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故郷喪失者たち(総勢13名)の作品をまとめた『沈んだ名 故郷喪失アンソロジー』

「故郷喪失」をテーマとした、故郷喪失者の表現を掲載する自主制作誌『沈んだ名 故郷喪失アンソロジー』を制作します。

現在の支援総額

358,800

119%

目標金額は300,000円

支援者数

101

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2024/03/30に募集を開始し、 101人の支援により 358,800円の資金を集め、 2024/04/30に募集を終了しました

エンタメ領域特化型クラファン

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故郷喪失者たち(総勢13名)の作品をまとめた『沈んだ名 故郷喪失アンソロジー』

現在の支援総額

358,800

119%達成

終了

目標金額300,000

支援者数101

このプロジェクトは、2024/03/30に募集を開始し、 101人の支援により 358,800円の資金を集め、 2024/04/30に募集を終了しました

「故郷喪失」をテーマとした、故郷喪失者の表現を掲載する自主制作誌『沈んだ名 故郷喪失アンソロジー』を制作します。

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こんにちは、故郷喪失アンソロジー主催の藤井佯(ふじい・よう)です。

クラウドファンディングは残すところあと1日となりました!

ありがたいことに、目標達成率が80%を突破いたしました!ありがとうございます!!

残り27時間ほどで終了です! ご検討のほどよろしくお願いいたします!


今回はせっかくなので、故郷喪失アンソロジーの掲載順についてお話しいたします。

現実→虚構→現実' へ

収録作は下記の通りです(掲載順)

いとー「あらかじめ決められた喪失者たちへ」
城輪アズサ「ロードサイド・クロスリアリティの消失」
闇雲ねね「これはあくまで私の話」
オザワシナコ「採集作業」
江古田煩人「帰郷の旅路」
伊島糸雨「塵巛声」
万庭苔子「回転草(タンブルウィード)」
藤井佯「安心で安全な場所」
湊乃はと「遺愛」
灰都とおり「絶対思想破壊ミーム小夜渦ちゃん」
神木書房「祝杯」
犬山昇「壊れていくバッハ」
玄川透「富士の雅称」
藤井佯「あらゆる故郷に根を伸ばす——なぜ故郷喪失を語るのか」

掲載順はあまり苦労せずに決定しました。活動報告にて、3編ずつ収録作品を紹介してまいりましたが、まさに全体として大きく4つに分けられると考えています。

いとー「あらかじめ決められた喪失者たちへ」
城輪アズサ「ロードサイド・クロスリアリティの消失」
闇雲ねね「これはあくまで私の話」

冒頭3編は、期せずしてエッセイ×3本になりました。まずは、いとーさんのエッセイ(論考に近い)をお読みいただき、故郷喪失アンソロジーの立場を知ってほしいという思いがあります。続いて城輪アズサさんのエッセイと闇雲ねねさんのエッセイは、どちらも私たちの世界、現実世界に根ざした話をされています。身近な場所に存在するかもしれない、自分とは別の故郷喪失についてこれらのエッセイを通じて思いを馳せていただきたいなと思っています。

オザワシナコ「採集作業」
江古田煩人「帰郷の旅路」
伊島糸雨「塵巛声」

続く3編は、どれもこの世界とは別の世界の話です。しかしその中で描かれる故郷喪失は普遍的なものであり、私たちにも共感できるものでしょう。オザワシナコ「採集作業」は耽美で儚い、この世界より少し状況が悪化している世界、江古田煩人「帰郷の旅路」はレトロフューチャーで人々が星間を移動するような世界、伊島糸雨「塵巛声」は人類とは起源の異なるであろう生命体の幻想的なポスト・アポカリプスの世界を描きます。

万庭苔子「回転草(タンブルウィード)」
藤井佯「安心で安全な場所」
湊乃はと「遺愛」

続く3編は、この世界の今を描いています。湊乃はと「遺愛」は現代からおよそ100年ほど前の世界が舞台となっていますが、藤井佯「安心で安全な場所」→湊乃はと「遺愛」の順番で読んでほしくてこの場所に据えました。万庭苔子「回転草(タンブルウィード)」は、世界中で争いが、虐殺が、喪失が繰り返されている今まさに読まれるべき作品で、フィクション度の高かった前3編の世界から一気にこちらの世界に引き戻す役割を担っていただいています。

灰都とおり「絶対思想破壊ミーム小夜渦ちゃん」
神木書房「祝杯」
犬山昇「壊れていくバッハ」
玄川透「富士の雅称」

終盤4編は、故郷の在り方、喪失の在り方を探る力作揃いです。灰都とおり「絶対思想破壊ミーム小夜渦ちゃん」は、「故郷への帰路は前方にある」というコリン・ウィルソンの言葉を引き、故郷を求めあちら側へ行ってしまった人々と、この世に在り続けそこへ至る道を見つけようとする語り手の姿が描かれます。神木書房「祝杯」では現代に生きるゲイカップルが登場します。母親を亡くした船藤の喪失の描かれ方と、彼に寄り添う嘉崎の姿が印象的です。犬山昇「壊れていくバッハ」では、今まさに喪失されゆく故郷が描かれますし、玄川透「富士の雅称」では、故郷にありながら故郷を喪失しているフォンの生き様が刻まれています。

藤井佯「あらゆる故郷に根を伸ばす——なぜ故郷喪失を語るのか」

最後に、拙いながらもささやかな論考を掲載し、まずは一区切りといたしました。各作品の描く故郷喪失がどのようなものであったのか、また日本において故郷喪失の問題はどのように語られてきたのかを読み解く文章になっています。

全体としては、現実→虚構→現実' ということを考えながら掲載順を考えていました。
どの作品も、リアリティが高いのですが、それをどの程度フィクション(つまり、この世界とどの程度の距離を持って書かれているか)に紛れ込ませているかで分類してみました。そしてそれをもとに、ゆるやかに波打つ感じで、フィクションの濃淡のグラデーションを行ったり来たりしながら読み進められるように配置しています。

以上になります。本作はどこからお読みいただいても楽しめるかとは思いますが、掲載順にお読みいただけますとなおお楽しみいただけるのではないかと考えています。


終了迫る!

クラウドファンディングは残り1日! 4月30日までで終わりです。

ぜひご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

こちらから、リターンをご検討ください。よろしくお願いいたします。

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