こんにちは。昨日はお話を投稿できなかったため、本日、2話投稿します。
最初の一話は岩瀬浦(いわせうら)に今も流れる「蘆山の瀧」(ろざんのたき)という滝の由来についてのお話です。
蘆山の瀧。近くに瀧の名の語源が見当たらない珍しい名称の瀧。(通常は地名など近くに由来がある)
聞いてみましたら、昔、岩瀬浦に流れ着いた唐の人がこの滝の神秘雄大さに感銘し、故国の蘆山をしのび「蘆山の瀧」と名付けたとのことでした。
その後、岩瀬浦に小さな庵ができた時も蘆山庵と名づけられています。
後年、福江大円寺第十四世唯浄周道師が蘆山庵を蘆山寺に改装するときも寺号を「瀑布山蘆山寺」と奉称しており、岩瀬浦における「蘆山の瀧」の存在の大きさが立証されています。
五島方角の一節に次もあります。
内は湊の岩瀬浦
岩瀬の瀧は四百尋
上より落つる女男瀑布の
落合う例の水音に
消えてぞ遠き三笑の
昔語りて蘆山寺の
― 略 ―
江戸時代、参観上下の人たちは、志自岐羽黒神社への海陸安全祈願参拝に合わせ、蘆山の瀧の前に立てば「心が洗い清められる」と言って、必ずここを訪れたといわれています。
蘆山の瀧(新上五島町観光物産協会)
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