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〜5年目の進化と深化〜 カカオの違いを愉しむチョコレートの新たな展開

立ち上げから4年、これまで多くの産地からカカオを仕入れ、それぞれの個性を存分に引き出したクラフトチョコレートを製造し皆さまにお届けしてきました。産地や品種によって異なるカカオの香りをより一層愉しんでいただくべく、多様なタイプのチョコレートを製造できる体制を整えていきたいと考えています。

現在の支援総額

521,700

104%

目標金額は500,000円

支援者数

50

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2024/05/16に募集を開始し、 50人の支援により 521,700円の資金を集め、 2024/06/30に募集を終了しました

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〜5年目の進化と深化〜 カカオの違いを愉しむチョコレートの新たな展開

現在の支援総額

521,700

104%達成

終了

目標金額500,000

支援者数50

このプロジェクトは、2024/05/16に募集を開始し、 50人の支援により 521,700円の資金を集め、 2024/06/30に募集を終了しました

立ち上げから4年、これまで多くの産地からカカオを仕入れ、それぞれの個性を存分に引き出したクラフトチョコレートを製造し皆さまにお届けしてきました。産地や品種によって異なるカカオの香りをより一層愉しんでいただくべく、多様なタイプのチョコレートを製造できる体制を整えていきたいと考えています。

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はじめましての皆さま、いつもご利用いただいている皆さま、当プロジェクトをご覧いただきありがとうございます。

横浜天王町のクラフトチョコレートメーカー「2U chocolate」(トゥーユーチョコレート)の代表、西山と申します。

これまで 2U chocolate として新たなステップを踏み出すタイミングで何度かクラウドファンディングを実施してきましたが、その度に皆さまからの温かなご支援をいただき、大変ありがたく思っております。

立ち上げ時から一貫して「カカオの個性を引き出し、カカオそのものの豊かな香りをお届けする」という方針の基、多くの産地からカカオを仕入れ、それぞれの魅力的な風味をチョコレートに仕上げて皆さまにお届けしてきました。

Bean to Bar が初めてという方には「こんなチョコレートがあるんだ」という驚きを、既にご存知の方には「2U chocolate はこういう風味の出し方をするんだ」という気づきを感じていただいており、1人でも多くの方に Bean to Bar チョコレートというカテゴリーに親しんでもらいたいという想いも少しずつ形になってきているかなと思っています。

世界中の様々な産地からカカオ豆を仕入れ、チョコレートに仕上げてその個性的な魅力をお届けしています

そして 2U chocolate として5年目に入っていくタイミングでさらなる進化と深化を求めるなかで、より多様な形でカカオの香りを、チョコレートを愉しんでもらいたいと考えるようになり、これまで製造してきたシンプルなチョコレートのさらなるブラッシュアップに加え、Bean to Bar チョコレートにさらに手を加えた商品の開発にも取り組み始めています。

試作を重ねてデータを蓄積しながら新たなチョコレート商品のレシピを構築しつつ、いくつかのプロトタイプを店舗イベント等で試食してもらいお客さまからの反応に手応えも得てきました。

店舗イベント等でプロトタイプをご提供し、改良を重ねてきました

いくつかの候補の中で半年以上前から最も試作を重ねてきた「Smooth」という商品にメドがたった一方、これまで製造してきたシンプルなチョコレートでは少なかった「冷蔵/冷凍」での原材料や商品の取り扱いが増えてくることに対して、製造体制の再構築や冷蔵/冷凍設備の新規導入も検討を始めています。

今回のプロジェクトでは、ブラッシュアップを重ねたクラフトチョコレートや新たに開発した「Smooth」をリターンとしてお届けするとともに、いただいたご支援を基にこれから新たに創り上げていくチョコレート商品の製造体制を強化していきたいと考えています。

これまでとは違ったタイプのチョコレートを製造しやすい体制を整えていきます

以下で新たなチョコレート商品の開発に至った経緯やその魅力、現状での課題について述べていますのでぜひご覧ください。

これまで Bean to Bar チョコレートに触れてこなかった方も普段からよく手にしている方も、2U chocolate の取り組みや姿勢に魅力、興味を感じていただけたなら、ご支援をいただけると大変うれしく思います!



