クランパ(部品押さえ部)は本SMDクランプの使い勝手を左右する部分です。
特に何も考えず、何も処置せずに製品化しても使えない事はなく、その分安価に製作できます。
しかし、より良い使い勝手を追求すると、製作する上ではかなり手間が掛かり、治具も必要になります。
板金屋さん泣かせともいえる点ですが、折角新たに開発するのだから、この点については大いにこだわる処です。
現在追求しているのは、
①クランパへのはんだ付け対象部品の映り込み防止
②クランパ先端を薄くする
の2点です。
①はステンレス表面の美しい鏡の様な光反射面がアダとなり、そのままでは部品がクランパ先端に映り込んではんだ付け作業がし難くなるので、これを如何に防止するか、がかなり難題でした。
方法としては色々考えられますが、何れも使い勝手、コスト(製作の手間、所要設備等)のトレードオフが必要で、最終的には、クランパに細かい多数の波線を刻印する事になりました。
現在その為の刻印用治具の製作を始めています。
工期が余分に2週間程掛かりますが、悔いの残らない方法として決定しました。
②は1608サイズのチップ抵抗の様な小さな部品をクランプするには、クランパ先端をステンレス材料の板厚0.8mmのままにしておくと押さえる箇所に狙いを定め難いので、先端を薄くする仕様としました。
これもSMDクランプを製品として製作する立場からはかなり難題の様です。
本来ならその為のプレス用型を作るか、アームとクランパを別部品として製作し、最後に溶接する等としたいとの事です。
しかし、少量生産ではコスト的に困難です。
最終的には最終調整作業としてクランパ先端を手作業で研磨して頂く事になりました。
板金屋さんに泣いて頂く事になりましたが、その分使い勝手は良くなる筈です。
ご期待下さい。
以上