東日本大震災のあった年の2011年11月11日にサイハテ村は開村しました。僕たちは震災を通して見えてきた現代社会の影や歪みに対し、いかにポジティブに向き合うかを考え、暮らしの根本である衣食住+文化を問い直すことから始めました。
それぞれが心の底から価値を感じるコトを表現する中で相乗効果の好循環が起こる「良質な暮らしの強い土台作り」その完成が見えてきた矢先、まるで何かに引き合わされているかのように僕らの足元が揺れ、熊本地震が起きたのです。
(2015年夏の台風直撃で崩れたサイハテ村の家屋)
サイハテ村は安定した暮らしの基準の一つとして「電気ガス水道政治経済がストップしても笑っていられる村づくり」を目指してきましたが、今回のような震災の中で大きな動揺があったのも事実です。しかし、創造的で自律したコミュニティとネットワークを持つサイハテ村は、持ち前のポジティブな思考で強い回復力を発揮し、改めて自分達の培ってきたことの普遍性や必要性を実感することになりました。そして今回の出来事を機に、あらためて「みんなの持ち寄りで描く、より良い未来の村づくり」を加速していかなければいけないという決意を新たにしたのです。