SNSにてコメントをいただいたり、店舗にてお声がけいただいたり、皆さまからの温かな応援がいつも励みになっています。



2U chocolate はカカオ豆からチョコレートを製造する(いわゆる Bean to Bar)クラフトチョコレートメーカーです。

様々な工程を経てトータルで2週間、長いものでは1ヶ月以上の時間をかけてチョコレートを製造しています

多産地のカカオにこだわったチョコレート製造をしている 2U chocolate ですが、そのカカオにはそれぞれ本当に様々なフレーバーがあり、それをどう加工するかで風味は大きく変わってきます。

「どのカカオを使うか」「カカオ以外の原料は何を使うか」「焙煎は何℃で実施するか」「磨砕の程度はどれくらいにするか」等々、チョコレートに仕上げるまでに調整できる製造条件は多岐にわたり、何も制限をかけない状態では無数の可能性が広がっています。

カカオ豆には実に様々なフレーバーが含まれています

無数の可能性があるということは、すなわちオリジナリティのあるものを創り出せる余地が多分にあるということですが、一方でより良いものを求めて際限なく試行錯誤を繰り返すことができるということでもあります。

2U chocolate では科学的な視点をベースにチョコレート製造を追究しているため、純粋な探究心だけで言えばとことん試行錯誤を繰り返したいところではありますが、人的資源も資金も限られている小規模製造体制である以上、どこかに制限をかけないといつまでもチョコレートを完成させることができなくなってしまいます。

現在販売しているチョコレートも、多くの試行錯誤を経て完成しています

そこで 2U chocolate では、まずは極力シンプルな原料でチョコレートを製造することとし、その中でいかにカカオの香りを引き出しチョコレートとして表現するか、という観点でそれぞれのカカオに最適な製造条件を追究してきました。

昨年には「International Chocolate Awards」という国際品評会のアジア太平洋部門において、ベトナムのカカオを使用した「Ben Tre」という Bean to Bar チョコレートで銀賞を受賞することができ、2U chocolate としての風味作りの方向性に客観的な手応えも得ています。

国際品評会でも 2U chocolate の Bean to Bar チョコレートは一定の評価を得られています

このようにして得てきた自信と積み上げてきた製造技術をベースにしつつ、ここから今以上にそれぞれのカカオの個性を引き出していくことを目指し、昨年後半から使用するカカオごとに砂糖の種類を変えたりココアバターの使用量を変えたり、今まで固定していた部分の制限を外し、製造条件や使用原料のより細かい部分までカカオごとに調整することに取り組み始めています。

そしてその取り組みの中で、現在のシンプルなチョコレートだけでなく「より広く多様なチョコレートでカカオの香りをお届けしていきたい」と考えるようになってきました。

砂糖の種類やココアバターの使用量等、より細かい部分まで追究したチョコレート製造に取り組み始めています

その考えに至ったのは多産地のカカオに触れる中で、カカオによっては他の原料と組み合わせてチョコレートにすることで、シンプルな原料で仕上げたチョコレートでは現れなかったフレーバーが出てきたり、香りが広がりやすくなったり、シンプルな Bean to Bar チョコレートでは表現しきれなかったカカオの魅力を出せる場合があるということに気づき始めたからです。

例えばミルクを加えてミルクチョコレートにしたり、生クリームを加えてガナッシュにしたり、Bean to Bar チョコレートに使う原料を増やす、あるいは Bean to Bar チョコレートをさらに加工することで、これまで 2U chocolate では触れることができなかったカカオの魅力を今よりも多様な形でお届けできるのでは、と考えたわけです。




少々細かい話にはなりますが、Bean to Bar チョコレートをさらに加工することで、香りの現れ方(フレーバーリリース)がどのように変わるかをお示ししたいと思います。

