皆様、いつも温かい応援を賜りまして、誠にありがとうございます。
年内のメロン成功は叶いませんでしたが、今年最後のご報告をさせていただきます。
■メロンの育成状態(TOP画像)について
定植から51日経過致しました。途中から液肥の処方を変更しましたが、成長速度は前回に比べ遅い状態です。
また、根の成長具合からも過去の液肥13号が最も優れているようです。
ただ成長の鈍化に関しましては液肥の影響より曇りの日が多く室温が上がりにくいことが原因かと思われます。
積算温度からの概算ですが、現在の試験体は収穫まであと約100日程度かかると予想されます。
成長促進のため、囲いと補助ライトを取り付けていきたいと考えております。
現在は子ツル第4節程度まで成長し、雌花が先に開花を始めました。初めに雌花が咲く場合、成長が未熟な状態で開花しますため子房が小さいものが多いですが、今回はしっかりとしたサイズの雌花が開花いたしました。
(葉の枚数が少ないために人工授粉は行っておりません)
■縦型メロン栽培の再開
以前まで実験しておりました縦型ユニットによるメロンの栽培ですが、根の成長が期待できない点から実験を断念しておりました。
以前は支柱一本に一株植えることで支柱内の余地を残しておりましたが、欠点として根が縦にのみ流れてしまい、支柱の空間を使いきれないことがありました。
今回は残り穴にトウガラシを定植することで、メロンの根が横方向に掴まりやすくなると仮定して実験を再開いたします。
進捗としましては12/29に親ツルを摘心したところで、光源に近い分、現在の横型ユニットの試験体よりも成長速度が早いようです。
葉の色艶もよく、健康状態は大変良いと判断しております。
■他の植物の状況
縦型ユニットはトウガラシ属をメインに育成を進めております。ハダニの影響は若干あるようですが、メロンと比較し栽培が簡単で病害虫に強く、問題なく実をつけております。
また、一部完熟を迎え赤く色づいてきましたため、唐辛子栽培に関して「成功」とさせて頂きます。
メロン同様、光合成に多くの光量子を必要とする作物であり、完全閉鎖循環型の環境では育成は困難です。
ただ、その栽培の容易さもあり一般的にトウガラシ属の成功例は注目されないものと考えております。
私個人の考えとして、トウガラシ属の育成は温泉や蕎麦が大きな観光資源である東根温泉において重要になるものと期待しております。
次の段階としまして、需要の多いししとうの量産及び辛味を帯びさせずにビタミンEを強化した機能性シシトウの育成に進みたいと思います。
↓量産用ししとう(最下部穴でも順調な成長)
↓スコッチボネット
↓香油用のローズマリー(挿し木による根出し)
■今年の植物工場外活動について
株式会社弘栄ドリームワークス様、配管探査ロボット「配管くんII形」の回路設計、製造に携わらせて頂きました。
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秋より、山形大学農学部農業機械学研究室におきまして農業用ロボットの回路、制御プログラムに関する技術サポートに携わらせて頂きました。
次年度が完成年度となりますので引き続き学生の皆さんをサポートをしてまいりたいと思います。
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県内農作物の獣害問題解決に向け、電柵の効きにくいイノシシ、ハクビシンへの対策としてAI(画像認識)監視カメラの制作を進めております。
↓標準学習モデル(猫35%と誤認識、または認識外)
↓追加学習モデル(ハクビシン約70%と認識)
イノシシ、ハクビシンに特化した追加AIモデルは弊社ホームページにてサンプルプログラムとともに公開しております。
また、動物を傷つけずに心理的柵を形成する目的として、栽培中の唐辛子から抽出した低濃度カプサイシン溶液(噴霧用途)の開発を進めてまいります。
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返礼が大幅に遅れており、大変申し訳ございません。なるべく早く皆様にお届けできますよう、年明けから引き続き努力してまいりたいと思います。
何卒よろしくお願い致します。