高木さんとお会いしたのは2020年2月7日、まさに高久書店のオープンその日でした。
「掛川に書店が、しかも個人書店がオープンするらしいよ」
そんな噂を聞きつけ、僕はいそいそと高久書店に足を運びます。
オープン当日ということでお店の前には花が並び、お客さんも入れ替わり立ち替わりで賑わいを見せていました。
僕は少し客足が引くのを待ってから入店し、店内を物色します。
個人書店と聞いていたので「きっと店主の好みの本で固めたラインナップになっているんだろうな」そう思っていましたが、想像は外れます。
店内を見渡せば様々なジャンルの本が並ぶ、いわゆる総合書店だったのです。
「この規模感のお店で総合書店…!?」
僕は驚きました。総合書店のイメージといえばやはり大型店でしたし、広くラインナップを揃えようとすればどうしたって小型店よりも大型店の方が強いはずだからです。
なぜ高木さんが総合書店を選んだのか、今ならその理由がちゃんとわかるのですが、当時はよく理解できませんでした。
そんなことをぼんやり考えながら中央の棚に足を踏み入れます。
そしてそこで続け様に興味を惹かれ、結果的に5冊の本を購入します。
高久書店を何度か訪れて思うのは、高久書店の本棚に並ぶ本からは「なぜこの本が今ここに並んでいるのか」という問いが発せられているように感じる、ということです。
後から知った話ですが、通常の書店では取次から自動的にその店に売ってほしい本が送られてくる仕組みがあり、これを「自動配本」や「見計らい配本」というそうです。
しかし高久書店ではそれを断り、どの本を仕入れるか、高木さん自身が1冊1冊吟味して決められているとのこと。高久書店に並ぶ本になぜ惹かれるのか、よくわかるような気がします。
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高木さんについては多くを語る必要はないでしょう。
高久書店の在り方や、そこに並ぶ本の方が、高木さんを正確に伝えているように思うからです。
とにもかくにも、これからも高久書店を応援し続けます。
皆さんもぜひ一度書店に足を運んでみてください。
高木さん、応援いただきありがとうございました!
以下、今回高木さんより頂いた応援メッセージとなります。
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掛川市は、「教養」という言葉が生まれた町です。また、全国に先駆けて「生涯学習」の実践を宣言した町でもあります。ポートカケガワを通じ、郷土の理念に根ざしたそんな「場づくり」にチャレンジする長濱さんを応援します。子どもたちが自由に本を読める空間ペイフォワードライブラリーの設置も素敵ですね。
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