具体例として、今回新たに創り上げた「Smooth」という商品のレシピを見ていきます。

「Smooth」は、Bean to Bar チョコレートに水分を加えてガナッシュ状にし、そこに小麦粉を加えて生地を作り型に入れて焼成したものです。

Bean to Bar チョコレートを加工しフレーバーリリースを変化させた「Smooth」

最も注目してもらいたいのが水分で、水分を加えることで「水溶性香気成分」の広がり方が変わるというポイントです。

チョコレートをミクロな視点で見てみると、ココアバター(油脂)中にカカオマスと砂糖の粒子が分散した構造をしています。

チョコレートの微細構造モデル

このココアバターは32〜33℃で融解するという特徴を持っているため、チョコレートを口の中に入れて噛み始めるとまずココアバターが溶けてココアバター中の脂溶性香気成分が放出されます。

一方、この段階ではまだ唾液の分泌が少なく咀嚼も進んでいないため、水溶性の成分はココアバターに取り囲まれた状態となっていて、そこから咀嚼が進み唾液の分泌が増えてくると、ココアバターに包まれて放出されにくかった水溶性香気成分が唾液に抽出されて口腔内に広がり、香りとして感じられるようになります。

口中で唾液と混じり合うことで香りの広がりが変化します

シンプルなチョコレートは口中でこのように変化して香りが移り変わっていきますが、水分が含まれた状態のチョコレート加工品では最初から水溶性香気成分が広がりやすい状態となっているため、Bean to Bar チョコレートで感じられるカカオの香りやフレーバーリリースとは異なる印象になることがあります。

また、水分が含まれることで口溶けや舌触り等も変化するため、そのテクスチャの違いによって口中での物理的な広がり方や咀嚼のされ方も変わり、それに伴ってフレーバーリリースも変化します。

フレーバーリリースやテクスチャが変わることで、カカオの新たな魅力が現れます

さらに「Smooth」はバター(乳成分)を加えたり、小麦粉を加えて焼成するという加工も行なっています。

この原料の追加や加工によってもフレーバーリリースやカカオの香りの感じ方、テクスチャが変化し、新たな印象のチョコレートとなるわけです。




このように Bean to Bar チョコレートをさらに加工することでカカオの新たな魅力が出てくる可能性があるわけですが、問題となってくるのが「保存温度」です。

シンプルな Bean to Bar チョコレートの最適な保存温度は「15-18℃」で、これはチョコレートの「品質の保持」と「良好な口溶け、香りの広がり」を両立できる温度域です。

チョコレートの保存に利用しているワインセラー

シンプルな Bean to Bar チョコレートは水分を含んでおらず傷みにくいためこの温度域で保存でき賞味期限も比較的長いですが、生クリームを加えたガナッシュのように水分を多く含むチョコレートは傷みやすいため冷蔵保存が必要で、賞味期限も短くなっています。

これまで 2U chocolate では冷蔵保存が必要なチョコレートの製造があまり多くなかったため、保管庫としては15-18℃に設定できるワインセラーなどを多数設置して在庫管理を行なってきました。

しかし今後「Smooth」のような水分を含むチョコレートを製造していくとなると、冷蔵での保存場所を増やす必要があり、加えて使用原料が増えると他商品への影響を避けるために製造場所を分ける必要が出てきたりするため、製造体制全体を再構築していく必要があります。

限られたスペースのFactory内を再編成し、適切な製造体制を構築していきます

物理的なスペースは限られているため導入できる冷蔵/冷凍設備のサイズには制限がありますが、これまでもうまく工夫を凝らしながら最適な製造体制を構築してきましたので、今回もしっかりと時間をかけて新たな体制を作り上げていきたいと思います。




チョコレートのお届けがあるものについては発送時期についてそれぞれ《7月お届け》《10月お届け》をご用意しております。

プロジェクト終了後すぐに送ってほしいという方は《7月お届け》を、少し涼しくなってきてから送ってほしいという方は《10月お届け》をお選びください。

※チョコレートの発送は全てクール便(冷蔵)にて行います。

 

◇ クラフトチョコレートセット(4種、7種、10種)のお届け ◇

2U chocolate で製造販売しているクラフトチョコレートの中から Bean to Bar を中心に、カカオの産地の違いによる風味の個性を感じていただける4種、7種、10種をセットにしてお届けします。

