長きに渡ってエファに関わってくださっているご支援者さまより、応援メッセージをいただきました。
エファが本を届ける活動をしていることに因み、子どもたちに読んでほしい本もお伺いしました。
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大島康治さま
(全日本自治団体労働組合 岡山県関係職員労働組合連合 執行委員長)
私はこれまでEfaJapanを通じ、労働組合という立場から支援に携わらせていただきました。
その中で感じたことを少し書かせていただきます。
日本では「当たり前」のことが、国が変われば「特別な何か」になる。
後進国(発展途上国)では、子供向けの絵本が本屋にもほとんど並んでいません。日本のようにお金を出せば手に入るとか、学校や地域の図書館に行けば、本を手にすることが出来る環境が整っていません。
しかし、国や地域は変わっても子ども達が絵本を手にした時の笑顔や読んで感じる喜びは万国共通です。以前、翻訳して届けた絵本を届けた時、同じ本を何度も何度も繰り返し読み返し、先生の読み聞かせでも子供たちが目を見開いて、真剣に、時には笑ったり、時には悲しそうに、時にはハラハラ・ドキドキしながら絵本を楽しんでいる姿を見た時に、子ども達に絵本を届けることの意味を改めて考えさせられました。
私自身もそうですが、子どもの頃に読んだり、読んでもらった絵本の記憶は今でも鮮明に残っていて、絵本を通して社会や友達との関係性、家族についても子どもながらに考え、想像し、少しずつ成長していくことが出来たと思います。絵本は現実社会では有り得ないようなことを疑似体験させてくれたり、更に想像力を働かせ、考えること、想像することが出来ます。
一方で、後進国では、小さな時から家事の手伝いや農作業などに否応なく従事することも多く、子どもらしい時間を過ごせない子供たちも多くいます。ましてや、障がいを持った子供たちに至っては、言わずもがなです。
こうした状況を変えていくためには、そのことに気付いた人たちが行動を起こし、変えるための取り組みを進めていく必要がありますが、限られた時間と人間でそれを行っていくには、どうしても限界があります。
「1人の100歩より、100人の1歩」を
1人では出来ないことも、100人が少しずつ力を合わせることで、様々な可能性が広がっていきます。人と人との繋がりが100人が1,000人、10,000人になることで、より大きな目標に向かって進んでいくことが出来ます。
しかし、どんな可能性も「誰か」が行動を起こし、違う「誰か」が共感し、繋がり、その「共感」を、更に繋げていく地道な作業が必要です。
このページを見られている「あなた」が、その「誰か」になってください。
私たち自身の暮らしも大変な時代です。その大変な中で、同じ「目標」に向かって、繋がっていく仲間が増えることで、「あなた」自身も少し変われるかもしれません。
一人ひとりの力は「微力」かもしれませんが、「無力」ではありません。「微力」を積み重ね、大きな可能性に向かって前に進んでいくために、「あなた」の力を少しお貸しいただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
好きな本、こどもたちに読んでほしい本
●「へいわとせんそう」作「たにかわしゅんたろう」
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、毎日のように報道されるニュースなどを見ると、ウクライナの人たちに寄り添った報道ではあるものの、ロシアでも多くの人たちが亡くなっています。戦争と平和について考えてもらうために、自分の子どもに買った絵本がです。
作者もロシアのウクライナ侵攻を受けて作られた絵本だとNHKの報道で知りました。
●「きみのことが だいすき」作「いぬいさえこ」
●「りんごかもしれない」作「ヨシタケシンスケ」
自分が子どもの頃には無かった新作の絵本ばかりですが、どれも素敵な絵本です。