テロワールを初めて手に取ったときにまず「軽いですね!」と仰る方がとても多いです。
実際のところ重さは個体差があるのですが、平均すると70g程度。普通のワイングラスの半分以下です。
その秘密をお教えすべく、普段はご覧いただけない姿を。。。
漆塗りの前の「木地」です。
ミズメザクラという木を使っています。サクラという名前が付いていますが、桜ではなくて、カバノキの仲間です。ミズメと言ったり、漆器産地ではハンサと言ったりもします。
木目がきれいなので、この木を選びました。
木目は木の生きた証。一つとして同じものはありません。「拭き漆」という技法で仕上げるテロワール「蒔絵 MAKI-E」や「然 ZEN」では、この木目を楽しむことができます。
そのほかの「輪廻 RINNE」をはじめ下地塗りを施す塗りのタイプでは、木目は見えなくなりますが、中は同じミズメの木です。
テロワールは底をコロンと丸く仕上げているので、よく見るとわずかに傾いているときがあります。それは、木の年輪の幅によって比重が異なるからです。型による大量生産のプラスチックや樹脂成型には無い特徴です。
テロワールは、優れた木地職人がひとつひとつ手で木を挽いて削り出して作ります。
天然の木材と漆塗りならではの、手触り、口当たり、軽さ、美しさ、優しさを感じながら、ゆったりとワインを楽しんでいただけたら嬉しいです。