Check our Terms and Privacy Policy.

【奄美に美術教育を届けます!】武蔵野美術大学の学生による挑戦

2015年から始めた旅するムサビin奄美。黒板ジャックや壁画制作など9年間で20回ほど実施し、美大生は奄美の文化を肌で感じ、歴史など多くを学びながら、子どもたちにフレッシュな美術の活動を提供してきました。費用は学生の自己負担が大きく、今後の継続的な活動のため、皆様のご支援、心よりお待ちしております。

現在の支援総額

478,700

159%

目標金額は300,000円

支援者数

47

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2024/07/18に募集を開始し、 47人の支援により 478,700円の資金を集め、 2024/09/15に募集を終了しました

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

【奄美に美術教育を届けます!】武蔵野美術大学の学生による挑戦

現在の支援総額

478,700

159%達成

終了

目標金額300,000

支援者数47

このプロジェクトは、2024/07/18に募集を開始し、 47人の支援により 478,700円の資金を集め、 2024/09/15に募集を終了しました

2015年から始めた旅するムサビin奄美。黒板ジャックや壁画制作など9年間で20回ほど実施し、美大生は奄美の文化を肌で感じ、歴史など多くを学びながら、子どもたちにフレッシュな美術の活動を提供してきました。費用は学生の自己負担が大きく、今後の継続的な活動のため、皆様のご支援、心よりお待ちしております。

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

黒板アート の付いた活動報告

thumbnail

9月15日をもちまして、クラウドファンディングの期間を無事終了いたしました!約2ヶ月間、多くの方々に企画の周知・ご支援にご協力いただきました。みなさまに、ご報告と御礼を申し上げます。総支援額は478,700円。第1目標を達成したのち、ネクストゴールとして設定した50万円に近い金額を達成することができました!ご支援のおかげで、3月の活動の目処も立てることができ、参加学生と運営スタッフ一同、感謝してもしきれません。各実施校の先生方、奄美市議会、奄美市教育委員会、龍郷町教育委員会、そして児童・生徒のみなさま及び保護者の皆さま。武蔵野美術大学の卒業生や教職員のみなさま。その他たくさんの方々のご協力のおかげをもちまして、プロジェクトを成功させることができました。なお、今後、ご支援いただいた方々へは、ご登録いただいたメールアドレスにて、リターン発送やオンライン報告会の詳細、各情報をお知らせしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。さて、明後日には、夏の龍郷町の参加メンバーが大学にて活動の反省会を行います。そして3月に実施するプロジェクトの参加メンバーも決まりまして、次の活動に向けて着々と動き始めております。今後もより良い活動を目指して、頑張りますので、引き続き応援のほど、よろしくお願い申し上げます!旅するムサビ運営チーム担当:井下


