こんにちは!最終日の土壇場でも記事を書きます!Renovate Japan代表の甲斐です。焼津クラフト人シリーズ第8弾!一応これでラストの予定です。今回はマリン組として、焼津の海近辺で様々な活動を繰り広げている若手3人にインタビューをさせてもらいました!取材場所は焼津から少し離れて御前崎。レッツゴー。良い天気!――――――Q. 早速!海で何をしている人たち?・こーちゃん今の活動の主軸は二つあって、まずは初心者向けの釣り船「Smile Ship」をやっています!船釣りは敷居が高いと思われがちですが、漁業や水産業への入口としてはとても楽しい経験になります。もともと釣り好きな人だけでなく、子どもや女性など、未経験の方も参加しやすいサービスになるよう心がけています!船釣りの様子。次に、漁業だけでなく農業も掛け合わせて6次産業化をしていくための「スパーク」という活動もしています(詳細はこちら!)。具体的には、従来は分けられてしまっていた漁獲物や農作物を一緒に考えて、相互に人材や販路を活用し合いながら販売していく取り組みです。これから参入する若者たちなどからしても、1次産業に携わることがもっと楽しくなるようにしていきたい想いがあります。―甲斐:ふむ。なぜ焼津で?私は、母が焼津出身です。親の転勤もありつつ、これまでの人生の半分は東京で過ごしてきましたが、2年前から焼津へ来ました。実は、次に紹介されるマリンスイーパー土井さんのお誘いで…!カジキ!でかい。・どいくんどうも、マリンスイーパーの土井です。私はダイビングや釣りが好きです。でもご存知の通り、海のゴミ問題が酷いのが実感できてしまうから悲しくて。そこで、水中から拾ってきた釣り具を販売して、それを活動費にして循環させたらどうか?と考えたわけです。始めてみたら、ありがたいことに結構な注目があって、メディアや自治体からたくさん連絡をもらいました。他の自治体でも活動していますが、焼津からもお声がけがあり!焼津もそうですが、地域振興・観光業を盛り上げたい中で釣り人の訪問が増えると、どうしてもゴミも増えてしまうんですよね。だから、「環境に配慮した形で観光を盛り上げたい」という自治体から、良く相談を受けています。海底に沈んでいるルアーたち…。最近はそうして全国を回りながら、リサイクル品だけでなく、オリジナルグッズの販売も手掛けています。マリンスイーパーのページはこちら!―甲斐:今は焼津が拠点?そうそう、ご縁あって焼津の大井川の方に事務所を構えています。それこそ、もともと空き家だったところを活用して。こちらは2022年の夏頃から借りています。甲斐さんたちが焼津へ初めて来た頃あたりとかぶりますね。プレイボールカフェ(第1弾をご参照)の寄り合いで会いましたよね~海底作業の様子。ちなみにその前は沼津の方にいましたが、焼津近辺で取り引きが増えていったので、異動することにしました!・あいちゃん私は生き物が好きでここまで来た人です!もとの出身は埼玉で、海が恋しくて移住をしてきました笑。移住歴としては、藤沢、清水、イタリア(1年半の魚料理修行)、焼津の順です。焼津では、地域おこし協力隊・初号隊員として3年間勤めました。釣りが好きだったので、その観点を中心に水産のまちを盛り上げようと頑張りました!「釣りガール」という素敵な愛称をもらって。今は個人事業主として、釣り、魚料理、旅行案内などの分野で、企業さんや団体さんから委託を受けて広報関連の仕事を中心にしています。例えば「しずおかの海PR大使」であったり、焼津市ワーケーション推進関連のお仕事であったり。ちなみに、去年は本「しずおか釣り旅のススメ」も出させてもらいました!釣り旅はぜひ焼津で。―甲斐:もう焼津に定住?焼津はもう6年目ですが、ここまで同じまちに今まで住んだことがないので、我ながら驚いています笑。住みやすいし、ノスタルジックな港もあるし、スーパーで新鮮なお魚が手に入るし。人も温かいからね。――――――Q. 続けて!焼津のここが好き!※ここからざっくばらんに話すイメージで、話者は明記しません。水産加工のにおい笑。どこ歩いていても、美味しいにおいがします!港町って感じの景色もすごく好きです。個人的には人との相性が良いと感じています!和気あいあいとしていて。