コメータ伊勢志摩の工事はこれまですごーく順調に進んでいたんですが、ここにきてとんでもない大問題が発覚しました。実は建築確認が必要だったのです。建築物を作る前に、前もって建築確認を取ってから工事を始めるっていうのはあたりまえの話なんですが、建築法6条１項の４号建築物に該当し、都市開発区域でもなく、防火地区でもなければ、建築確認が必要ないっていう話しになるんです。コメータ伊勢志摩はＪＩＳコンテナを使って建築する予定ですが、設計の途中段階で素晴らしいオーシャンビューをより最高の状態でお客様に楽しんでもらえるよう、当初の１階建てから２階建てに設計を変更したのです。この際に建築確認が必要になるのではないかと、担当の建築士さんや、志摩市の建築事務所に事前問い合わせをしていたのですが、両方から建築確認要りませんよって明確に回答をいただいていたんで、ぼーっとしていたわけです。その後地盤調査から、土地の造成工事、そして水道、電気の地下埋設配管工事が行われ、いよいよ本体の基礎工事をという段階まで来ました。また各種見積書もそろったので、日本政策金融公庫、百五銀行、三十三銀行に融資の相談に行き、各銀行からそれぞれ５００万円の計１５００万円（７年返済）の融資をしていただけるという約束をいただけた段階で、銀行の担当者から、これって絶対に建築確認が必要だと思うんで、銀行の担当者から直接建築事務所に問い合わせをしてくれました。すると「コメータ伊勢志摩は木造建築ではなく、鉄骨の２階建てなので、３号建築物になります。つまりは建築確認が必要です」という回答。コメータ伊勢志摩のゲストエリアの大きさは約７０平方メートルなので、２００平方メートル以下です。３号建築物は木造以外の構造で階数２以上かつ延べ面積２００平方メートル を超える建築物って意味だと思っていたんですが、かつではなく、またはだったんで、木造以外の構造で階数２以上 っていう時点で広さに関係なく３号建築物だった訳です。「おいおい、あなたが３月に建築確認要らないって言いましたよね？」「すいません、あの時はちゃんと設計図見ていなかったです」「そちらの担当の建築士さんが要らないって言ってた訳だから、きっと木造か何かなんだろうなあって思ってました」「安乗って、田舎だから建築確認とか要らない場所なんですよ」わたしも建築法の第６条見て、要るんじゃないかと思って、わざわざ３月に事前確認に行ったわけで、その際に建築確認必要だって言ってくれていれば、今頃はもうとっくに建築確認が終わっていたはずなのに、今さらですかあ。おかげで建築確認が終わるまで、基礎工事には入れません。元々海上コンテナの１階建てから、２階建てにする際にＪＩＳコンテナって建築確認が取れるからって、わざわざ採用したのに～。結局これから構造計算をしてもらって、建築確認申請をして、確認が取れてからしか基礎工事に入れないので、当初は８月中には内装工事を終えて、宿泊法の営業許可を取って、９月にプレオープンで色々確認したうえで、１０月オープンという予定が、多分２カ月以上は遅れてしまうことが確定していまいました。せっかくクラウドファウンディングで支援をしていただき、支援金額も目標額の３０％を超えてきて、オープンを楽しみにしてくださる方が徐々に増えてきていたのに、工事が大幅に遅れることになってしまい、申し訳ありません。本当に本当にごめんなさい。それでも建築確認を取らないままに工事を進めていて、宿泊業法の営業確認の段階とか、それこそ営業してからわかっていたら、違法建築をやってしまったことになり、罰金とか、罰則とか、営業許可取り消しとか、そういったもっとトンデモナイ事態になっていたわけなので、この時点ででも銀行の担当者さんが気がついてくれて、本当にありがとうございましたという事案でした。国土交通省時代にわたしが担当していた人工衛星「MTSAT１号機」がＨ２ロケットで打ち上げ失敗で、小笠原海溝に沈んでしまって、衛星調達からやり直した事案に比べれば、まだまだリカバリー可能な小さな事案です。この失敗からどう立て直すのか。それが今一番大事なはずです。こんなことにくじけずに、絶対に絶対に最高の施設をオープンさせて、皆様のご期待に応えられるものを創ります。せっかく時間もできたので、この夏は他のホテルで従業員として働いて、お客様がより快適に過ごしていただけるように様々なものを勉強する時間にあてたいと思います。

