0.01 SERIES S1F-BK

3.PRODUCT 0.01 SERIES S4F-NA

4.PRODUCT 0.01 SERIES S5F-NV

5.PRODUCT 0.01 SERIES S2F-WH

サイズ:W41cm×L220cm(房部分除く)
MATERIAL:麻(RAMIE)100% ※力織機(IWAMA)により製織
MADE IN JAPAN


製品の特長・こだわり

先染めの織物(糸を染めてから柄を作る織物)は一見して平面的に見えますが、 じつは立体の構造物で、後染め(生地を織ってから染めるもの)に比べればその自由度は低いものの、先染めにしか出来ない表現があります。

 例えばグレーの生地が必要な場合、後染めならば該当する色の染料に浸すか、もしくは塗ります。一方で先染めの場合、糸を全て該当する色に染めてから織れば、当然目的の色の布となりますが、他にも、経糸を黒、緯糸を白で織っても布はグレーになりますし、経糸を黒と白、交互に配置することでもグレーを表現することができます。

 

他にも、その方法は膨大にあって、同じ糸、同じ密度でもその配列と重なりをコントロールすることで、繊細に印象の異なる様々なグレーを生み出すことが出来ます。

私はそのような先染め織物の特性を活かし、音楽が、リズムとメロディーに別れているようなアプローチで、ある意味完成されたクラシックなデザインの生地に、例えば三日月の〝幽けき明るさ〟を埋め込むことが出来ないかと考えました。

 一見、何の変哲もないデザインの生地なのですが、実際は片側から僅かに光が差し込むように、滑らかなグラデーションを描いています。説明しなければ色の変化に気付かれる方はほとんどおられませんが、生地両端の色の違いを比較できるように重ね合わせてお見せすれば、以降は誰もがその変化を認識できるようになり、色差は日に日にはっきりとしたものとなってゆきます。


コーディネート例


リターン

今回のみクラウドファンディング限定価格でリリースします!

・【超早割35%オフ CF限定割引】PRODUCT 0.01 SERIES 定価33,000円→21,450円

・【早割20%オフ CF限定割引】PRODUCT 0.01 SERIES 定価33,000円→26,400円


最後に

世の中には実際に、音楽や文学のような人が生み出したものがきっかけとなり、一瞬にして世界の見え方が変わる。そんな体験をした人が沢山いて、そんなことの正体を知れたなら、どんなに素敵だろうかとよく考えます。

 例えば、演歌歌手はコブシの回し方一つで悲しみを伝えたり、バイオリニストはヴィブラートだけで愛を表現したり、小説家は文字のない行間に意味や思いを込めたり。他にも様々な分野で「伝えきれないことを伝える試み」がなされているように、ストライプにも直接的では無い方法だからこそ、伝えられることがあるのでは無いかと思いました。

 技術者のエゴの塊のような、実験的で伝わりづらい製品であることは自覚しておりますし、今回のクラウドファンディングは私にとって身勝手な検証であり、大きな挑戦です。

 僅かでも必要だと感じていただける方の元へ届き、この布を体験して頂ければ、そしてお感じになったことを、お聞かせ願えればさらに幸いです。何卒よろしくお願い致します。

 

商品についてのご注意点

 Q 家で洗えますか?

A ご家庭でお洗濯していただけます。前後の房が重ならないように折りたたみ、中性洗剤を溶かした溜め水にて押し洗いしてください。お洗濯により、多少の縮みがあります。お好みで、定期的に薄く糊付けして頂くと、毛羽立ちを抑え長く風合いを保つことができます。

Q 色落ちや色移りの心配はありますか?

A 元々汗をかく時期の着物由来の織物ですので、使用している反応染料はとても堅牢です。特殊な油性成分などと一緒でなければ、色落ちの心配は殆どありませんが、念のため他の洗濯物とは分けてお洗いください。
 

Q 洗濯後、どのようにして干せば良いですか?

A 洗濯機の脱水機能をお使いいただくことも可能ですが、脱水しすぎるとシワが残りますのでごく軽く、お洗濯(脱水)後は、水分の残った状態で形を整え、房部分が重ならないように、速やかに干してください。退色を防ぐため陰干しをお勧めします。

Q 着用後洗濯をしない場合のケア方法を教えてください。

A 汗がつかなかったなど、お洗濯をされない場合には、ハンガーなどに掛け、霧吹きをして形を整え、生地の重みでシワを伸ばしてください。タンブラー乾燥はご利用いただけません。
 

Q シワが気になる場合にはどうすれば良いですか?

A 後からついたシワが気になる場合には、乾いた後霧吹きをし、ドライヤーでブローしていただくか、当て布をし、布から少し離してスチームを掛けてください。

Q アイロンは使用できますか?

A アイロンの使用はお避けください。麻は植物ですので、濡れている時には非常に強い繊維ですが、熱は苦手です。また、肌との接触を少なくするため、生地表面には「ちぢみ」と呼ばれるシワ加工が施されています。アイロンやクリーニングなどで損なわないようにご注意ください。また、毛羽立ちの原因となりますので、ブラシのご使用もお避けください。
 

Q 生地に糸のヨレや節があったのですが?

