こんにちは!ケニアのSRHR事業を担当していた戸谷です。みなさんプロジェクトの応援・ご支援ありがとうございます!
突然ですが、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)についてご家族と話したご経験はありますか?もちろんご家庭によって様々とは思いますが、私は学生時代に、SRHRに関する話題は恥ずかしいものと感じており、両親や兄弟姉妹とそのような話はあまりしてこなかったな、と思っています。
今は自分が親になることができる年齢となりました。もし自分が子どもたちにSRHRに関する情報を教えたり、サポートを実施するとしたら、恐らく私は迷うのではないかと思います。
SRHRに関する情報を持っていても、子どもたちに繊細な話をするというのは、やはり難しいと感じてしまうのです。きっとロールモデルを探すことに奔走したり、研修に参加してから挑むのではないかなと思います。
ケニアでもSRHRに関する話題は、非常に繊細であり、現地のルオ語では存在しない単語もあると聞きます。親の中にはSRHRに関する正しい情報を知らないから伝えられない、という家庭もあると思いますが、SRHRの話題がタブー視されているから話さない、という家庭も多くあると感じています。
ケニアの親子関係
現地のコーディネーターと会議をしている際にこんなことを耳にしました。
「ケニアでは学齢期の妊娠を個人の問題と捉える大人が多く、社会課題として認識していない」
「子どもの妊娠は子どものせいと思う傾向があり、妊娠してしまった子どもを追い出す家庭も多い」
ケニアでは「学齢期の妊娠を悪いこと」と思っている人が多いことが、課題の1つです。
実際に事業地の近くに住む若年妊娠・出産をした女の子たちに事業前調査(インタビュー)を行ったのですが、そこでも「妊娠したことが親にばれ、家を追い出された。今は祖母の家で子どもを育てている」「妊娠したことを親に伝えたら、相手の男性のところへ行けと追い出された」と、女の子たちが家族のサポートを受けられないケースが多いことが分かりました。
また、ケニアホマベイに住む方々は女性より男性、年下よりも年上の意見が尊重される傾向にあり、子どもは親に逆らってはいけないという文化もあります。そのため、親の考え次第では、子ども、特に女の子は家を追い出されてしまうのです。
大人への啓発活動
「自分の体と未来は僕たち、私たちが決める 」
そのためにピア・エデュケーターたちは地域で、学校で、沢山のSRHRに関する啓発活動を実施してきました。子どもたちの熱意によって、啓発活動に参加した子どもの中には「自分達もピアエデュケーターになりたい!」と挙手する子もいました。
小さな先生であるピア・エデュケーターは、地域の仲間たちのロールモデルとして活躍しています。
そんな子どもたちを支え、応援するためには、大人たちのサポートも必要です。PLASでは次に、大人への啓発活動を計画し、調整しています。
「大人たちも正しいSRHRの情報を得られるように。」
「大人たちが若年妊娠を個人の問題ではなく社会問題であると認識し、子どもへサポートを行うことが出来るように。」
「大人たちがロールモデルを見つける機会を得られるように。」
「大人たちが子どもへSRHRに関するサポートを行うモチベーションを得られるために。」
そんな想いを込めて事業を作っています。
子どもたちの啓発の輪が拡がっているように、大人たちの啓発の輪を広げられるよう現地コーディネーターと共に研修を作っていきます。
ケニアの子どもたちが自分の体を守り、未来を選択していくために、応援・ご協力をよろしくお願いいたします。
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