皆様、ご支援ご協力ありがとうございました。帰国報告最終稿です。色々とありましたが、結果的に大成功だったと私は感じています。雛山実行委員長の小野さん、副委員長の池田さん、この両名を中心に本当に素敵な「雛山」がブラジルに出現しました!ヴィトリアでは、超巨大大仏の近くの大仏堂にて、大仏の前に可憐な姿で…関わってくださった皆様のお陰で素敵な旅になりました!その最終目的地・ヴィトリアについて書かせて頂きますね。ここヴィトリア市はリオデジャネイロ州の隣で、北東に位置するエスピリトサント州の州都です。人口は40万弱。海岸沿いの美しくて治安が良い街です。個人的な話をしますが、30年前にここヴィトリアでJICA派遣の日本語教師をしていました。日本語教師・野球部監督・和太鼓指導と色んな業務を、ヴィトリア日系協会のもとでさせて頂きました。お陰様でとても有意義で充実した日々を送らせて頂きました。その関係もあり、今回までに4回のヴィトリア訪問をさせて頂きました。今回の雛山づくりも、日系の皆様に相談し、快く引き受けてくださり実現にこぎつけました。日系協会で飾るよりも、近くのイビラス市禅光寺の50周年式典会場で飾った方がいいのでは、というアドバイスを頂き、お寺の大樹さん・研道さんの了解を得ての実施となりました。素敵な式典にての展示に本当に感謝です。雛山づくりに関しては、サンパウロとは違いコケがなく、少し工夫が必要でしたが、そこは雛山づくりのプロが2名、立派に素敵な雛山に仕上げてくれました。禅光寺の記念式典会場の一角に飾らせて頂き、そして式典でも松本綾町長と、池田雛山副委員長がステージ上で、会場にいる500名を超える聴衆に、綾の雛山の説明をさせて頂きました。宮崎・綾の雛山が、地球の反対側・ブラジルで認知された瞬間です!!! 本当に嬉しかったですね。式典終了後の余興の部門で、和太鼓の演奏がありました。30年前に設立したヴィトリア太鼓クラブのメンバーたちが、今回のために部を復活させて演奏してくれました。聴衆から熱烈な拍手を浴びていました。とても素敵な式典となりました。ヴィトリア日系協会と禅光寺のご協力に感謝です。ヴィトリア日系協会の歓迎会が、式典の前日にありました。大勢の方が集まって頂き、皆さんの持ち寄りで美味しい食事を頂きました。ヴィトリアでも、日系の有志の方々と夕食会にも行きました。ここヴィトリアは8月28日から9月1日までの5日間滞在しました。28日に到着し29,30の2日間かけてイビラス市の禅光寺に出かけて雛山づくりをしました。その2日間、夜は日系の方々と食事を通しての交流、29日には松本町長が合流し、31日の式典参加となりました。サンパウロに始まり、モジダスクルーゼス、そしてヴィトリア。どこも同じように多くの方々に歓迎され、そして濃密な日々を過ごさせて頂きました。まだまだ、書き足りないことや、伝えたいことはたくさんありますが、この辺りで幕を閉じたいと思います。ここヴィトリアでは、空港到着時点から歓迎の文字で迎えられ、空港を去るときにも大勢の皆さんに見送られ、感謝感激の一幕でブラジルを旅立つことになりました。ブラジル雛山づくり! 人とのつながり!これから、新しい「人と人の交流」が始まります。綾とブラジル。遠くて近い存在だと思います。たくさんのご支援を頂いて進めてきたこの事業。帰国をもって一旦終了いたします。しかし、今回の小さな一歩が次につながっていくと確信しています。同行したメンバーを代表しまして、皆様に心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
今回は、第2回目の雛山展示場所。サンパウロ州のモジダスクルーゼス市について。ここモジは、人口45万人ほどある中核都市。ブラジルの中でも日系人の多い町です。そして、あの有名なサッカー選手・ネイマールの出身地です。さて、このモジでの雛山づくり。材料や道具は県人会の式典で使用したものを活用。その一式は、当地モジの山本さんが式典会場からこの地までトラックで運びこんでくれました。感謝。また、制作に関しては、一度式典での経験があるため、段取り及びイメージに関しては問題なく、スムーズに運びました。ほとんど、小野委員長と池田副委員長の2人がタッグを組んで、ドンドン作り上げていきました。そして、息子の創平がサポートするという要領で完成に至りました。ここモジは実行委員会メンバーの野崎里美さんの故郷です。