わたし達のクラウドファンディングの挑戦に応援メッセージをいただきました。
いただいたメッセージは活動報告として皆様にご紹介させていただきます。
最初に届いたのは『エレジー 父の夢は舞う』で、俳優としての魅力も発揮してくれた萩原朔美さんです。
萩原朔美(アーティスト、多摩美術大学名誉教授、前橋文学館館長)
「緻密と大胆。加藤さんの作劇のアプローチは、そんな感じがした。自身の方法論にそいならがどこかに破綻を仕掛ける。だから、劇的とは何かかの答えが本番に潜んでいるのである。加藤演出の魅力はそのアプローチだと思う。いつまでも付き合っていきたい演出家である。」
「肩書」というのは不思議なもので、簡潔に人物を説明することも出来る一方で、それによって人間の行動を縛ってしまうこともある。萩原朔美という人の肩書と言えば…「詩人の孫」「作家の息子」「前衛劇団の演出家」「実験的映像作家」「カウンターカルチャー雑誌編集長」「渋谷公園通り発サブカルチャーの仕掛け人」「ワイドショーのコメンテーター」「大学教授」「前橋文学館館長」…枚挙に暇がないとはこのことで、100人の人がいれば、100人の萩原朔美像がある。
その朔美さんが「今」一番やりたかったこと。それが「俳優」だった。
心理学者ユングは、古典劇で役者が配役を表現するために用いた仮面を引用し、人間の外的側面をペルソナと呼んだ。他者との関係で無意識に付け替える仮面という意味だ。
ところが朔美さんは、その仮面を付け替えないままに、境界を軽々と越えていく。あれだけたくさんの肩書を持ちながら、それはつまり「経歴」でしかないと軽く笑うのだ。
『エレジー』で見せてくれた演技は、俳優の技術や経験の意味を問い直すものであったし、またそれを「どう見せるか」という演出家との共同正犯の関係性の結実でもあったと思う。
是非、萩原朔美の「俳優」という経歴をご覧頂けたらと思う。【加藤真史】
朔美さん、ありがとうございます!
萩原朔美さんの熱演は『エレジー 父の夢は舞う』が含まれるリターンでご覧いただけます。
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