現在ARUN Seedが実施するCSI Challenge 2の応募企業の取り組む課題やビジネスモデルについてご紹介していきます!現在ARUN Seedが実施するCSI Challenge 2の応募企業の取り組む課題やビジネスモデルについてご紹介していきます!
ミャンマーは東南アジアに位置する仏教国です。最近はロヒンギャ問題でミャンマーについて見聞きすることも多いのではないでしょうか?
そんなミャンマーを拠点に活動する応募企業について紹介していきます。まず、ミャンマーの農業セクターについて見ていきましょう。ミャンマーの産業構造は農業に強く依存すると言えるでしょう。CIA Factbook (*1) によるとGDP全体に対し、農業24.8%, 製造業35.4%, サービス業39.9%の経済構造をしています。そして、国全体の労働力のうち70%が農業, 7%が製造業, 23%がサービス業に属しています。
一方で、ミャンマーの農業の大きな課題が低生産性です。例えば、世界銀行 (*2) によると、ミャンマーの1人当たりの1日の稲の収穫量は23kgと、カンボジアの62kg、ベトナムの429kg、タイの547kgと比べても非常に少ないことがわかります。そのため、デルタ、乾燥地帯農家の農家は特に賃金が安く、1日あたり2ドルの稼ぎしかありません。
このように生産性が低い理由の1つに、農家によって正しい栽培知識や技術が用いられていないことがあります。このミャンマーの農家が直面している課題に対して、アプリを通して正しい技術導入や知識を伝えることで、解決しようとしている企業があります。この企業は農家と農業技術者を繋いで、正しい農業技術に関する知識を伝えています。そして、農業技術に関する、天気予報、市場取引価格、農業関連のニュース、さらにはTV番組やラジオまで配信しています。この農家のためのプラットフォームを通して、開発機関や農業企業に対し広告やデータ、調査を売ることでマネタイズしています。
このビジネスによる社会的インパクトは農家の生産性をあげるだけではなく、従来であれば農家に対し技術指導するはずの政府のコストを大幅に削減したり、農作物を通して広がる化学薬品による健康被害を抑えたりできることにもあります。
農業とテクノロジーをかけ合わせてビジネスを行う企業、機関は世界中でも多く存在します。ただ、農家に対するビジネスは常にローカル化が求められ、農家に対するインセンティブ設計が難しいという難点があります。その点、この企業はミャンマー流に成長しているのかもしれませんね。ぜひ一度直接ビジネスを見てみたいですね!