皆さん、ご無沙汰しております。
クラウドファンディング中は本当にお世話になりました。有難うございました。
現地ブラジルとの連絡調整や、メンバー同士での情報交換、返礼品の送付など、着々とプロジェクトは進行中です。ただ、一部の返礼品がまだですがもう少しお待ちください。
また、ブラジルへ渡航するチケットを発券しました。ブラジル国内便も予約完了です。そして、さらに嬉しい情報です!なんと・・・。素敵なメンバーが2名合流です。
1名は池田和幸君。綾町役場の職員です。ボランティアとして、実費ででも渡航して貢献したいとのことでメンバーに加わってくれました。
もう1名もボランティアで実費で参加してくれます。奥創平君。私の息子です。
合計6名でサンパウロの式典に向けて出発します!
そして、綾町の松本町長も、少し遅れて現地・ヴィトリアに合流となりました。
出発までに色々とあるかもしれませんが、現時点では順調?に行っているところです。
ちなみに、下記はJICAデスク宮崎の西村さんが記事を書いてくれました。JICAのほうで掲載してくれそうです。有難いですね。ぜひ、読んでみてください。
今後も、情報提供していきます。お楽しみに!!
JICA デスク宮崎
「 お雛様ブラジルへ行く」
綾の雛山 8 月 24 日開催ブラジルの宮崎県人会 75 周年記念式典にお目見え
皆さん、「雛山」って知っていますか?かく言う私は知りませんでした。雛山とは…宮崎県綾町に息づく古来の風習で、自 然の岩や木の枝、花などを持ち寄って、屋内に山の情景を再現し、そのなかにお雛様を飾るという、極めてユニークな雛飾 りの形態です。なぜ、山を模しお雛様を飾るのか?もともと、日本にひろく根付いている雛飾りは、ご存知のとおり桃の節句 で、女の子の健やかな成長を願うならわしです。綾では昔から、山の神様は女性であると考えられてきました。そこで、女の 子が生まれると、「山の神にふさわしいお祝いをしよう」と、初節句の時に地域ぐるみで家のなかに山をしつらえて、そこにお 雛様を飾るようになったのだそうです。他に類を見ない、綾独自の文化…やはり、豊かな森林と切っても切れない関係があ るのでしょう。少し、紐解いていきましょう。
豊かな森のふるさと・綾
綾と言えば…照葉樹林ですよね。日本は、高度経済成長期に、多くの森林で従来の天然林から針葉樹林に置き換えら れた背景があります。より早く生育し、木材として活用しやすく経済価値の高い杉などを中心に植栽が進んだのです。その なかで多くの原生林が消滅していきました。綾町は、実にまちの面積の 80%を森林が占めます。そして、日本の照葉樹自 然林が最大規模で残されています。ここまで大規模で原生的な森林は極めて貴重であり、ユネスコエコパークにも指定され ています。綾の人々は、この豊かな照葉樹林に経済に勝る価値を見出し、守り抜いたのですね。
綾町で国際的な視野を持ち活躍する人たち
写真左: 奥 誠司さん
福岡県福津市出身 中学校の社会科教師となり、その後 28 歳で「国際協力事業団 海外開発青 年」としてブラジルへ。日本語教師として 3 年間 活動。日系協会が運営する日本語学校で、日系ブラジル人の子どもたちに日本語を教える。帰国後、綾町に移住し有機農 業に取り組む。綾・早川農苑(有)シードカルチャー代表。
写真右: 小野 真敬さん
宮崎県綾町生まれ綾町育ち 2024 年 7 月 2 日 文責:西村真由美 東京でバリバリ働いたのち、家業を継ぐべく U ターンするも、田舎特有の閉塞感に打ちのめされる。そこから旅に出、結果 的に 7 ヵ月で 36 ヵ国を渡り歩く。リビア、ケニアのキベラスラム等にも滞在。現在、そば屋を中心に飲食店を複数店舗経営。 綾 雛山まつり実行委員長。
今でこそ地方への移住はトレンドでもありますが、30 年も前に「農業で人づくりがしたい」と、縁もゆかりもない綾町に飛び 込んだ奥さん。帰国後もずっとブラジルとのご縁を紡いできました。小野さんも世界を回るなかでブラジルを訪ねた経験が あり、4 年前、雛山まつり実行委員長になって間もない頃、宮崎県在住の日系ブラジル人 2 世である野崎さんからお雛様の 寄贈を受けます。奥さん、小野さん、野崎さんは「このお雛様をいつかブラジルで飾れたら…ブラジルで雛山が作れたら面 白いね!」と夢を語り合いました。その夢がだんだんと現実味を帯びていくことに…。2023 年、宮崎県人会世界大会が盛大 に開催されました。ブラジルからもたくさんの人が宮崎へ訪れる。これはまたとない機会!と、大勢の関係者を前に「ブラジ ル雛山構想」をプレゼンした小野さん。そこで来年、ブラジル宮崎県人会 75 周年の記念式典が開催されると知った小野さ んは、「じゃあ行こう!」と即決したそうです。
大切なもの、それは世界共通
皆さんは、ブラジルと聞いて何をイメージしますか?アマゾン!熱帯雨林!を思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。 うっそうと茂った広大な熱帯雨林を大蛇のようなアマゾン川が悠々と流れる光景は、映像で見るだけでも圧巻ですよね。実 はこの熱帯雨林は、ブラジルでも、かなり大規模な森林伐採が進んでいます。森が無くなるということは、生態系を破壊し、 ひいては我々人間の生存自体をも脅かす行為です。
雛山に込められた綾のエッセンス
雛山は、大自然への畏敬の念そのもの。昔の人たちは、人間がいかに弱い存在かよく分かっていて、祈ることが生活の 一部だったのでしょう。 この雛山プロジェクトのキモは、ずばり日伯合作!ブラジルの子どもたちにも雛山づくりに参加してもらいます。「一緒に 作ることで、雛山に込められた想いや祈り、自然とともに生きることを選んだ綾の文化を感じてほしい」と奥さん。小野さんも 「綾のほうも、逆にブラジルから気づき、得るものがあるはず」と応じます。人と人との交流、次の世代へと受け継がれていく 繋がり、お互いが学び合う国際交流…それは、きっとより良い世界をつくっていく礎になるでしょう。 綾から空を飛び海を越えブラジルへ渡るお雛様は、いったいどんな光景を目にするのでしょうか。8 月下旬に繰り広げら れる、お雛様の大冒険にご注目ください!
★日本と中南米との関わり JICA は「国際協力機構」ですが、その前身は「国際協力事業団」、さらにその前は「海外移住事業団」という組織でした。 日本はかつて政策として国を挙げて中南米への移住を促進した歴史があります。そういった経緯から、移住者の定着と生 活の安定を図るための支援を行ってきました。その取り組みの一環として、中南米の日系社会が形成されている国におい て、日本から若者を 3 年間派遣する「海外開発青年事業」が実施されました。