thumbnail

クラファンも残り1週間となりました。インタビューの最終回は、片岡真菜(かたおか まな)さんです! 現在、彫刻学科4年の片岡さん。明るく元気な雰囲気で、カラフルな色を身にまとい、ダイナミックな彫刻を制作されています。作品はこちら↓ 材料は、木彫だけでなく、布なども使用したミクストメディア。野外の大きな彫刻は迫力があります。 初日、素敵な服装で表れた片岡さん。赤やピンク系の服がお好きだそうです。そんな色へのこだわりも、作品に表れていますね。Q. 片岡さんは、なぜ旅ムサに参加されているのでしょうか。A.(片岡) 授業以外で、美術に関する活動がしたかったからです。黒板ジャックや対話鑑賞、地域の人々との交流など、個人では出来ない体験が旅ムサではできると思いました。Q.以前は北海道の企画にも参加されていましたよね。奄美でのプロジェクトはいかがでしたか?A.(片岡) 奄美の自然や文化を身を持って体験できました。滞在期間が長かったため、地域性や食文化、気候、街ごとの雰囲気などの観点でも奄美らしさにも目を向けることができましたし、そのことについて奄美の人々と会話をし、考えを深めることができました。 また、学生、美大生という立場だからこそ、奄美の人が心を開いてさまざまな事を話してくれるように感じました。(訪れた際は、「第61回奄美まつり」の期間中でした。)Q.  旅ムサを通して社会と関わることで、美大生という、自分自身の立場を考えるきっかけにもなりますよね。 活動をするなかで何か気づいたことはありますか?A.(片岡) 奄美に住む人々にとって、自然や文化は生活と密接に関わっており、それに対する詳しい知識があることが当たり前であるように感じました。そのため、モチーフに起用するものはかなり入念に調べたほうが良いと思いました。 例えば、私は黒板ジャックで奄美の動物をモチーフに絵を描きましたが、動物の名前や見た目はあらかじめ調べていても、奄美の人々は、その動物がどんなふうに鳴くか、どんな風に飛ぶか、鈍臭いのかすばしっこいのか、人懐っこいのか臆病なのか、光に当たると目の色が金色になる……など、写真だけではわからない外見的特徴などを知り尽くしていました。  奄美の地での美術は、奄美に住む人全員が奄美を誰よりも知り尽くしているという意識を持たなければならないと感じました。(自然観察センターにて。ルリカケスの資料を見ました。)Q. 鋭い意見ですね!東京から奄美にきて1〜2日で見たものを絵にしても、現地の方々の目はごまかせない。絵には良くも悪くも、全部表れてしまいますよね…。 コミュニケーションのきっかけとして有効な黒板ジャックを、どのように活かしていけるか。旅ムサの課題でもありますし、まだまだ様々な可能性があると思います。片岡さんは、北海道訓子府の旅ムサで知り合った森さんとは仲良し。一緒にいると、より一層エネルギーも倍増しています。普段は元気いっぱいな片岡さんですが、制作になると……表情が一変。吸い込まれるような集中力で慎重に作業しています。完成です!夏祭りの屋台の絵。よく見ると、奄美の生き物たちが……これには子どもたちも大喜びです!対話鑑賞にて。「触っても良いの?!」と驚く声がきこえました。Q. この作品について教えてください。タイトル:《いにゅ》サイズ:60×60×60 cm素材:プードルボア、綿 感情の受け皿のような作品にしたいと思いました。鑑賞者が求める存在に変化して欲しいと願い、素材やフォルム、表情、色を選び、どれも柔らかい印象になるよう心がけました。Q.  ふわふわの手触りに児童の皆さんも大喜びでしたね。対話鑑賞で出た意見のなかで印象的だったことはありますか?A.(片岡)「この作品はぬいぐるみに見えるか、彫刻に見えるか?」という質問をした時に、意見が分かれたことが印象的でした。「可愛いからぬいぐるみ」という意見もあれば、「世界に一つだから彫刻」「こんなぬいぐるみは見たことないから彫刻」などの意見がました。 私自身、この作品が彫刻なのか、ぬいぐるみなのかはっきりしていませんが、みなさんの中で彫刻とぬいぐるみには違いがある事を知ることができ、興味深かったです。Q. 児童のみなさんと交流してみて、いかがでしたか?A.(片岡) 人見知りをする子もあまりおらず、対話鑑賞で積極的に発言してくれるなど、元気で好奇心旺盛な性格の子が多いと感じました。 また、外部から来た人間そのものに対しても興味を持ってもらえているように感じました。より長くコミュニケーションが取れる時間があったら良いなと思いました。Q. 奄美の自然で特に印象的だったものはありますか?A.(片岡) 星空と海です。どちらも無限に続くような感覚に陥るほど広大で美しく、感動しました。Q.これから更にやってみたいと感じたことはありますか?A.(片岡) 今回お世話になったりゅうがく館や、地域の方々と繋がれるような企画をしてみたいです。 武蔵野美術大学と美術の、両方を好きになってもらいたいですね。 また、奄美の人がやってみたい事(絵が描きたい、立体が作りたい、焼き物をつくりたい、みんなで一つの作品を作りたい、、など)の希望を事前に聞き、それらをかなえるような企画をしてみたいです。 自らの立ち位置を踏まえた冷静さを持ち合わせながら、前向きな提案をたくさんしてくれた片岡さん。 卒業後はご実家のお仕事を継ぎ、経営の道に進みたいとのこと。そんな進路を見据えた片岡さんが、彫刻学科で学び、そして旅するムサビに参加し奄美の地を訪れたこと……ますます興味深く、今後の活動が楽しみです。 片岡さん、ありがとうございました! 6回にわたる学生インタビュー。更新のペースが遅れてしまっておりましたが、ここまでお読みくださった皆さま、ありがとうございます。 クラウドファンディングもいよいよ、残り1週間となりました。より学生の言葉やメッセージを発信できるよう、運営側も尽力していきます。 引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます!インタビューアー:連携共創チーム 井下