和気あいあい笑。やりたいことをやっていて、応援してくれる方は多いと思います!協力隊としてあまり土地の歴史を踏まえずに行動してしまっていた側面もあったと思うのだけれど、特に圧力をかけられたことは無いです。まちの雰囲気は、ちょっとずつ変遷してきているように思います。活発に動くメンバーも少しずつ入れ替わりがありつつ、良い方向に動いているなぁと。最初はプレイボールカフェのオーナーの渋谷さんが、カフェの前にコワーキングスペースとして「ホームベース」を作ってそこを協力隊と一緒に切り盛りしたり、その近くでは今は私設図書館「みんとしょ」や私設公民館「まる」を手掛ける土肥(本文内の応援メッセージをご参照)がその取っ掛かりともなった若者の居場所「やいぱる」をやっていたり。あいちゃん、地域おこし協力隊の時代。ー甲斐:あやのさんの「くりさんち」もその頃かな(第2弾をご参照)。まちの再興へ向けた0→1は良い具合に終わっていて、これからそのバトンを引き継いで1を10や100に広げるプレイヤーたちが育ってきています。――――――Q. そんな中で、どんな人がこれから焼津へ来たら嬉しい?自分らと同じように、フリーランスや起業を志すワクワクな若者たちが集まったら楽しいです!水産業は人手不足で悩んでいて、つぶれる事業も増えてしまっています。そこをただの人手としてではなく、一緒に楽しく盛り上げるプレイヤーとして来てほしい!そのためにはやはり、フリーランスや起業を支援する体制も、もっと強くしたいよね。―甲斐:実は私が東京都の創業支援施設の起業相談員だったり笑。そうやって新しい事業が生まれると、雇用も増えて、地元の若者たちも地元に関わりやすくなると思います。焼津に愛着が持ちやすくなる。あとは外国人観光客ももっと来てほしいです!静岡・焼津は、日本の良いところが本当に詰まっている。人、富士山、水産物、お茶、わさび、など。歴史も深いし。ダイビング中は言葉が通じなくても問題ないですしね笑。一方で、ここはもしかしたら「自分探し」には向かないかもしれません。やりたいことがはっきりあるからこそ発信ができて、相手のやりたいことも認知できて、ネットワークやマッチングが広がっていくイメージが強いです。――――――Q. 西町DOCKの活動はどんなイメージ?既に雇用をつくっていること自体が、一番の社会貢献だと思います。駅前であんなホテルが廃業しているのは、地域としてイメージが悪いし、倒壊などの危険性もあって、本当に大きな課題であったと思います。そこを外から人が来て、解決に邁進してくれているのはありがたいです。しかもその施設にさらに外から人を呼び込むわけで。もっともっと焼津や海を知ってもらえたら嬉しいです!ワーケーション関連の仕事をしていても、一般的な宿泊施設しか紹介できず、味に欠けていました。完成したら、ぜひ連携したいです!一人が繋げられる人や場所はどうしても限られてしまう中で、まちと旅を施設として繋ぐ発想は心強いです。来訪者たちが勝手にどんどん繋がって、一緒に食べたり飲んだりしていってほしいです!立地も良いし、宿泊プランとして焼津をまるごと楽しめそうな場になると期待しています!地元のアンテナショップ的な役割も担えるかもしれないですよね。近くのカフェにて。左からこーちゃん、どいくん、かい、あいちゃん。――――――Q. 応援メッセージをお願いします!続けていれば、必ず良い人たちが集まります。既に色々とあるみたいだけど、全部は歴史だと思って、面白く発展していってくれることを願っています!ー甲斐:ありがとうございます!粘り強く、走り続けます。またね!
ソーシャルビジネス の付いた活動報告