A 稀に糸のよれがありますが、ちぢみ加工に伴い生じるものです。節は植物性靭皮繊維独特のもので織傷ではありません。

メディア掲載履歴

・朝日新聞(2018年3月25日朝刊)
・京都新聞(2018年3月25日朝刊)
・読売新聞(2018年3月25日朝刊)
・京都新聞(2019年10月27日朝刊)
・つなぐ日本のモノづくり 51 Stories of NEW TAKUMI(美術出版社 初刷2018年10月31日) 

 

募集方式について

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


最新の活動報告

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  • 終了しました。

    2023/03/14 21:08

    手探りで始めたクラウドファンディング、おかげさまでなんとか無事に終えることができました。残念ながら、目標金額には届きませんでしたが、とても良い学びとなりました。頂いたご支援を励みに、また再び皆様に刺さるものづくりが出来るよう、ブレずに、けれど現実はしっかりと受け止めて、精進して参りたいと思います。ご支援下さった皆様、4月の商品お届けまで、今しばらくお待ちください。ありがとうございました。 もっと見る

  • 服部式チーズワインダー(服部機械製作所)セラミックドラムで糸の長さを計測できる20錘と30錘、加えてインバーターでスピードをコントロールできる9錘のチーズワインダーがあります。分割、合糸、チーズアップ等の工程に利用できます。愛知県の服部機械製作所と言う会社で作られました。現在は生産されていません。服部部分整経機(服部工業)木製ドラム(径2.5メートル)のシンプルで小さな部分整経機、屏風には最大600本まで糸を掛けることができ、織物の経糸を準備する工程に使用します。岐阜県の服部工業と言う会社で作られました。現在は生産されていません。シュワイター(ISHIKAWA SEISAKUSHO.LTD)3錘の小さなシュワイター、織機で使用するシャトルに糸をセットするため、管と呼ばれる道具に糸を巻くための道具です。石川県金沢市の石川製作所と言う会社で作られました。現在は生産されていません。橋詰タイングマシン(橋詰研究所)橋詰研究所と言う会社で作られた、手動で織機上の織終わった経糸を、次に織る経糸と繋ぐための道具です。福井県で作られました。現在は生産されていません。IWAMA片四シャトル織機(岩間製作所)岩間製作所と言うメーカーのもので、シャトルを最大四杼まで同時に使用することができる力織機です、一般的には片四(カタヨン)と呼ばれています。0.01は全てこの織機一台で織っています。昭和45年頃に愛知県で作られました。現在は生産されていません。 もっと見る

  • 0.01の生地は、シャリ感のある、着物(上布)や洋服などのお仕立てに向く伝統的な技法の生地と同じ糸を用いていますが、密度からフィニッシュまでを一から見直し、麻のさらりとした感触と柔らかさを兼ね備えたオリジナルのものです。麻糸(ラミー)を染色(白は原糸色)し、経糸緯糸ともに一本糊付加工を施して、小巾シャトル織機で織り上げ、縮み加工で仕上げています。原糸関連以外の殆どの工程を滋賀県で担っていますが、近江上布ではありません。必要な麻糸(ラミー)は年々生産量が減っていて、少しずつ高品質なものが手に入ら無くなっています。現在使用している糸は、海外で栽培された原草を広島県で紡績されている80番手単糸です。肌に直接触れることの多い素材ですから、汗や摩擦で身体や他のアイテムを汚さないように、糸の染色は堅牢度の高い反応染料を選択。繊細にイメージを実現するため、色再現力の高い地元染工場さんにお願いしています。糊付は和歌山県。経糸緯糸共に一本糊付加工を施して頂いています。毛羽を寝かせた状態で織り上げることができ、着用時の毛羽立ちを抑え、肌触りに違いを生むのが目的です。生地のエイジングは劣化では無く、美しさの一つの要素だと考えているので、糊種は敢えて不溶解でない澱粉糊を選択しています。原糸の購入からここまでで2から3ヶ月、制作のベースとなる先染めの糸が完成します。色のついた状態で、販売されているものを購入している訳ではありません。糸の準備が整いましたら、整経から織りまでの工程は自社で。特に整経は、0.01の言葉となるストライプを組む作業ですから、リスクを犯しても目的に対して妥協なく、常に容赦のない縞割に取り組んでいます。織りは生地に膨らみ感がでるよう、経糸をあまり張らずに織る事の出来る古い小巾シャトル織機を使用し、紡績ムラ、染色ロットムラが出ないよう、緯糸が無地の物も必ず二杼以上で、回転数を落とし、織っています。フィニッシュは、伝統的工芸品も手掛けておられる麻に精通した整理加工屋さん。揉み工程は機械ですが、手作業による丁寧な直しが施され、巾出しは必ず2回、耳際まで生地を痛めないクリップテンターを使用、生地をリラックスさせた状態で乾燥させることができる竿干しをお願いしています。後は自社で織傷や汚れを確認した後、必要な長さに裁断し、手作業で房付けをして完成です。生地のロスを少なくするため、この工程はご注文を頂いてから行っています。誰がつくるかでも、どうつくるかでも無く、何をつくるか。こんな物をつくりたい。そう思える布をつくるために、最適な道具と必要なパートナーを選択し、仕事を重ねています。 もっと見る

コメント

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