飯綱町では農泊の会という組織があり、のらのらも受け入れ農家として登録していまして、毎年6月ー7月は6-8校の首都圏からの中高生の受け入れをしています。
先週は千葉県から2校、中学3年生の女子5名と中学2年生の男子5名を受け入れました。
のらのらでは、農業だけでなく、6次産業体験を意識した体験プログラムを提供することを心がけています。
受験や進路選択を意識し始める時期に、6次産業(1次としての農業。2次としての醸造と加工、3次として飲食と宿泊)をかいつまんで体験してもらうことで、さまざまな業種や仕事について知る・考える契機になり、自分の好き嫌い、向き不向きに気づくヒントになればとの考えからです。
一泊3食というパターンがほとんどで、限られた時間内で最大限の体験をしてほしいとの思いからついつい詰め込み過ぎてしまいがちですが、子どもたちにも先生方にも親御さんにもとても喜んでいただいており、私も主人もとてもやりがいを感じています。
ところで、六次産業体験とは?
と思われる方も多いと思いますので、事例をご紹介しながら解説したいと思います。
まず、子どもたちがのらのらに着くと、館内の案内をして、ウェルカムドリンクとしてのらのらで栽培したりんごから作ったりんごジュースを飲みながら自己紹介タイムです。
自分の好きなことと嫌いなことを話してとお題を出します、(これが意外とすっと出てこない子が多い)
その後、土蔵に移動して、プロジェクターを使ってオリエンテーション。株式会社はすみふぁーむはどんな事業をどんな理念を持って行っているか、6次産業とは、農業の3K(キツイ、危険、稼げない)から3K(感動・感謝・共感)への転換メソッド、日本ワインの立ち位置、(私たちが考えるところの)SDGsの真意などなど熱く語ります。
その後、ツリーハウスや田んぼ、りんご畑、ブルーベリー畑、野菜畑をぐるっとガイド。歩きながら野草の説明をします。これはよもぎ、これはイタドリでジャムにすると美味しいよ、このギシギシもスイパも食べられるよ、たんぽぽは全草食べられるしハルジオンもお味噌とあえて食べたら美味しかったよ、とか。日常的に食べなくても身近に食べられるものがたくさんあることを知っているだけで、何かあった時になんとかなる、生きていけるって安心できるでしょ?とか話しながら。
田んぼでは水路がどうなっているかをたどり、そこにはさまざまな生き物たちがいて、田んぼが環境保全に直結していることも伝えます。
お昼ご飯はカレーです。はすみふぁーむで商品化した自家製りんごとワインで煮込んだカレーを食べてもらい、直売所で販売する際のポップのキャッチフレーズを考えてもらったりします。(→プチマーケティングレッスン)
午後は農作業。
女子中学生にはりんごの摘果作業、男子には田んぼの雑草取りを体験してもらいました。
始めは泥んこにはいったとたん、気持ち悪い、洗い流したいと叫んでいた子もすっかり戦力になって作業してくれました。
乗用草刈機はマリオカート状態で男の子には大人気。
そして、作業の後は夕食までフリータイム。
頑張ったご褒美に土蔵でカラオケも。
夕食はBBQ、そして花火
雨の日は、野草茶を作ったりジャムを作ったり(←加工体験)
これがざっくりしたのらのらの6次体験メニューです。
必ず伝えているのは、
「どんな仕事でも大変なんだけど、自分が好きなこと、価値ある仕事と思えること、やりがいを感じられることならきっとどんな困難でも乗り越えられる、でもそういう信念みたいなものがないと困難にぶつかった時にそこで止まってしまうのよ。だから、揺るぎない信念や理念をもった大人になってね。そうすれば、人生たいていのことはなんとかなるから」
ということです。
子どもだけでなく大人もです。
なんとかなる、という心持ちと楽観、なんとかするぞ!、という強い意志・意気込み、それが人生の荒波を乗り越える肝なのではないでしょうか?
長い活動報告となってしまいましたが、最後までご一読くださりありがとうござおました。
これからもたくさんの子どもたちに伝え続けたいと思います。
旅行業の登録をしたら、より多くの方お子さんにこうした体験してもらえるかな、と思っております。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。