お世話になっております!Renovate Japan代表の甲斐(かい)です。皆々様のおかげで、なんとか目標の200万円を達成することが出来ました!!ご支援やご拡散、本当に本当に、ありがとうございます。一人ひとりのお声がけやご協力が繋がって、ここまで来れました。この1カ月半の間にも既にたくさんのことがあり、新しい出会いや学びに溢れていました。テレビ、ラジオ、講演、食事会など、 たくさんの発信機会をもらいました。そこで得たものは、クラファンの直接的な目的である資金調達や認知拡大(仲間づくり)というだけでなく、私やメンバーらの成長も大きくあったように思います。期間中、様々な場で講演をしました。こちらは慶応義塾大学にて。特に私は、まちのプレイヤー間では信頼関係を築くために足を運び顔を出すよう意識していたものの、クラファン含む発信の面ではほとんど自分のことをちゃんと説明できていませんでした。これは「私ではなく事業を見てほしい」という想いから生まれた、いわゆる事業の属人化を防ぐためのポリシーでしたが、少し拘りすぎていたように思います。このクラファンの苦闘を通して、むしろ私が先陣を切って発信し、事業を知っていただくための入口にならなければならないこと、そしてそれこそがまちにおける信頼の構築になることに気づかされました。これからはもっと、顔を出した発信活動を心がけます。少し恥ずかしくもあるので、温かく見守っていただけますと幸いです笑。焼津PORTERSにて、まちづくり×ビジネスモデルの講演。まだクラファンは1日半残っています。ここで終わりとせずに、最後まで駆け抜けたい。ネクストゴールは支援者数200名として、もっと取り組みを知ってもらいたいという想いを実働に移します。ここからは拡散やシェアが重要になります。どうかあと少しだけ、お付き合いください。引き続き、焼津と弊社の応援を、よろしくお願いします。SBSラジオも出演!Renovate Japan代表 甲斐隆之
こんにちは!RenovateJapanインターン生の宮田まほです。インタビュー企画「焼津クラフト人シリーズ」第4弾!※焼津クラフト人シリーズでは、焼津で何か活動している方を取材し、その方のクラフトする(つくる・くわだてる)ものをご紹介していきます。今回は「焼津PORTERS」にて色々とクラフトしている市民6名をご紹介します!焼津PORTERSは、古くから漁具倉庫だった建物群を、フードコートやコワーキングスペース、テナント賃貸などへと改装した複合施設です。地域に開かれた場所を目指していて、マルシェなど様々なイベントも開催されています。漁具倉庫の味も残したデザイン。――――――Q.まずは、自己紹介をお願いします!・まっすん私は焼津出身で、しばらく外に出て働いていましたが昨年12年ぶりにUターンしました。今は、フリーランスとして活動しています。PORTERSでも関わっている事業者さんたちなどとお仕事させてもらっています。中でも最近は、オンデマンド交通サービスの「つなもび」の実証実験に力を入れていますね。他にもPORTERSで「焼津もくもく・ワーケーション会」を発足させていて、焼津市内のワーケーション施設を巡りながら作業をする人たちを集めています。これからもPORTERSのトップファンとして、この場所を盛り上げたいと考えています!・りゅうせい私は東京出身で、母が経営している株式会社吉村の工場が焼津にあることをきっかけに、7年前に移住してきました。妻は石津浜の近くでカフェ「旅の途中」を営んでいます。共に焼津で3児の子育てをしています。長年焼津に工場がありながらもまちとの関係性が希薄であったことに問題意識があり、もっと焼津に関わりたいという想いで市役所の方に相談したところ、突如PORTERS MARKETでテントサウナを出店することになり、そこから密にPORTERSと関わるようになりました!(詳しくは、こちらをチェック!)・あきの私は幼少期からずっと焼津です!山福水産株式会社に勤めていて、弊社がPORTERSに「こめふく」というおむすび屋さんをオープンする運びになり、広報担当として関わるようになりました。プライベートでもPORTERSに関わりたいと思い、イベントの企画などに携わっています!私にとって、この施設の存在意義は大きくなってきています。ヨルチル、大盛況!・かねひら私の出身は北海道で、父の定年退職を機に焼津へ移住して12年程が経ちます。去年の4月に8年間勤めていた会社をやめ、フリーランスのデザイナーとして独立しました。massara design works.という屋号でwebデザインやグラフィックデザインをしています。前述の「つなモビ」のモビリティデザイン、キャラクターデザインやSNS運用も担当しています!