相談会2日目の5月7日には、川口駅前の「市民ホールフレンディア」で、多くの大学生のボランティアが参加して、生活に困窮している方からの相談を受け付けました。
当日はオンラインでのアウトリーチや前日の街中でのアウトリーチからつながった技能実習生、元技能実習生などから多くの相談が寄せられました。その中から一部の相談を紹介します。
・栃木県の米袋工場で働いていた中国人技能実習生からの相談
”十分に教育も受けていないのに、一人1時間160袋の米袋を作るという到底達成できない過酷なノルマを課され、サービス残業をしていた。お昼休みの時間にも日本人労働者がご飯を食べている中で、技能実習生だけが作業していた。卵巣の病気が見つかり、検査のために一週間ほど休みをとっていたら、監理団体から「めんどくさい」などの暴言を吐かれて、解雇された。”
普段は職場で差別しながら過酷な労働を強制し、病気になったら休むこともできずに解雇するという、生存権が否定されている状況で酷使されている技能実習生の姿が見えてきました。
・岐阜県の豆腐製造工場で働いていたベトナム人技能実習生からの相談
”2月に監理団体に呼び出され、「これにサインしないと次の会社を紹介できない」と言われて騙されて、解雇されてしまった。同じ職場で働いていたベトナム人技能実習生13人が解雇された。監理団体からはその後転職先も紹介されることもなく放置され、生活に困窮している。友人から借金して何とか生活している。”
解雇されたのは、ちょうど働いている豆腐加工企業が、SDGsを掲げている世界的にも有名な豆腐大企業に買収された時でした。この企業は次々と豆腐会社を買収して「豆腐業界の救世主」としても有名です。このような豆腐大企業サプライチェーンの末端で、技能実習生の貧困が生み出されていたのです。
今回寄せられた相談には、今後も連携する労働組合で解決に向けて取り組んだり、制度的にサポートをしたりして対応していきながら、社会的な発信につなげていきます。
生活に困窮している方や外国人労働者からの相談はこれからますます増えていきます。今後も現場での支援活動に取り組んでいきますので、引き続きご支援よろしくお願いします。