明日は8月15日、終戦(敗戦)の日です。本プロジェクトの新刊『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年生以上対象3』が出来上がってからこれまでに、言問学舎の夏期講習で、小学6年生~高校2年生の計12人が、本書収載の「忘れまい、八月六日の広島の朝を」、「『長崎を最後の被爆地に』」を読み、感想文を書きました(一部の生徒は一作品のみ。また別途、小学校の夏休みの宿題の読書感想文で、小4・小5の4人が『ガラスのうさぎ』を選んだため、その感想文の指導をしております)。
子どもたちは、日本の国の過去の戦争のことを「知らない」、「よく知らない」ために考える機会がないのであって、知る機会を差し出してあげれば、きちんと考え、思いを書きあらわしてくれます。11人のうち3人の感想文の骨子のところを、紹介させていただきます。
・(前略)原爆は長く時間がたってからも人体に影響を及ぼす。このように原爆は、長きにわたってさまざまな影響を残し、死に至らしめた。原爆は一度使用されただけでも、その後数十年もの間、爪あとを残し続ける。このあともずっと、原爆を落とされた広島、長崎が、被爆した最初と最後の都市であり続けるよう私は祈る。
・(前略)最後に印象に残った言葉を紹介する。それは、長崎の人たちが訴え続ける「長崎を最後の被爆地に」という言葉だ。なぜなら、この言葉を訴え、それを長く続けるのは、もう二度とあの原爆の苦しみを今生きている人たちに味わってほしくないからだ、ということを、私自身強く感じ、心に響いたからである。私はこの言葉を忘れずにこれからも過ごしていこうと思った。
・(前略)私はそもそも戦争というものがなければ、原爆などというものもなくなり、そのために苦しむ人もいなくなる、そしてみんなが平和に過ごすことができるようになると思います。ですが世界各地で戦争はまだ続いています。だれかがつらい思いをして、だれかの命が残酷に散っていく。まだまだそんな世の中なのです。
本プロジェクトは、このように大切なことを子どもたちに知ってもらい、考える機会を差し出す『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年生以上対象3』 ならびに言問学舎の活動を、より多くの人に知っていただくためのプロジェクトです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
言問学舎舎主 小田原漂情