野崎さんは宮崎県の清武町(現宮崎市)で子育てをされ、その際に使用した「雛人形」をこの地に持ってきて展示する、ということでこの事業がスタートしました。そのおかげで、今回、ブラジル3か所で雛山展示を実行することができました。野崎さんご夫婦に感謝ですね。ここモジでは、野崎さんの故郷だけあって、友人知人の方々にとてもよくして頂き大歓迎でした。雛山製作に関しても、道具の準備や材料調達に全面協力頂きました。そして、それだけでなく市長への表敬訪問や、昼・夜の食事会など、たくさんの御もてなしをして頂きました。日本とブラジル、距離は離れていても、思いを行動に移せば、本ものの人と人の交流が産まれます。そんな時間がここモジでも感じることができました。*モジダスクルーゼス市長室にて*市長さんを囲んで*シュラスコ、最高でした!モジには8月25日からの3泊4日で、滞在しました。制作に余裕を持って2日間時間を取りました。ここモジの雛山も本当に素敵なものが出来、市長さんの許可を頂き9月いっぱい展示することができるようになりました。*雛山の説明をポルトガル語で表示して頂いています。*チームワークで頑張りました!素敵なモジの街を後に、最後の展示場所ヴィトリアへ向かいます!次回の報告も楽しみにしてくださいね。
ご支援頂いた皆様へ帰国報告をさせて頂きます!ご無沙汰しております。今回のミッションですが、無事大成功のもと、9月3日に帰国いたしました。約2週間の旅程で、色んなことがあり、たくさんの報告内容となるため、2~3回に分けてご報告させて頂こうと思います。当面今回は、「雛山づくり」のメイン、ブラジル宮崎県人会75周年記念式典でのことを中心にお伝えしていこうと思います。お陰様で大成功!!!サンパウロ州の州都サンパウロ市の中心地域・リベルダージ(東洋人街)にあるブラジル日本文化福祉協会の体育館内で行われた記念式典にて、堂々たる綾の雛山が出現しました!皆さん、いかがですか?イキイキとした宮崎・綾の雛山が再現されていますよね。これがブラジルのサンパウロでお披露目されたのです!雛山実行委員長の小野さん・池田さんの努力と苦労もあり素敵な雛山に仕上がりました。そして、なんといっても現地サンパウロ州イビウーナから材料や道具を運んできて頂き、制作にもサポート頂いた高野さん親子の存在がとても大きかったです!!!*写真、左から2番目が高野さん。トラックの上にいるのが小野さん。感謝してもしきれないくらいです。日伯の共同合作ですね。日本のまごころ文化花開く、という感じですか。この制作を通して日伯の絆がとても深まりました。さて、今回の式典の雛山ですが、皆さんの協力で丸1日で仕上がりました。会館使用の関係もあり超特急で作り上げています。だからこそ、みんなの力で協働しながら、交流も深まっていきました。その過程を写真で数枚上げますね。そして・・・完成!!!この雛山が式典にて花を添えました。また、雛山実行委員会が感謝状を頂き、小野委員長が感謝状を頂きました!そして、宮崎県を代表する方々と写真撮影をし、我々制作メンバーも記念に写真を撮りました。*写真、右から2番目が高野さん、中央が高野しんたろうさん。終了後、ブラジル宮崎県人会長の蛯原さんからも感謝の言葉を頂き、我々の目標であった、ブラジル日系社会へ奉仕貢献するという使命が一つかなったところでした。昼食後に、余興の部に入り、太鼓の演奏やサンバの披露もありました。*日伯共演の和太鼓。宮崎県議会副議長の野崎議員と高野信太朗さんの共演。本当に盛り上がって、式典の幕を閉じました。これも、我々メンバーの思いからスタートした事業で、ここまでできたかという自負もあります。切っ掛けの野崎里美さんの子育てに関わった「雛人形」。これをブラジルへ!という思いで、里帰りの計画を立てました。野崎さんの雛人形を、いつかブラジルへという思いを胸に、綾町の雛山祭りで小野さんが使ってくれたことが橋渡しになりました。そして、今年の式典で実行。いろんな紆余曲折がありましたが、なんとか目標を達成することができました。ご支援頂いた皆様、本当に心から感謝申し上げます。最後に、追加で少しだけ。今回、資金的には十分な余裕はなかったのですが、2人の青年が志高く、協力サポートしてくれました。池田和幸さん(綾町役場職員、雛山副実行委員長)奥創平さん(綾町出身、長崎大学4年生) ←私の息子ですが…。この2人のお陰で素敵な雛山の制作の旅?となりました。2人とも自費での参加。自分の成長への投資と思って合流してくれました。本当に頭が下がる思いです。こちらも感謝で一杯です。さて、今回はサンパウロの雛山についてご報告させて頂きましたが、あと2か所(モジダスクルーゼス、ヴィトリア)については、また追ってご報告させて頂きます。簡単ですが、とりあえず第1報という事でご了承ください。本当にありがとうございます。綾日伯文化交流実行委員会 奥 誠司