安乗には４００年の伝統がある安乗人形芝居というものがあり、無形民俗文化財として指定されています。この安乗人形保存会に入会をさせていただき、練習会にも参加できるようになりました。安乗人形は写真でもわかるように頭と呼ばれるメインの操作者が頭と右手を操作し、左手さんと、足さんの３人で１体の人形を操作します。足３年、左手３年、頭１０年とも言われるくらい、操作は大変そうです。かつて演じられたビデオを見せていただきましたが、細かい顔の表情まで、様々に演じていて、凄かったです。７月から練習会に参加して、９月に発表会があるんで、とりあえずわたしは下っ端役人Bという一人だけで頭と右手を使って、主役さんを取り押さえに来て、カタナにビビッて逃げ出すという役と、終わりに幕をちゃんちゃんという拍子にあわせて閉める役割をいただきました。毎週月曜日、木曜日の夜に練習して、将来は大きな役ができるようになれるよう、そうして安乗の伝統を次の世代に引き継いでいく一助になれるように頑張っていきたいと思います。

コメータ伊勢志摩の敷地北側に新しく移設された電柱。この電柱から本設用の電力引き込み工事を志摩電気さんにやってもらいました。通常の200V単相だけでなく、動力用の200V3相の引き込みも行っています。各ゲストエリアにそれぞれ占有できるサウナを設置する予定ですが、そのヒーターはサウナの本場フィンランドのHARBIA製をすでに購入済みです。このサウナヒーター、なんと9KWもあるのです。当然100Vなんかで動くはずがありませんよね。分電盤から出ている管路の太さがわかりますか？　なんとなんと100φと80φの電設管を使っているのです。将来的にはこのサウナを最大７つ設置しても大丈夫なように各サイトエリアの近くまで前もって埋めておきました。電気配管工事をしてもらっている隣で、工事監督をしながら、わたしはかつてこの敷地に生えていて、わたしにユンボや、チェーンソーで伐採された木材の残骸を、将来お客様が焚き火で燃やして暖をとったり、くつろいだりしてもらえるように薪サイズに切ってました。現在はこのような産業ゴミ状態で積み上げられています。これをチェーンソーで一本ずつ５０ｃｍくらいの長さになるように切りそろえています。使っているのはヤマビコの電動チェーンソーです。薪サイズになった木材です。だいぶ積み上げったきました。せっかくの資源ですから、有効活用してあげないとかわいそうですものね。このまま産業ゴミとして捨てると３０万円くらい処分費がかかるのですが、薪として使えば、薪の購入費がういちゃいます。木材を裁断しながら、そういえばこの木は北側斜面に生えていて、この木を引き抜こうとして、逆にユンボごと崖の下に落ちた時の木だあとか、思い出してたりしていました。そういえばチェーンソーの刃を新しいものに換えたら、今日はものすごく作業がはかどりました。やっぱり芸能人は刃が命ですよね。（なんでやねん）

南側斜面にクラピアを植え付けて1か月になります。上が現在の状態で、同じ位置から撮った植え付け直後の一か月前の写真が下になります。3列に70個ずつと、その間に35個ずつ植え付けたのですが、70個植え付けた列ではもう少しで隣とくっつきそうに見える場所もあります。梅雨でかなり雨が降りましたからね。一日中太陽が遮られることがないコメータ伊勢志摩の敷地ですからね。ゲストエリアの建設予定場所から撮った写真ではこんな感じです。1か月前に比べると、雨による浸食によって、けっこう法面がぼこぼこになってきています。志摩市では磯部町に避難勧告がでるほどの大雨でしたからね。そんな中でもクラピア達は流されることなく、しっかりと地面に根を張っているのがうかがえます。芝の20倍の速さで広がり、根っこがしっかりと法面を保護し、踏まれれば踏まれるほど勢いを増し、潮風にも、排ガスにも強く、日当たりさえ良ければ、やせた地面でもお構いなしに増殖するというクラピアさん。もともとはリッピア （姫岩垂草）という危険外来植物なのですが、品種改良により種ができないようになっているのです。そしてこちらが本日南側の道路から撮った写真。北側に本幹を通した水道、電気がついに下の段にも降りてきました。将来的にはこちらに駐車場のための舗装をして、駐車場照明を設置します。駐車場照明 として発注したのは、大光電気のＺＥＲＯシリーズ。重耐塩害対応の優れものです。海から１０ｍの場所にあるコメータ伊勢志摩には必須の装備ですよね。

コメータ伊勢志摩のバスルームに設置されるバスタブが決まりました。信楽焼のまるいち本店さんに1700mm✖850mm✖580mmのバスタブを製作していただくことになりました。写真のものは1400mmのモデルなので、これよりもさらに迫力はアップすると思います。色はこのマンガンラスター色 です。モールテックス仕上げの浴室とかなりフィットするのではないかと思います。このバスタブのサイズにコンテナを切り取ってもらって、高さの半分くらいの300mmを埋め込んでもらう加工をして、入りやすくしてもらう予定です。おまけで香取線香の台も発注しようかな。うちのバスタブに入っている信楽焼の温泉たぬき蚊やり。めっちゃ可愛いですよね