
SNSや風の便りでは、うすうす情報が入ってはいたのですが、どうしても信じられず…。
昨日、直接、会長の娘さんからお電話で訃報を頂いた際は、
あまりのショックでその場にへたり込んでしまいました。
みなさんにこれをお伝えするにも、いったい何を書けばいいのか。
どうやってこの深い悲しみと喪失感を言葉にすればいいのか、ずっと悩んでいました。
私にとって、本当に大事な大事な方が、旅立たれました。
広島県福山市にある、「Natural Market IKO」の胃甲会長です。
元お取引先であり、何より、農園の復活をかけたゼロからの開拓作業が座礁し、
私が挫折しかけた時も、変わらずずっと支え続けて下さった大切な恩人でした。
「しゅりたまは、僕の知る中で一番いい卵ですから、復活が願いです。」
彼のこの言葉と、温かいご支援、そして日常でいただく励ましのメッセージがなければ、私はきっと、ここまでやってこられませんでした。
クラウドファンディングはもちろんのこと、農園の再起に向けて、
数えきれないほどのご支援とご協力をいただきました。
実は、もう彼が長くないことは、以前から覚悟はしていました。
今年の5月6日。
もうすぐ、このしゅりの森自然農園に新しいヒナたちがやってくるという、
あの頃のことです。
こんなメッセージをいただきました。
「お疲れ様です。
一歩進んで半歩下がる開拓精神、頭が下がっています。
それと共に、まもなくの雛の登場に心が躍ります。
そこで、なにか出来ないかなと思っています。
電話で話が出来るタイミングがありますか?」
その時の電話越しに、私は初めて彼の本当の病状を知りました。
ご自身のお体は本当にお辛く、想像を絶する大変な状況だったはずです。
それでも彼は、ご自身のことよりも、私の農園の復活を心から願い、
まもなくこの里や森にやってくる新しい生命を気にかけてくださっていました。
彼との最後のやり取りは、6月6日。
「雨対策等、気をつけて行って下さい。」
ご自身の生命の灯火がまさに消えようとしているその時でさえ。
最後の最後まで、私のこと、そして農園のことを気にかけ続けてくださったのです。
そして、毎日の「開拓日記」の投稿。
そこについていた会長からの最後の「いいね」は、7月10日でした。
言葉を交わせなくなっても、ずっと見守り、無言のエールを送り続けてくれていたのだと、今になって胸が締め付けられ、涙が止まりません。
彼が最期まで信じ、応援し、ご支援してくださったからこそ、
今の「しゅりの森自然農園」があります。
美しく豊かな里や森の中で、今日も元気に走り回るはちきん娘たちがいます。
会長が愛してくださった「しゅりたま」を、最高のかたちで再びお届けすること。
そして、胃甲会長のお店の店頭に、再び「しゅりたま」を並べていただくこと。
それが、一人の生産者として私にできる、彼への最大の恩返しだと信じています。
葬儀のご案内もいただいたのですが、私は参列を控える事にしました。
もし今、私がそこへ行ったら、きっと会長にこう叱られてしまう気がしたからです。
「何しに来たの?あなたは鶏さんたちのお世話をしなきゃ!」って…。
だから私は、今日もこの里や森で、
はちきん娘たちにいっぱいの愛情とこだわりの「ごはん」を届けます。
会長から頂いた「生命のバトン」を胸に、一歩ずつ、力強く前を向いて歩んでいきます。
胃甲会長、今まで本当に、本当にありがとうございました。
どうかこれからも、「あなたの農園」を、ずっと見守っていてください。
「あなたの農園」から空へ向かって、深く深く・・・・・・・