thumbnail

今年の夏の参加学生にインタビューをする企画。第5弾は、建築学科1年のFさんです!ご本人のご希望によりお名前は伏せています。 今回、初めて旅ムサに参加したFさん。哲学や神話に関心があり、考えることが好きだそうです。静かで独自の感性を持ち、黙々と仕事に集中するFさんは、メンバーの雰囲気にも一石を投じてくれるような存在感がありました。作品はこちら↓ 建築学科の授業では、このような建築模型を制作します。 初日のお昼ご飯にて。最近は「言語化」のことで悩んでいると話すFさん。 自身の感性や感じたことを言葉で表すことがなかなか難しいそうです。 言語の外にあるようなものを、色や形、質感、光、空間に落とし込むことを学んでいる……とはいえ、表現者にも言語化が求められる現代において、多くの人が抱える悩みかもしれません。 先輩である里見さんに、「それなら、言語化ゲームやってみない?」と提案され、興味津々に。目の前の情景を、片っ端から言葉にしていくゲームだそうです。ワークショップでも使えそうな、面白い遊びですね!Q. 初めての旅ムサでしたが、今回はなぜ参加されたのでしょう?A. (Fさん) 今年の干支にもありますが、龍郷町という町名に龍が入っていて、親しみを感じました。そこから奄美の土地に興味を抱き、参加してみたいと思いました。Q. 干支から興味を持つなんて、Fさんらしくて素敵です。対話鑑賞で持ち込んだ作品でも、龍が描かれていました。この作品について教えてください。A. (Fさん) 暗闇の中に光の道筋をつくり、竜が一筋の光道を導いている。漆黒に染まる夜中、光を蒔いている。希望を運ぶ神の使いとして現れる姿を描きました。Q. 対話鑑賞ではどんな意見が出ましたか? 光を強調して、救いに近いイメージで描きましたが、少し寂しそうな気もすると言ってくれた方がいました。龍とは、人にとって架空の神に近い位置づけかと思われましたが、どちらかというと、同じ人に近いような視点で見てもらえたかなと思います。Q. なるほど…確かに、この絵の龍は親しみやすさが感じられるのかもしれませんね。 古くから奄美で信仰対象とされてきた「ノロ」や「ユタ」のお話を思い出しました。 Fさんにとって奄美の文化や自然はいかがでしたか?A. (Fさん) 歴史や文化が風土にも残っているのかもしれませんが、奄美大島は絶滅危惧種など、希少価値の高い生物が生息しているのが印象的でした。夜にしか活動しない生物や奄美の気候によって生息できる植物をみて、場所によって生まれる価値を感じました。夜にしか見ることができないものが沢山ありました。 また、天体(星)やマングローブなどに触れ、自然の原点に回帰したような感覚がありました。その環境に身を置くことができ、感動しました。(23時、「三太郎線」にて大量の黒ウサギを発見。)赤尾木の海岸で見た満点の星空です。そしてこれが翌日には……………完成です!手前の地球の表現にこだわり、じっくり丁寧に制作していたFさん。星の輝きが伝わってきますね!Q. 今回、美大生として、奄美に美術教育を届けるということについてどう感じましたか?A. (Fさん) 美術の鑑賞は、感性を広げて育てるものだと思いますが、「つくる」ことによって感性を開拓できることも美術の役割だと思います。 今回は黒板アートと対話鑑賞という形で、鑑賞による伝え方でしたが、その上で、児童の皆さんが何かを「つくる」ようなアウトプットの機会も設けることで、美術と人々の距離も近づくのかなと感じました。Q.児童の皆さんと一緒に何かをつくるワークショップなども面白そうですよね。A. (Fさん) はい。今まで私は、ほぼ単独作業で他者の意見を介して作ることが少なかったので、共同で何かを作り上げる体験がしてみたいです。交流することによって、そこから生まれるものも、一緒に作り上げていくものも変わってくると思うので、面白そうだと思います。Q. 今回、児童の皆さんと交流してみていかがでしたか?A. (Fさん) 前向きに考えて率直に自分の感じたことを言葉で伝えることが上手だと思いました。絵画に関心を示している子が多い印象があり、美術の発展の可能性を感じました。また、子供と会話する機会があまりなかったので、子供ながらの意見を聞くことができて、懐かしい気持ちになりました。 –––––––––––学部1年生で初めて旅ムサに参加したFさん。奄美の自然や文化を感じ、また積極的に他者と交流し、考え、何かを得ようとしている姿に力強さを感じました。今後の制作がとても楽しみです。Fさん、ありがとうございました!インタビューの企画は次回で最終回となります。クラウドファンディングも残り8日となりました。ネクストゴールにむけ、さらなるご支援が集まり大変ありがたい限りです。引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます!インタビューアー:連携共創チーム 井下


