ARUNでは、優秀な社会起業家を発掘し、支援するビジネス・コンペティション:CSI Challenge2を実施中です。今回実施中の、このクラウド・ファンディングでいただいた皆様からの資金は、この活動に利用させていただきます。
さて、CSI Challenge2ですが、アジア諸国から128団体からの応募があり、優秀起業家を5月28日に最終決定すべく、選考中です。その中で、特徴をもった起業家をご紹介したいと思います。今回は、その第1弾として、FinTechを利用した社会起業家をご紹介します。
現在マレーシアに移民が何万人いるかご存知ですか?
マレーシアは人口3,200万人程度の東南アジアの国です。そして、マレーシアはシンガポール、台湾、日本の低技能労働者を送り出し、シンガポールやオーストラリア、北アメリカへ中産階級が移住する移民出国である一方で、インドネシアをはじめとしたアジア諸国から移民を受け入れる移民入国です。現在、200万人程度の外国人労働者がマレーシアで働いていると言われている。ちなみに、日本では、厚生労働省への外国人雇用に関する届出数だけでも128万人の外国人労働者がいると言われます。
そして、マレーシアで移民として働く外国人労働者の多くが銀行など既存の金融サービスにアクセスがないと言われています。そのため、彼らの多くが貯蓄や送金を自分自身で行うことを強いられています。
この課題に対し、テクノロジーを用いて解決しようとしている企業があります。
この企業はマレーシア国内各地にある小さなお店やコンビニエンスストア、銀行などと連携して、移民のためのデジタルウォレットを提供しようとしています。つまり、アプリや連携店を利用して、貯蓄や送金、購入などを一貫して行うことが可能なプラットフォームを提供しています。
テクノロジーによって、従来金融サービスにアクセスすることができなかった移民に対してサービスを提供するモデルは非常に面白いと感じました。現在、ヨーロッパ諸国や中東諸国を始め難民受け入れや移民受け入れに積極的な国では、移民をターゲットにしたITサービスが開発されています。人の移動が流動化している現代に、こういったサービスが世界中に広がると良いですね!
SDGsでも「誰も置き去りにしない」持続的開発が策定されています。こういった移民向けのサービスにより、SGDs達成の1つの助けになるのではないでしょうか?