カカオの香りの違いを愉しんでいただきながら、ぜひ産地にも想いを馳せてみてください。

※ 2U chocolate で製造販売しているクラフトチョコレートについてはコチラ

 

○ チョコハルモ4種セットのお届け ○

香り、風味、食感の掛け算を追究し、Bean to Bar と素材の組み合わせの魅力をお届けする「チョコハルモ」シリーズの4種セット。(トマト、マンゴー、ライス、バナナ)

Bean to Bar の新たな魅力をバリエーション豊かにお愉しみいただけますので、クラフトチョコレートセットと合わせてお選びいただくのもオススメです。

※チョコハルモシリーズの商品詳細はコチラ


□ Smooth(1本、1本×2種、クラフトチョコレートとのセット)のお届け □

2U chocolate の新たなフラッグシップとなる可能性を秘めた新商品「Smooth」をお届けします。

2種の方はそれぞれ使用するカカオを変えて製造しますので、カカオの違いによるフレーバーの差も感じていただけるかと思います。

※「Smooth」はプロジェクト終了後、7月以降に受注生産という形でオンラインショップにてお求めいただけるようにする予定です。(その際の使用カカオは今回のリターンと異なる場合があります)


◆クラフトチョコレートとベルギービールのペアリングを愉しむ会(お土産付き)◆

2U chocolate 店舗にて Bean to Bar チョコレートや Smooth と様々なベルギービールをペアリングさせて愉しむ会を開催いたします。

開催日時は 2024年7月26日(金) 20:00 - 22:00、あるいは 2024年10月25日(金) 20:00 - 22:00 の2回を設定していますので、ご都合に合わせてお選びください。

多種類のベルギービールの多様な風味とクラフトチョコレートとのペアリングを自由に探索したり、チョコレートやカカオのストーリーをお聞きいただいたりして、特別な時間をお愉しみください。

お帰りの際には Smooth や Bean to Bar チョコレートのお土産もお渡しいたします。

※こちらのリターンは店舗でのアルコール提供が含まれますので20歳以上の方のみ選択可能です。


いただいた資金は以下に示すCAMPFIREへの手数料、リターンの製造/発送費用を除き、全額をチョコレート製造設備購入費用の一部に充てさせていただきます。

(50万円達成の場合の費用予定)
・CAMPFIREへの手数料(17%):8.5万円
・リターンの製造/発送費用:約25万円(原材料費、製造費、梱包費、送料等)

5/16〜6/30 クラウドファンディング募集期間
6月 設備選定 / リターン用チョコレートの製造
7-10月 設備導入 / リターン用チョコレートの製造、発送




Bean to Bar チョコレートの魅力を知ってもらいたいと取り扱いカカオを増やし続けて4年、今後も素晴らしいカカオとの出会いを求め続けるところは変えず、お届けするチョコレートのカテゴリーを多様化させるフェーズに入っていきます。

小規模製造体制で商品のバリエーションを増やしていくことのリスクは十分に理解しているつもりですが、それでもメーカーとして、いちカカオ好きとして、まだ見ぬカカオの魅力をお届けしていきたいという想いを軸にチャレンジしていきたいと思います。

新商品の第一弾として創り上げた「Smooth」を、そして技術の深化によりブラッシュアップされたクラフトチョコレートをまずはお愉しみいただき、今後少しずつ増えていく新たなタイプの商品もぜひ楽しみにお待ちください!




2U chocolate (トゥーユーチョコレート)
https://2u-chocolate.com
横浜市保土ケ谷区天王町1-4-5
営業時間:火、木、日 11:00-14:30、15:00-18:00
※最新の営業情報はHP、各種SNSをご確認ください。

