10月25日からの蔵の解体が昨日11月12日無事終わりました。町中でお隣との空きスペースがない蔵の解体です。1週間は手壊しで業者さんは緊張の毎日だったと思います。私は記録のために現場を何度も行きましたが、主人はあまり見ませんでした。心の中は悲しみでいっぱいだったと思います。生まれた時から見ていた蔵。味噌樽の並ぶ蔵。夜中も麴の様子を見に入っていた室。きれいに整地された蔵跡を見て「なくなってしまったけど、再建に向けて動き出すことが出来るんだからこれでいいんだ」と二人で気持を前に向けました。
明日25日から解体が始ります。これまで小山屋醤油店の商いを支えてくれ蔵。昨日感謝の思いと安全無事を願ってお祓いをして頂きました。予定に入っていた土壌調査を先ずしたところ、やはり土壌は弱く改良が必要のようです。修復か建て替えか随分迷いましたが将来を考えたら良かったと思います。前に一歩進み始めました。
震災復旧が漸く進みだしたところの能登半島豪雨。七尾でも激しい雨が降り、地震での被害が大きくならないかと心配の数日でしたが当店は少しの影響で終わりました。奥能登の人々の被害を見るにつけ言葉がありません。私自身「頑張ってと声をかけられないけどがんばってください」と言われましたが、そんな気持ちです。味噌蔵は修理か再建で悩みましたが、将来を鑑み建て替えで進んいます。ここ数ヶ月でも地震や豪雨。基礎のしっかりした耐震で災害に強い蔵にする予定です。8月か9月には公費解体が入る予定でしたがまだで、蔵の再建は春になります。そのため今期の仕込みは知り合いの味噌屋さんに協力していただくことになりました。たくさんの人達に助けられています。感謝の気持ちでいっぱいです。
震災後初めて体験のお客様をお迎えしました。修復もなかなか進まず、壁が剥がれた状態を空気清浄機や植物で隠し、照明は壊れて裸電気のまま。ご満足頂けるかと不安でしたが、通訳さんや日本語が話せるお客様が何人もいて楽しく終えることが出来るました。少しずつですが前に進んでいます。
7月21日の東部商店街「おつかれサマー縁日」。お楽しみ企画の「宝探し」が大人気で側にいた私は「大人バージョンもして欲しい」と見てました。大根おろしをかけた越前風蕎麦を小山屋醤油店のだしつゆで出しました。キタニハーツおかみが縁日を盛り上げようと浴衣と襷を用意してくれましたよ。とっても暑い日でしたが、東部みんなの復興の気持ちも熱かった。