杏子(あんず)は、最初は譲渡する予定で預かっていたワンコでした。
前に預かっていた子がそろそろ譲渡というタイミングで、次の預かりワンコを探していたところでした。
愛護センターのブログを読んでいたら、気になる子がいました。→リンク
ずっと外を見つめて身体を固くしているのが、まだ名前がなかったころの杏子です。
2014年の写真です。
一体どうしてこんなに人間が嫌いなんだろうか?と気になり、「ちょっと口が出る子(噛む子)ですよ」と言われましたが、「噛まれてもいいや」という気持ちで引き出してもらいました。
引き出してみると、確かに無理に何かをしようとすると「嫌なことをしたら噛むわよ!」と、少し歯を当ててきます。でも、穴が開くほど噛む子ではありませんでした。
2回くらいシャンプーして、家の中に自由にしたものの、常に人間を警戒して、常に人間の反対側の壁に張り付いています。スパルタ式で逃げようとする杏子を無理やり外に連れ出して散歩をしたりして、そのうちなんとか散歩ができるようになり、撫でられるようにもなりましたが、まだ杏子の方からは距離のある様子でした。
顔が可愛いので「是非うちの子に」という家庭はそれなりにいたのですが、人間嫌いの杏子に合いそうな家庭(噛まれても何があっても逃がさないという決意のある家庭) はなく、「譲渡した途端逃がされそうだな」という予感しかなくて、結局2年半我が家で里親探しをしていました。
数年の預かりボランティアの間に、すでに 「譲渡先で逃がしても探してもらえず、そのまま連絡もなくなる」というパターンを何度も耳にしていた私は、せっかくここまで人慣らしをしたのにまた逃がされては2年半の労力が水の泡になりかねません。
私は散歩中に突然杏子が暴れだし(何かにびっくりして)リードに爪が引っかかって剥がれたことがありますが、それでも絶対にリードから手を放しませんでした。爪は剥がれてもまた生えますが、逃げた杏子は二度と見つからない確信があったためです。
そんなこんながあり、結局、杏子はうちの子にすることにしたのです。
「うちの子にする」と決めた途端、杏子もそれを感じたのかみるみる人馴れが進み、5年もたったころにはすっかり甘えん坊になりました。
ナナコに次ぐおばあちゃんワンコ(推定13歳)として、我が家で過ごしています。



