
みなさん、おはようございます!
昨日は冷たい雨が降り続き、
開拓小屋の屋根を絶え間なく叩いていました。
外に出ることも叶わず、薪ストーブの前で丸くなりながら、
煙る窓の向こうをうらめしく見つめておりました。
灰色の景色の中で、今年も咲き始めた桜の薄紅色だけが、
やけに鮮やかに目に飛び込んできます。
心は、焦りともどかしさで、かき乱されていました。
「今日も配管作業が進まない!
5月に迎える鶏さんたちの準備、本当に間に合うのだろうか……」

作業着を着たまま、薄暗い小屋の中で足踏みをしているような感覚。
刻一刻と過ぎゆく時間に胸が締め付けられ、
雨が「恵み」であると分かっているはずなのに。
自分の都合ばかりを優先しては、思わず深い、深いため息をついてしまいました。
「自然を相手に生きると決めたのに、なんて自分勝手なんだろう」
そうやって俯きかけた時です。
ふと窓の外の桜に目を向けると、雨に打たれ、風に揺られながらも、
驚くほど凛と、真っ直ぐに咲き誇る桜が目に留まりました。
その姿は、まるで私に優しく語りかけてくれているようでした。
「見てごらんなさい。この雨が山を潤し、
あなたが引こうとしている『生命の水』を豊かにしているのですよ。
そんなに急いで、どこへ行くのですか?
すべてには、ふさわしい時があります。
今日の雨は、あなたが迎える鶏さんたちのための『準備のしずく』。
ここで足を止めている時間さえも、大きな自然の営みの一部なのです。
今はただ、雨の音に耳を澄ませていればいいのですよ。
――それよりも、少しは私を『きれい』って褒めてくれたら?」
その瞬間、ふっと心のこわばりが解け、思わずクスっと笑ってしまいました。
桜が教えてくれたのは、「待つこともまた、大切な準備のひとつ」だということ。
この雨は、焦りの中で見落としそうになっていた
「自然への敬意」を、もう一度思い出すための慈雨だったのかもしれません。
「あなたが拓いた場所は、
いつかここを走る子供たちの足元を照らしますか?」
そんな桜の問いかけに、今なら胸を張って答えられます。
先人たちが守り抜いてくださったこの水を再び巡らせ、
美しい里の姿を次世代へ手渡したい。
それが、今この地で生きる
私の、何にも代えがたい喜びであり、使命なのだと。
桜の花から滴るしずくを眺めながら、大きく、力強く深呼吸をしました。
やっぱり、大自然のペースには到底かないませんね!
ならば、「雨の日には雨の日の過ごし方」を、あるがままに受け入れるとしよう。
焦りも、もどかしさも、全部ひっくるめて私の原動力に変えよう。
5月にやってくる新しい命を、最高の状態で迎えるその日まで!
一歩ずつ、一歩ずつ。
今日も歩んでいくだけだ!!



