みなさんは、"杓子(しゃくし)"というものをご存知ですか?今でいうと、ご飯をよそうときに使う"杓文字(しゃもじ)"も杓子にあたります。物をすくうために使う、棒の先が平たくなったものが杓子です。
実はこの杓子、なんとお箸よりも古い歴史があり、縄文時代からあったそう。日本人が煮炊きをするようになったころから使われ始め、少しずつ発展してきました。
そして時が進み…ここでようやく本題です。オタマジャクシの語源となった、「お玉杓子(おたまじゃくし)」が登場します。このお玉杓子。実は"お多賀杓子"から転じたもので、多賀大社がルーツにあるんです!
奈良時代前期のこと。女帝、元正天皇が病に伏され、多賀大社の神官たちは治癒を祈念することに。そこで献上されたのが、大きな杓子に乗せた強飯(こわめし)でした。
※強飯…もち米を蒸したもの
その後、元正天皇は無事快復。杓子は縁起物となり"お多賀杓子(おたがしゃくし)"と呼ばれるようになりました。
それが転じて「お玉杓子」「お玉」につながり……形の似たカエルのこどもも、"オタマジャクシ"と名付けられました。
ーーーーー
余談ですが……
11月1日あげた、この写真の棒(かい)。
これはマッシングの時にモルトを攪拌して、ダマにならないように混ぜる必須アイテムなのですが……多賀の杓子の素材だと言われている、シデノキなんです。こだわりました!
ーーーーー
△多賀大社
ちょっとしたお話ですが、みなさんに少しでも多賀を身近に感じていただきたく、筆を執りました。
長くなりましたが、ぜひまた多賀を訪れていただければ幸いです!