最初のきっかけはPORTERS MARKETの際、運営陣がそのポスターやチラシのデザイナーを探していたらしく、PLAY BALL! CAFEのゆーこすさん(第一弾に出演!)からご紹介を受けました。以来PORTERSとは積極的に関わっています。新しい企画などがあるときのロゴデザインや、SNSの発信などを行っています!・カリーホークス私は焼津出身で、しばらく東京で過ごした時期もありますが、Uターンで帰ってきました。本業は介護職をしています。こっそりカレー屋さんもマルシェに出したり笑。まっすんのInstagramを見て初めてPORTERSへ訪れ、懇親会に参加したら、気さくな方々が向かい入れてくれました!ほとんど毎月の懇親会にも参加していて、ヤイズヨルチルなどイベントの企画にも携わっています。・艦長私は東京出身で、去年の3月から焼津に住み始めました。株式会社Smart Hotel Solutionsに勤めていて、ホテル事業の開発案件としてPORTERSの企画に関わり始め、気づいたらプロジェクトマネージャーになっていました笑。仕事とはいえ焼津に住むようになってからは、この土地柄や雰囲気、人が好きになっていって、「他の人にここを任せるのは嫌だなあ」と思うようになり、艦長として継続していく希望も会社に出しました。弊社メンバーも夏のイベントに参加!――――――Q.焼津の好きなところは?※ここからざっくばらんに話している様子をまとめていきます!ちょうどいい立地ですよね、静岡や東京にもすぐに行けるし。生活するには十分な施設が整っているのにも関わらず、人が多すぎず、かつ田舎すぎない。エリアによって、雰囲気が変わるところも好きです!駅周辺、浜当目、石津浜など、それぞれ特徴があるように感じます。自然が豊富で、山・川・海があって、蛍もいるし、富士山も見えます。温泉があって、美味しいお店ばかりなのに安い!地価が安いからですかね。窓からは港が見える!楽しんでいる大人が多い!自己表現している人が沢山います。皆、人柄がすごく素敵だなって思います。他の地域から焼津へ来て思うことは、お店や近所の方がとてもインクルーシブということ。来てすぐに受け入れてもらえたことが、とても印象的です。移住者にとって優しい地域だと思います!それでも地元愛は強いですよね笑。お祭り(焼津荒祭り)も大きくて、わざわざそのために地元へ帰って来る人もいると聞きます。インタビュー中の様子。――――――Q.これからPORTERSをどんな場所にしたい?間口を広げたいです!どういう施設か中身があまり伝わっていないから入りにくいのかな?と。存在は認知されているけれど、来たことない人がほとんどだと思う。1Fのフードコートをうまく利用して、いろんな人が来れるような場所にしたいです。焼津市外の人と地元の人を繋げるような場所にしていきたいです!例えば、前述の焼津もくもく・ワーケーション会もその意図があって発足させてみました。もくもく作業。――――――Q.西町DOCKの印象を教えてください!駅北へ行くきっかけがあまりなかったのですが、あの廃ホテルをリノベーションしてくれることで、雰囲気的に前が通りやすくなったり、そもそも楽しそうだから遊びに行く理由ができたりすることがとても嬉しいです!初めて事業内容を聞いたとき、ホテルの商業的なコンセプトだけでなく、背景に貧困や空き家といった全国的な社会問題を解決するための仕組みとしてのタテナオシがあることを知り、衝撃を受けました。理論だけで先行することなく、焼津にいる人たちも改修現場に巻き込みながら準備を進めていてすごいですよね。西町のエリアに価値を感じて活動してくれていることや、タテナオシの地方進出における最初の事例として選ばれていることが嬉しいです!――――――Q.最後に応援メッセージをお願いします!個人的な出会いはクラフトビールのお店「Yozzie」(今後出演予定!)でフランクな形でしたが、今ではこうして真面目なところでも関わることが出来て、なんだかとてもよかったです!交流型の宿泊施設がなかなか焼津にはなかったのですが、安心して友達に紹介したいと思える場所が出来て心強いです。暗いイメージになりがちな貧困問題や福祉の領域を、明るいコンセプトと組み合わせて上手く実践していて、この先の期待がふくらみます!西町も駅前もPORTERSも、様々な拠点が連携することで焼津を盛り上げていきたいですね。今後ともよろしくお願いします!取材後に皆でパシャリ!