皆様ご支援ご協力頂き有難うございました。ブラジルへ出発する日も近づいてまいりました。現地でのスケジュール調整や、使用する材料の手配等、色んなことがありますが、一つずつ解決しながら、何とか出発にこぎつけそうです。さて、そんな中、昨日(8月11日)壮行会を行いました。といっても、簡単な内内の身近な方々での会としました。メンバーの連帯感を強めることも視野に入れ、忙しいメンバー相互の情報交換も兼ねて、ご支援協力頂いた中心的な方をお呼びして、出発の挨拶を兼ねた壮行会?らしきものを行いました。 帰国報告会は、ご支援いただいた方々、幅広くご連絡させて頂き、写真や動画にて満足いただける結果報告にしたいと考えています。今回は3名のメンバーで始まった計画ですが、現時点で6名の渡航となりました。その3名の方を紹介しますね。1.野崎憲一郎 野崎里美さんのご主人。2.池田和幸 綾町役場職員。綾雛山まつり実行委員会副委員長。3.奥 創平 奥誠司の息子。大学4年生。ヴィトリアへの渡航歴あり。この3名が一緒に海を渡ることになり、心強い味方の出現に感謝ですね。また、綾町長も途中合流で参加されることとなり、行程は私たちと別行動になりますが、綾町在住者が5名ブラジルへ渡ることとなります。さて、現在、渡航準備中のまっ最中ですが、ほんとに雛人形が海を渡ります。ひな人形2体をスーツケースに各2個ずつ使い、丁寧に梱包して持ち込みます。いよいよです。ほとんどの資材等は現地で調達。特にコケの確保が相当厳しいので、そこを頻繁にオンライン協議中です。*今日の時点で使おうと考えているサンパウロのコケ。残すところわずか。細かなチェックをやりながら、メンバーは、通常の各自の仕事をしながらの毎日。大変ですが、やりがいのある事業です!ワクワク楽しみながら、頑張ってきます。皆さんも楽しみにお待ちください。綾日伯文化交流実行委員会 奥 誠司
皆さん、ご無沙汰しております。クラウドファンディング中は本当にお世話になりました。有難うございました。現地ブラジルとの連絡調整や、メンバー同士での情報交換、返礼品の送付など、着々とプロジェクトは進行中です。ただ、一部の返礼品がまだですがもう少しお待ちください。また、ブラジルへ渡航するチケットを発券しました。ブラジル国内便も予約完了です。そして、さらに嬉しい情報です!なんと・・・。素敵なメンバーが2名合流です。1名は池田和幸君。綾町役場の職員です。ボランティアとして、実費ででも渡航して貢献したいとのことでメンバーに加わってくれました。もう1名もボランティアで実費で参加してくれます。奥創平君。私の息子です。合計6名でサンパウロの式典に向けて出発します!そして、綾町の松本町長も、少し遅れて現地・ヴィトリアに合流となりました。出発までに色々とあるかもしれませんが、現時点では順調?に行っているところです。ちなみに、下記はJICAデスク宮崎の西村さんが記事を書いてくれました。JICAのほうで掲載してくれそうです。有難いですね。ぜひ、読んでみてください。今後も、情報提供していきます。お楽しみに!! JICA デスク宮崎「 お雛様ブラジルへ行く」 綾の雛山 8 月 24 日開催ブラジルの宮崎県人会 75 周年記念式典にお目見え 皆さん、「雛山」って知っていますか?かく言う私は知りませんでした。雛山とは…宮崎県綾町に息づく古来の風習で、自 然の岩や木の枝、花などを持ち寄って、屋内に山の情景を再現し、そのなかにお雛様を飾るという、極めてユニークな雛飾 りの形態です。なぜ、山を模しお雛様を飾るのか?もともと、日本にひろく根付いている雛飾りは、ご存知のとおり桃の節句 で、女の子の健やかな成長を願うならわしです。綾では昔から、山の神様は女性であると考えられてきました。そこで、女の 子が生まれると、「山の神にふさわしいお祝いをしよう」と、初節句の時に地域ぐるみで家のなかに山をしつらえて、そこにお 雛様を飾るようになったのだそうです。他に類を見ない、綾独自の文化…やはり、豊かな森林と切っても切れない関係があ るのでしょう。少し、紐解いていきましょう。 豊かな森のふるさと・綾 綾と言えば…照葉樹林ですよね。