対談!
NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会 代表東川隆太郎さん×NPO法人GROAD代表鈴木
NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会、代表の東川隆太郎さんにインタビューしてきました!
歴史に詳しい東川さんに、薩摩スチューデントの魅力についてお話を聞いてきました。
以下、東川さん(ひ)・鈴木(す)と表記しています。
Q1 東川隆太郎さんが思う薩摩スチューデントの魅力を教えてください。
ひ:薩摩英国留学生派遣を考案した島津斉彬、実行し形に移してきた五代友厚たち、またそれを支える薩摩藩、この3つの関係性と存在がとても魅力的ですね~
鎖国時代の当時は、幕府として海外を排除しようという考えが主流でしたが、
斉彬は海外から学ぶものがあるという考えを持っていて、五代友厚に伝えてきました。
そういった枠を超えた考えをできる斉彬がいたことがすべての始まりです。
斉彬が亡くなった後は、五代友厚が中心となり、薩摩英国留学生派遣実現に向けて取り組んできました。
薩摩英国留学生19名派遣には1人あたり現在の1~2億円ほどの費用がかかりましたが、豊かではない薩摩藩が国禁を犯すほどの大きなリスクをとってまでも膨大な費用を出して支援したからこそ、送りだすことができたと思いますね。
Q.薩摩英国留学生派遣を実施するにあたって、相当大変な状況だったことは、なんとなくわかりますが、どれくらい大変だったのか、わかりやすく教えて頂きたいです。
ひ:人類が月面着陸に初めて成功した!というくらいの大変さ、価値があったかと思います(笑)
す:おお、わかりやすいですね!!!
ひ:どれくらい大変だったのかというと。主に4点ありますよ。
① 時間がかかる
鹿児島からイギリスへ船で渡るのに2か月間かかったと言われています。
船の上は薩摩英国留学生にとって、学校でした。
船上では、英語の勉強をして、イギリスに着いた時点で英語はペラペラに話すことができていたそうです。
② 前例がない
当時は、屋久島の存在すら、知られていないくらい海を越えた先に何があるかわからない状況でした。
③ リスク
死ぬかもしれない、というリスクがありました。
④ 膨大な費用
一人あたり1~2億円かかったと言われています。
19名派遣したので、19億円は最低でもかかったみたいですね(笑)
す:屋久島の存在すら鹿児島本土の人に知られていないということは、かなり勇気のいることだったのですね。大変驚きました。
Q薩摩英国留学生たちが帰国後、どれくらいの影響を日本に与えたのでしょうか。。。
ひ:実は、薩摩英国留学生が帰国後にすぐ活躍したわけではなかったんですよ。
帰国後にも戦争があり、明治時代になったときに花開き始めました。
明治時代で国が世界と向き合うようになってから、、、ですね。
世界を経験した薩摩英国留学生たちは、薩摩の精神を忘れなかったというのが大きかったのではないでしょうか。
また、薩摩のスピリッツを忘れずにちゃんと日本のために活かしたということがポイントだと思います。
鹿児島の風土、育てられた家族、留学を支援してくれた薩摩藩、人に恥じないように生きるという精神があったからこその活躍だったと思います。一生をアメリカで過ごした長沢鼎は、アメリカで鹿児島弁を最期まで使っていたと言われているほど鹿児島を大切に思っていました。
なので、現代版薩摩スチューデント19名には、クラウドファンディングでご支援してくださった方々への感謝の気持ちを忘れずにいてほしいですね~
Q薩摩スチューデントで好きな人物はいらっしゃいますか。
ひ:僕は19名皆好きですね(笑)
「チーム」で行ったということが好きですね。
A〇B48ではないですけど、やっぱり「チーム」です!(笑)
薩摩スチューデントを送りだした後にも、薩摩から米国に派遣している実績があります。
でも皆知らないでしょ?
す:知らなかったです・・・
ひ:日銀の初代総裁になられた方もいますよ!
Q東川さんはとある取材で、「今年は明治元年から150年。これまでは旧政権を壊していく・変えていくという時期でした。これからの時代は新しく作っていく・構築していく時期になるので、偉人と呼ばれる方々が活動していく時期に入ります。なので明治維新はこれからなんじゃないか」と語っておられました。
す:すごく印象的なメッセージでして…
ひ:いいこと言っているね~(笑)
これまでは、今までの秩序やシステムを壊していくことをしてきました。これからは、過去を検証して未来に何を創っていくのか考えることが大事ですね。せごどんは今年のドラマで人気になりますが、これからも伝えいく必要がありますよね~
若い人が若い人なりに、歴史を知り、それをもとに考え実行していくことが大事だと思います。
だからこそ、今年の夏の現代版薩摩スチューデント19名には薩摩スチューデントの歴史を知り、それをもとにチャレンジしてほしいですね~!
東川さん、お忙しいところ、取材の時間を頂きまして誠にありがとうございました。
実際にお話を聞く中で、薩摩スチューデントの魅力、素晴らしさを知り、
現代版薩摩スチューデントを送りだすことは意味のあることだという確信をもつことができました!
(写真→右:東川さん・左:鈴木)