こんにちは!RenovateJapanインターン生の宮田まほです。インタビュー企画「焼津クラフト人シリーズ」第3弾!※焼津クラフト人シリーズでは、焼津で何か活動している方を取材し、その方のクラフトする(つくる・くわだてる)ものをご紹介していきます。今回は一級建築士事務所「Mi CASA」の岩森ゆうじさんをご紹介します!Mi CASAでは、主に住宅や店舗等の新築設計やリフォームを中心に行っています。ゆうじさんは、その代表です。オフィス入口のおしゃれな照明。それでは早速インタビュースタート!――――――Q. 設計事務所のはじまりは?私は北海道の出身で、ハウスメーカーの営業部で働いていました。海外志向が強く、特にスペインが好き。ヨーロッパへも行ける仕事に付きましたが、いざ行くとなるとなかなか簡単には通用しませんでした。ふと振り返ると、お客さんこそたくさんいましたが、自分でつくったと胸を張れるものが無くて。もっと作り手として独立したい!と32歳で決めて、37歳で独立しました。メーカーの営業をしながら建築のプランを描くことはしていましたが、基本はド素人でしたので、0から建築士の勉強を始めたわけです。ひと昔前のゆうじさん。――――――Q. 焼津へ来たきっかけ!焼津は妻の出身です。義父の病気がきっかけで焼津へ引っ越すことになりました。ちなみに今でも北海道のクライアントは多く、北海道へも足を運んでいます。独立する前までは前述の通り海外志向、ずっと旅をしたくて。そのために入ったハウスメーカーでしたが、なかなか旅という形にはならなくて。その時に「旅をしながら建築をすればいいんだ!」と気づき、今では拠点を焼津におきながらも、東北、埼玉、神奈川など、適宜呼ばれたところで活動をしています。ちなみに、8月と9月は札幌にいて、1軒丸ごと直しました。最近はとにかく作ったもののメンテナンスの仕事が多いですかね。――――――Q. ゆうじさんにとって焼津の魅力は?建築的な目線でいうと、本州は瓦葺や漆喰に味がありますね。一方で、デザイン面は北海道の方が進んでいるんじゃないかな。北は雪が多いので高気密高断熱が進んでいて、見た目は箱っぽいけど中がオシャレみたいな傾向があります。オフィス2階の施工模様。障子の廃材を活用。北海道と比べて焼津は寒いな〜!今も寒いです笑。やはり高気密高断熱が進んでいるから、北海道の子たちは体が弱くなってきています。高気密高断熱は便利な反面、人を弱くしちゃうんですよね。相撲でも、北海道より静岡の力士の方が強くなってきていませんか?笑。自分の子どもたちをこの環境で育てたいと思ったのも焼津へ来た理由の一つです。あと、焼津はカリスマが多く、エンタメに強い地域だなと思っていまして。影響を受けて、実は私も最近はアーティストとして活動を進めています!――――――Q. アーティスト活動とは?主に他のアーティストやサポートスタッフのバックヤード・楽屋の演出をしています!廃材を使った装飾・デザインが私たちのスタイルです。廃材は主に焼津で出たものを活用。解体屋で仲間のアキさん(今後インタビュー予定!)のところで出たものをデザインで使い、そこで作ったものを残す場合もあれば、処分したり、違うものを作ったりと、色々繰り返していますね。例えば温水器を取り替えた時に、その廃材を解体して銅管と真鍮を取り出し、焚火のキャンドルをモチーフに演出をしました。当時はお金がなかったので、次の日にまた解体してすぐに素材として売りましたね笑。ちなみに、ここのオフィスもお客さんが捨てたものや、いただいたもの、現場で余っていたものなど全て廃材で作っていて、材料費は0円です!オフィスの中は廃材だらけ!こちらは瓦を活用したアート。――――――Q. なぜ廃材に着目を?何かしらで日本一を取りたい!と思い、古民家再生の仕事でゴミを掃除しているうちに着目し始めました。廃材には個体差があるので、設計ありきでものをつくるのではなく、ものありきで空間をデザインをする設計を考えています。廃材は地域性が高く、再利用でSDGsという利点もありますよね。