X (旧Twitter):@2u_chocolate
Instagram:@2u_chocolate


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

最新の活動報告

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  • 昨日6/30(日)をもちまして、今回のプロジェクト「〜5年目の進化と深化〜 カカオの違いを愉しむチョコレートの新たな展開」が募集終了となりました。皆さまのご支援と拡散のおかげで、ご支援総額は521,700円まで伸び、見事目標金額を達成することができました!多大なるご協力に改めて感謝いたします。これからリターンお届けの準備を進めていき、7月お届けをお選びいただいた方から順次お送りしていきます。10月お届けをお選びいただいた方は暫く先になりますが、どうぞ楽しみにお待ちください。今回のクラウドファンディングを経て新たなタイプのチョコレートを製造していく体制を整え、これまでよりも多様な形でカカオの魅力をお届けしていくことを目指していきます。2024年下半期、5年目を迎えた 2U chocolate の展開をどうぞお楽しみに! もっと見る

  • クラウドファンディング開始から1ヶ月が経過し、募集期間は残すところ5日間となりました。皆さまのご協力のおかげで少しずつ進捗を重ね、ご支援金額は目標の70%まで進捗しております。残りわずかの期間ですがラストスパートでできる限り伸ばしていきたいと思っておりますので、最後までご支援、拡散にご協力いただけますと幸いです!さて今回の活動報告ですが、これまで「Smooth」開発時のこぼれ話を商品設計の軸で書いてきましたが、今回は少し趣を変えて「ペアリング」の観点で「Smooth」の魅力を書いていきたいと思います。「Smooth」から生まれるペアリングの可能性の広がり「Smooth」の開発では、カカオそのものの芳しいフレーバーを新たな形で愉しんでいただくべく、シンプルな Bean to Bar チョコレートの「フレーバーリリースを変えること」と「テクスチャを柔らかくすること」を目指していましたが、これは単体で味わう場合だけでなく、ペアリングの場面においても新たな可能性を広げることにつながっています。というのも、飲み物と Bean to Bar チョコレートとのペアリングでは、飲み物=水分がチョコレートのフレーバーと混じり合うことになるため、チョコレート中の水溶性香気成分がポイントになってくることが多々あるからです。プロジェクト本文や活動報告でも度々触れている通り、水溶性香気成分由来のフレーバーは「チョコレートを口の中でゆっくり溶かしながら唾液と混ぜ合わせる」ことで感じられるようになるため、速い咀嚼ですぐに嚥下してしまうと感じにくいという難しさがあります。唾液と混じり合うことで水溶性香気成分由来のフレーバーが感じられるようになるこの点、「Smooth」では水分の追加により水溶性香気成分由来のフレーバーが最初から感じられやすくなっていることに加えて、油脂組成の調整により柔らかくなめらかなテクスチャになっていることでフレーバーが口中全体に広がりやすくなっています。そのため、その後に味わう飲み物のフレーバーと混じり合いやすくなっており、シンプルな Bean to Bar チョコレートとはまた違ったペアリングが愉しめるというわけです。ペアリングに対する 2U chocolate のスタンスについてここで、ペアリング例に進む前にペアリングに対する 2U chocolate のスタンスについて触れておきたいと思います。Bean to Bar チョコレートは単体でフレーバーを愉しむだけでなく、飲み物と合わせてペアリングを愉しむこともできます。2U chocolate は取り扱いカカオ産地の豊富さから多様なフレーバーの Bean to Bar チョコレートを有していますので、コーヒーや紅茶、ワインやウイスキーなど、お客さまからの様々なペアリングのご相談に対してチョコレートのご提案を行なってきました。