日本は、高度経済成長期に、多くの森林で従来の天然林から針葉樹林に置き換えら れた背景があります。より早く生育し、木材として活用しやすく経済価値の高い杉などを中心に植栽が進んだのです。その なかで多くの原生林が消滅していきました。綾町は、実にまちの面積の 80%を森林が占めます。そして、日本の照葉樹自 然林が最大規模で残されています。ここまで大規模で原生的な森林は極めて貴重であり、ユネスコエコパークにも指定され ています。綾の人々は、この豊かな照葉樹林に経済に勝る価値を見出し、守り抜いたのですね。綾町で国際的な視野を持ち活躍する人たち 写真左: 奥 誠司さん 福岡県福津市出身 中学校の社会科教師となり、その後 28 歳で「国際協力事業団 海外開発青 年」としてブラジルへ。日本語教師として 3 年間 活動。日系協会が運営する日本語学校で、日系ブラジル人の子どもたちに日本語を教える。帰国後、綾町に移住し有機農 業に取り組む。綾・早川農苑(有)シードカルチャー代表。 写真右: 小野 真敬さん 宮崎県綾町生まれ綾町育ち 2024 年 7 月 2 日 文責:西村真由美 東京でバリバリ働いたのち、家業を継ぐべく U ターンするも、田舎特有の閉塞感に打ちのめされる。そこから旅に出、結果 的に 7 ヵ月で 36 ヵ国を渡り歩く。リビア、ケニアのキベラスラム等にも滞在。現在、そば屋を中心に飲食店を複数店舗経営。 綾 雛山まつり実行委員長。 今でこそ地方への移住はトレンドでもありますが、30 年も前に「農業で人づくりがしたい」と、縁もゆかりもない綾町に飛び 込んだ奥さん。帰国後もずっとブラジルとのご縁を紡いできました。小野さんも世界を回るなかでブラジルを訪ねた経験が あり、4 年前、雛山まつり実行委員長になって間もない頃、宮崎県在住の日系ブラジル人 2 世である野崎さんからお雛様の 寄贈を受けます。奥さん、小野さん、野崎さんは「このお雛様をいつかブラジルで飾れたら…ブラジルで雛山が作れたら面 白いね!」と夢を語り合いました。その夢がだんだんと現実味を帯びていくことに…。2023 年、宮崎県人会世界大会が盛大 に開催されました。ブラジルからもたくさんの人が宮崎へ訪れる。これはまたとない機会!と、大勢の関係者を前に「ブラジ ル雛山構想」をプレゼンした小野さん。そこで来年、ブラジル宮崎県人会 75 周年の記念式典が開催されると知った小野さ んは、「じゃあ行こう!」と即決したそうです。 大切なもの、それは世界共通 皆さんは、ブラジルと聞いて何をイメージしますか?アマゾン!熱帯雨林!を思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。 うっそうと茂った広大な熱帯雨林を大蛇のようなアマゾン川が悠々と流れる光景は、映像で見るだけでも圧巻ですよね。実 はこの熱帯雨林は、ブラジルでも、かなり大規模な森林伐採が進んでいます。森が無くなるということは、生態系を破壊し、 ひいては我々人間の生存自体をも脅かす行為です。 雛山に込められた綾のエッセンス 雛山は、大自然への畏敬の念そのもの。昔の人たちは、人間がいかに弱い存在かよく分かっていて、祈ることが生活の 一部だったのでしょう。 この雛山プロジェクトのキモは、ずばり日伯合作!ブラジルの子どもたちにも雛山づくりに参加してもらいます。「一緒に 作ることで、雛山に込められた想いや祈り、自然とともに生きることを選んだ綾の文化を感じてほしい」と奥さん。小野さんも 「綾のほうも、逆にブラジルから気づき、得るものがあるはず」と応じます。人と人との交流、次の世代へと受け継がれていく 繋がり、お互いが学び合う国際交流…それは、きっとより良い世界をつくっていく礎になるでしょう。 綾から空を飛び海を越えブラジルへ渡るお雛様は、いったいどんな光景を目にするのでしょうか。8 月下旬に繰り広げら れる、お雛様の大冒険にご注目ください! ★日本と中南米との関わり JICA は「国際協力機構」ですが、その前身は「国際協力事業団」、さらにその前は「海外移住事業団」という組織でした。 日本はかつて政策として国を挙げて中南米への移住を促進した歴史があります。そういった経緯から、移住者の定着と生 活の安定を図るための支援を行ってきました。その取り組みの一環として、中南米の日系社会が形成されている国におい て、日本から若者を 3 年間派遣する「海外開発青年事業」が実施されました。