アートで廃材の再利用を促進。――――――Q. アートにかける想い!私は戦争が大嫌いです。反対運動にも参加していたけれど、なかなか変わることがなく、もどかしくて。反対運動ばかりで子どもにネガティブな言葉を聞かせたくはないし、ポジティブな言葉を唱えていきたいと思いました。そこで、目をつけたのがアートです。戦争と真逆にあるものがアートだと思うんですよね。自分たちなりのゲルニカを立ち上げたい。好きなアートを応援して関わっていくうちに、気づいたら自分もやる側になっていました。近所の自動車整備屋のローさん(今後インタビュー予定!)とユニット「旅する椅子」を組んで活動しています。今のところ廃材アートはあまり比較するものがないから人目が気にならないし、背景のある古いものを積極的に入手して材料にすれば、味が出て良いものができます。イベントなども開催!――――――Q. 焼津には今後どんなまちになって欲しい?このまま平和であってほしい!が一番ですよね。気軽に自転車で友達のところへ遊びに行けるような、観光地すぎない、ほどよいローカル感がずっと続いていってほしいです。子どももここで育っているので、大人として住みよい街にしていく責任があると思っています。――――――Q. 応援メッセージをお願いします!とても応援したくなる取り組みですよね!これまで基本的に元請けでしか仕事を受けないスタンスでしたが、甲斐さんにとても共感したので現場のフォロー役に進んで立候補しました。時代はリフォームからリノベーション、リノベーションからコンバージョンへと変わりつつあります。用途やコンセプトを刷新するようなコンバージョンに取り組むという意味では、甲斐さんと私はかなり考え方が近いように感じます。西町DOCKは終わらない建築、私は作らない建築でね。このオフィスは材料費がかかっていないですし、物々交換の世界観なので、何でも持っていってください笑。普段はお金に翻弄されてしまっていても、こうした空間に居たらその心配から解放される、そんな平和な場を共に作っていきたいです。左から、まほ、ゆうじさん、弊社代表かい――――――取材は以上になります。ありがとうございました!引き続きよろしくお願いいたします。Renovate Japanインターン生 宮田まほ
こんにちは!Renovate Japan代表の甲斐です。お待たせしました、インタビュー企画「焼津クラフト人シリーズ」第二弾!※焼津クラフト人シリーズでは、焼津で何か活動している方を取材し、その方のクラフトする(つくる・くわだてる)ものをご紹介していきます。今回は、駅前商店街「くりさんち」の栗下あやのさんをご紹介します!くりさんち(KURISANCHI)とは、利用者の作家さんがお店の棚を借りてハンドメイドの雑貨を売ることができる委託販売の商店です。あやのさんは、その店長。それでは、インタビュー開始!お店の外観!――――――くりさんちの始まりを教えて!くりさんち、実はいつ始まったか正確にはわからないんです笑。気づいたら形になっていたというか、試行錯誤というか。もともと物件は空き家で、栗下父が「もう一度商店街に人を集めたい!」って退職金で買ったらしくて、当時の私は家から離れていたからそれすらも知らずに物件の前をたまたま通って。父が自ら工事しているから、「なにしてるの?」と聞いたら「ここ買った!」と。とりあえず人が集まるところを作りたかったらしくて、まだ汚いままの玄関にテーブルを置いていましたよ。すごい汚かったです笑。私は少し事情があって自分の状況がごちゃごちゃしていたから、最初は父の企画とは距離を置いていたのだけど、実家に戻ることにもなったから手伝おうと思いまして。その時には少し綺麗になっていて、入りやすかったです。工事を監督する当時の栗下お父さんあれは多分2018年の11月頃かなぁ、「おいべっさん」という駅前商店街のお祭りがありまして。屋台とか並んで人もたくさん来るから、趣味で手作りしていたアクセサリーなどを通りすがりのしょーこと一緒に並べて、無人販売で物件の前に置いてみたわけです。そしたら全部売れて!それから、お祭りの後も継続して手作り品を並べていたら、固定のお客さんまでついてきました。