基本的には「ペアリングには色々な考え方があり正解はない」という考えであり、そして何よりチョコレートは嗜好品なので「自分の『おいしい』を大切にする」ことが最も重要であると考えています。こちらからのご提案はあくまでもお客さまの引き出しを増やすためのものであり、様々な可能性や選択肢の中からお好みのものを探す過程も愉しんでもらいたいというスタンスでお話をしています。上記スタンスの基に以下にペアリングの例を挙げますので、皆さまそれぞれのお好みに照らしてイメージを膨らませながらご覧いただければと思います。ホットコーヒーとのペアリングシンプルに合わせやすく、気軽に試しやすいというところで、まずはホットコーヒーとのペアリングの魅力をご紹介します。そもそもコーヒーと Bean to Bar チョコレートはフレーバーの質感の近さ、苦味のバランスなどから合わせやすい組み合わせですが、「Smooth」では特にホットコーヒーとのペアリングで香りの広がりが大きく変わります。これは"ホット"コーヒーで口腔内が温められることによって「Smooth」を口に入れた時の口溶けやフレーバーリリースが変わることによるもので、それに加えてコーヒーの苦味やフレーバーと合わさることでフレーバー全体のイメージも変化します。「Smooth」は冷蔵庫から取り出してすぐの冷えた状態(5~10℃程度)と少し置いて室温に戻した状態(15~25℃)という、シンプルな Bean to Bar チョコレートでは差があまり出ない温度変化でテクスチャやフレーバーリリースが変化するため、ホットコーヒーで口腔内が温められることによる影響が大きく、ペアリングによる香りの変化を感じやすいというわけですね。このように温度をポイントにしつつ、コーヒーのフレーバーの違いによる変化もお愉しみいただければと思います。※コーヒーが苦手な方は、ほうじ茶とのペアリングもオススメです。 同じように温度をポイントにするなら、ほうじ茶もぜひホットでペアリングさせてみてください。ワインとのペアリング「Smooth」は様々なアルコールとのペアリングにも可能性が広がっていますが、ワインとのペアリングにも大きな魅力があります。ワインの種類としては、「Smooth」がしっかりとしたフレーバーを持っているので、ミドルボディ〜フルボディの赤ワインがオススメです。ワインとのペアリングには、「舌で感じる『味』がフレーバーを相互に引き立て合う」というおもしろさがあります。《ワインの渋味 × 甘い味を持つ「Smooth」の香り》、逆に《「Smooth」の甘味 × 渋味を持つワインの香り》という風に、舌で感じる味が変わることで香りの感じ方に違いが現れる場合があるのです。(※渋味は厳密には味ではなく物理刺激ですが、分かりやすくするために味としています)また、赤ワインは冷やしすぎない温度で飲むので口腔内が冷えることなく、「Smooth」のフレーバーの広がりが温度の観点で言えば単体で食べる時と変わらないというのもポイントですね。冬場にはグリューワインと合わせて温度に変化をつけると、また違ったフレーバーのイメージが生まれるかもしれません。◇◇◇今回は「Smooth」について、ペアリングの魅力をお届けしました。シンプルな Bean to Bar チョコレートでのペアリングも魅力がありますが、「Smooth」でのペアリングを色々と試していると、テクスチャやフレーバーリリースが変わるとこんなにもイメージが変わるものかという驚きがあります。先に記した通り 2U chocolate としては「自分の『おいしい』を大切にしてほしい」そして「お好みのものを探す過程も愉しんでもらいたい」というスタンスなので、上記のペアリング例もご参考にしていただきながら、ぜひお好みの組み合わせを探求してみてください。本プロジェクトの募集期間は残り5日間と本当にラストスパートの段階ですが、最後もう一押しプロジェクトの拡散にご協力いただけますと幸いです!https://camp-fire.jp/projects/view/716738 もっと見る

