Merry Christmas! クリスマスおめでとうございます。
「本日12月25日、サンタクロースからのプレゼントは大きな卵でした」
ディ・トリッパー蒸留所の設備で特筆すべきものは、発酵槽(ウォッシュバック)にウイスキー業界では大変珍しい卵型コンクリートタンクを導入していることです。
農楽蔵さんの旧ワイナリーを継ぐことが決まった時から、ワインに関する設備を導入したいと決めており、目をつけたのがコンクリートタンクです。卵型のコンクリートタンクは断熱や対流などの効果が期待できます。
フランスからの輸入を考え商社に連絡したところ、北海道でも作られている。そして材料は函館近郊の上磯の石灰から。
さらに企画には農楽蔵さんが大きく関わっているとのこと!
すぐさま農楽蔵さんに連絡をとり、會澤高圧コンクリート(株)様をご紹介頂きました。
會澤高圧コンクリート(株)『AIZAWA』
コンクリートワインタンク開発普及プロジェクト“よっつめのテロワール”はじまりました
https://www.aizawa-group.co.jp/news2022091201/
地元の素材から造られるタンクで酒を醸せる機会はなかなかありません。すぐさまAIZAWAさんにオリジナルタンクの製造を依頼しました。
會澤高圧コンクリート(株)様と共に設計、当社では80年代SFを彷彿させるその姿に「E.T.」と名付けた。
不安点としては、水素イオン濃度(pH)でした。コンクリートはアルカリ性。
酵母による発酵がスムーズに進まない可能性もある。ウイスキー製造の事例はない。
しかし『誰もしたことがないことに挑戦したい、個性や地域のテロワールを表現したいという強い思い』から、迷うことなくこのタンクを導入することを決めました。
「E.T.」が納品されてすぐに、酒石酸を内部に纏わせることにしました。1仕込み1仕込み重ねるごとにタンク内部には乳酸菌が住み着き、中性化の進行、現在は乳酸発酵もよく進行する"生きたタンク"となりました。
「唯一無二のウイスキーを目指して。
ディ・トリッパーのウイスキーは想像できないんだよなぁ。それはそうです、簡単に想像できるモノを造るつもりはありません。」