
【新章・構想⑤】
みなさん、おはようございます!
2ヶ月間の養生期間と、
見えない脅威に神経をすり減らした鳥インフルエンザの警戒期。
じっと耐え忍んだ我慢の季節を乗り越え、
ついにその瞬間がやって来ます。
鶏舎の扉を開けた途端、
待ちわびた娘たち(鶏たち)が歓声をあげるように、
一斉に森の斜面へと飛び出していくことでしょう!
ふかふかに育ったネズミムギと白爪草を夢中でついばみ、
小さな足で力強く土を掻き分ける娘たち。
木漏れ日の下で無邪気に駆け回るその姿を想像するだけで、
今から胸の奥が熱くなります。
実は、この斜面への放牧は
「15時までの数時間だけ」と決めています。
なぜなら午前中、おうちで手作りのごはんをしっかり食べて、
所定の産卵箱で卵を産んでもらう必要があるからです。
娘たちの産卵は、夜明けから10時くらいの時間帯に集中します。
卵を産むという大仕事は、とても体力を使うもの。
だからこそ、産卵前にはしっかりと腹ごしらえ。
。
体力をつけてもらわなければいけませんからね。
そして産卵を終えてお腹をすかせた後も、
またしっかり食べてお腹を満たしてから
森の開拓作業に出発してもらうのです。
お腹ペコペコのまま外に出すと、
貴重な草の根っこまで食べ尽くす「過放牧」になりますし、
産卵前に外に出せば、
森の茂みでこっそり産んでしまいますからね(笑)

森へ出た娘たちは、熱心に地面を引っ掻き回し、
土を柔らかくほぐして新鮮な空気を含ませてくれる
耕耘作業(チキントラクター)に従事してくれます。
そして、彼女たちが森に落とす
こだわりの発酵ごはんをたっぷり食べて
腸内環境が整った娘たちのフンで「施肥作業」
生きた森の土に棲む微生物と力と合わせながら、
木々を力強く育てる最高の「有機質肥料」を施していきます。
娘たちが一生懸命足で土を耕し、森の栄養となり、
その豊かな土壌で育った若葉や昆虫を、
また娘たちが嬉しそうについばむ。
私と娘たちが、ともに支え合いながら
「生命あふれる森を育てる」
これが「しゅりの森」が目指すアグロフォレストリーの形です。
夕暮れ時、大自然の中を駆け回り、
私と一緒に開拓作業に励んでくれる娘たちは、
もうお腹がペッコペコ!
うちはホワイト企業?ですので、「定時退勤!」
私が急斜面を走り回って追いかけなくても、
娘たちは時間になれば自ら大行進して、
100%おうちへと帰ります。
なぜなら娘たちと
「お腹がすいたら、安全なおうち(鶏舎)へ帰ること」
そうお約束(習慣づけ)しているから。
そこには、毎日のふれあいの中で生まれた、
確かな信頼関係があります。
ただ、いつか完成する美しい森の姿を思い描くとき、
どうしても胸に迫るものがあります。
7年間、ずっと孤独な開拓生活でしたが、
今は300羽の頼もしい開拓のパートナーがいます。
私にとって娘たちは、
ただ卵を産んでくれる存在というだけでなく
ツルハシや鉈を手にして、一緒にこの森を豊かに育ててくれる、
世界一優秀な「開拓スタッフ」です(笑)。
草もまばらな過酷な生育途上の森の開拓期を、
文句一つ言わずに、毎日とうちゃんと一緒に
乗り越えてくれている第一期生のかわいいかわいい娘たち。
キミたちには、まだ何もない環境で苦労をかけてしまって、
本当に申し訳なく思っています。
でも、お前たちが泥だらけになって切り拓き、
耕してくれたこの土で育った木々が
やがて大きな森になり、必ず娘たちにとっての
『本当の楽園』にしていくことを誓っています。
彼女たちが命がけで耕してくれるこの森は、
確実に息を吹き返していきます。
共に創り上げるこの景色を、
どうかこれからも見守っていてください。
次回(構想⑥)は、この森にそびえ立つ「木々」が果たす、
素晴らしい役割についてお話しします。
それではみなさん、今日もよい1日をお過ごしください。
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