  • クラウドファンディング開始から4週間が経過し、残り2週間を切りました。皆さまのご支援と拡散のおかげで、進捗は50%を超えています!プロジェクトの完遂に向けて、あともうしばらくお付き合いいただけますと幸いです。 さて今回の活動報告も前回に引き続き「Smooth」開発時のこぼれ話です。今回は「Smooth」のレシピ構築の全体像について、生地作りの観点からお話したいと思います。 フレーバー面とテクスチャ面のバランス「Smooth」の開発では、カカオそのものの芳しいフレーバーを新たな形で愉しんでいただくべく、シンプルな Bean to Bar チョコレートの「フレーバーリリースを変えること」と「テクスチャを柔らかくすること」を目指していました。そしてそのための方法として「水分を含ませること」と「油脂の組成を変えること」を主な技術的アプローチとして採用し、前々回の活動報告では「油脂の組成」について深堀りしていきました。活動報告:「Smooth」の開発小話①|油脂の配合編この「油脂の組成を変えること」は「テクスチャを柔らかくすること」につながるアプローチで、一方の「水分を含ませること」は前回の活動報告に記した通り「水溶性香気成分の広がりを良くする」ためのアプローチであり、それぞれ主な目的が異なっています。しかしながら、「油脂の組成を変える=バターや米油を加える」ことはテクスチャだけでなくフレーバーにも影響を及ぼしますし、逆にフレーバーリリースを変えるために「水分を含ませる」ことはテクスチャにも影響を及ぼします。原材料それぞれにフレーバーへの寄与度とテクスチャへの寄与度が異なっているこのように複雑な要因が絡み合うものを作っていくには、まずは上図のようにそれぞれの原材料が持つ役割を明確にしたうえで、それぞれの原材料を組み合わせた時、そしてその配合割合を変えた時にどのような変化が起きるのかを理論と現象の両面で大まかに掴んでおくことが重要です。具体的には、まずは配合割合を大きく変えたレシピで8パターンほど作り、それぞれのレシピにおける理論的な予想と実際の仕上がりを比較してそのギャップを確認するとともに、それぞれのレシピ同士を比較することで配合割合を変えた時の仕上がりの変化についても大まかな傾向を掴んでいきました。試作検討の流れのイメージ図代表となるレシピをいくつか作ることで無数のレシピの大まかな傾向を掴み、それを基に細部を詰めていく最終的には細かい部分を詰めていくために多くの試作を実施する必要はありますが、最初から全ての可能性を細かく試していくといくら時間があっても足りなくなってしまうため、仮のレシピで大まかにあたりを付けることから始めることで効率化を図ったわけです。それでも実際には半年以上の試作期間を要したわけで、原材料が増えて要素が複雑になるほどチョコレートとしてのバリエーションは多様になる一方で、求めるフレーバーやテクスチャに近づけていくための検討には多大な時間がかかるということを改めて実感した開発プロセスとなりました。混ぜ合わせる順番と温度の重要性上記のような流れで「Smooth」のレシピを決めていったわけですが、実は原材料の配合割合だけでなく、それぞれの原材料を混ぜ合わせる順番と温度も重要なのです。特に今回はチョコレートを含む油脂相と水分とを乳化させてガナッシュ状の生地にしていますので、混ぜ合わせる順番と温度が違えば乳化状態が変わり、その結果最終的なフレーバーやテクスチャも変わってしまいます。例えば油脂相と水分を乳化させる順番として、「砂糖を水分に溶解させてから油脂相と混ぜて乳化させる」のか、それとも「油脂相と水分を乳化させてから砂糖を分散させる」のか、この違いで生地中の砂糖の存在位置が変わるため仕上がりは変わってきますし、小麦粉を入れるタイミングによっても構造の出来方が変わるので仕上がりは変わります。また、均質な生地を作るためにはチョコレートを含む油脂相が溶けた状態を維持しながら水分と乳化させたり小麦粉を加えたりする必要があるため、生地を作り始めてから型に流し込んで焼成を始める前までの温度管理も重要になってきます。このように原材料の配合割合だけでなく、混ぜ合わせる順番や温度も条件検討を行う必要があったため多くの時間を要してしまいましたが、今後の商品開発に活かせそうな知見もたくさん蓄積できましたので、意味のある試行錯誤だったかなと感じています。 ◇◇◇今回は「Smooth」開発時のこぼれ話、生地作り編をお届けしました。原材料を増やす毎に配合割合のパターンが指数関数的に増え、そこに混ぜ合わせる順番や温度の要素も関わってきて仕上がりが変わっていくため、レシピ設計と試作検討に膨大な時間をかけた「Smooth」。それだけ Bean to Bar チョコレートの、カカオの新たな可能性を感じた開発でしたし、この魅力をとことん追究して皆さまにお届けしたいという想いで試作に取り組んできました。モノ自体が仕上がって販売され始めると、その開発過程の話をそこまで詳しく記す機会も無くなってくるかと思いますので、クラウドファンディングの期間中にご紹介して何かしら「なるほど」と思ってもらえると良いかなと思っています。募集期間は残り2週間弱とわずかになってきましたが、引き続きプロジェクトの拡散にご協力いただけますと幸いです!https://camp-fire.jp/projects/view/716738 もっと見る

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