そこで初めて、お店に棚を置いてみようという発想になります。そのまま活動がどんどん広がっていきましたね。インスタグラムで募集をかけたら棚の借り手も増えて、これは商売になるなぁと。前から委託販売のビジネスモデルを知っていたわけではなくて、ネットで「スペース貸し」で検索してみたり、似たようなことをしている家具屋さんを覗いてみたりしながら、見よう見まねで始めました。販売手数料を取るモデルが多いみたいだったけど、持ち物件で家賃は無いから、手数料は無しで棚代だけでスタートしてみて、そのまま今に至ります。ちなみに棚は今は80ぐらい、今年のうちに100に増やしたいと思っています。でも増やしすぎるとお店が散らかるから、よくないんですよね。これは以前、調子に乗って失敗したことがあります。作家さんもお客さんも離れていってしまって、挫折しました。お店の中はハンドメイド雑貨がいっぱい!――――――くりさんちで大事にしていることは?お店で販売されているものには特に共通のテーマはあまりなくて、強いて言うなら子ども向けのものが多いかなというぐらい。でも、店名「くりさんち」の通り、来たら「ただいま」と言いたくなる、家に帰ってくるような感覚のお店が良いなぁと考えています。真ん中があやのさん、右がお父さん最初はそれを形にしようと、店内にゆっくりできるたまり場を設けていました。そうしたらなんと苦情をネットに書き込まれてしまって。常連さんたちがそこにずっとたまっているから、入りづらいとのことで。これまた挫折しました。2週間お店を閉めてリニューアル。たまり場を無くすのは忍びないから、座れる椅子は店内ではなく外に置くことにしました。また子どもたちへの工夫としては、一角に駄菓子スペースを作りました。親子でお店へ来た時に、子どもが居る場に困らないように。そうしたらもっと子連れで来てくれる方が増えました!駄菓子もたくさん置いてます!――――――やっていて良かったこと!一番は、苦手だった人との関わりが、むしろ好きになったことです。昔から接客は好きでも、いざ個人的に関わるとなるとどうしたらいいのか分からなくて。それがお店でたくさんの方やその商いに携わっていく中で、克服されていきました。今では、自分の居場所さえあれば、人との繋がりがあれば、なんでもできるような気持ちです。まちの賑わいは子どもたちから!――――――印象に残っていることは?くりさんちが出来てから初めて参加した「アソビバ」ですかね。アソビバは商店街を一部歩行者天国にして人口芝生を敷き、子どもがはしゃぎまわりやすい場をつくる(一社)トリナス(代表土肥からは本文内に応援メッセージをもらっています)主催のイベントですが、商店街にこんなにも人が来るんだな、と。盛り上がる商店街!それなら、もう少し頑張りたい!と思って、看板やら旗やらを店頭に出し、明るくできる箇所は明るくしてみたけれども、一店舗だけでやることには限界も感じてしまいました。まずは商店街の中で、仲を深めていこうと思い、以来アソビバの運営メンバーに加入しています。――――――これからの商店街・焼津についてこれからは、もっと商店街へ来る子どもが増えてほしい!まちの賑わいは子どもから生まれると思っています。商店街の端にはこども館、おもちゃ美術館もあるけれど、そこから人がなかなか商店街へ流れてこないという悩みがあります。この原因はきっと外ではなく中、つまり店主たちの力不足にあるのではないでしょうか。私はこれからもっと、今まで商店街を牽引してきた世代が若い意見と交わっていく必要があると思っていて、そのために動きたいです。商店街で育つ子どもたち。――――――どんな人に焼津へ来てほしい?もっと観光客に来てほしいですね!特に、人生を楽しんできた引退世代に、ゆっくりしていってほしいです。焼津は山も海も美味しいご飯もある、ゆっくりしやすい場所だから。――――――応援メッセージをください!焼津に面白いやつがきました。そんな話題の男、カイくん!アイディアや行動力が素晴らしい!焼津観光地発信の場、駅北の賑わいの場、人が集まる拠点づくりを楽しみにしています。若い子達に負けず、私も頑張るぞ!あやのさんと、弊社代表甲斐、インタビュー後に。――――――ありがとうございました!引き続きよろしくお願いいたします。