thumbnail

夏も終わりに近づいてまいりました。インタビュー企画第4弾は森 千春(もり ちはる)さんです!現在、彫刻学科3年の森さん。奄美プロジェクトへは、去年に引き続き、2回目の参加となります。非常に元気でパワフルな、頼もしい旅ムサ経験者です。写真からも伺えるエネルギッシュさ。グループの雰囲気にも活気をもたらしてくれます。初日の居酒屋では、同じ彫刻学科の片岡さんと、何やら恋愛の話を話している…?と思いきや…まさかの「ブロンズへの愛が止まらなくて困っている!!」という内容でした。( ゚д゚)彫刻学科の数ある専攻のなかで「鋳造工房」に所属した森さん。ブロンズとは、彫刻の素材の中でも特に原価が高い素材のひとつ。日本では制作できる工房が限られており、卒業後も制作を続けていくのは至難の業だそうです。そんな森さんの作品はこちら↓Q. 対話鑑賞、旅ムサステイなど多く参加されている森さんですが、なぜ、今回も奄美のプロジェクトに参加されたのでしょう?A.(森)今年3月に奄美、崎原の旅ムサに参加して、奄美の人々の暖かさに触れたからです。(昨年3月、崎原小中学校の壁画プロジェクトに参加した森さん。)Q. 奄美の旅ムサは、他の旅ムサと比べてどうでしたか?A.(森)「自分たちが旅ムサin奄美を作っていくんだ」という気持ちでいかないと、企画が進んでいきませんでした。もっとガツガツ意見を言いながら進めていけば良かったなと思いました。だからこそ、感じた気持ちとか、今度はもっとこうしたいとか、色々な感情が生まれました。Q. そうですね。先方と、そして学生同士と……、一方通行ではなく、相互に意見を出し合うことで、まだまだ色々な可能性を追求できると思います。美大生として、奄美の地で美術を伝えるということをどう感じましたか?A.(森)奄美の人々は魂からアートが好きだと気づきました。外から来た武蔵美生が美術の良さを伝えるというのは、もしかしたらお門違いなのかもな、とも少し思いました。それでも、美術が好きと思っていても、体験したり、生で作品を見たりする機会は、地域の特性上、少ないと思います。自分たちの作品を見せたり、実際に描いてみたりすることを、地域の人に見せることで、美術がもっと奄美の人に近い存在になるのではないかと思いました。Q. なるほど…普段は、美術が好きな人間しか周りにいない、特殊な環境にいる私たちですが、旅ムサなどを通じ、一歩外に出てみると、全く違う社会が広がっていますよね。美術を学んできた自分が、社会において何ができるのか、考えるきっかけにもなりますよね。(奄美といえば、スーパーマーケットの「ビックⅡ」。)全力で海を満喫!そして……制作になると、途端に静寂に包まれます。このギャップが、かっこいい!完成です!!大量のスマイルマークは、教室内の掲示に貼ってあったクラス全員の似顔絵だそうです!Q.児童のみなさんと交流してみて、どうでしたか?A.(森)どこの場所でもこどもはこどもで、みんな可愛いです。ただ、あの綺麗な海や自然を見て育っていると考えると、感性とかは違ってくるのかなと思いました。Q.対話鑑賞で持ち込んだ作品について教えてください。A.(森)タイトル:《無題》無作為に選んだ平面の形を立体にしてみました。その平面を組み合わせた形から、展開図を作りそれを立体にしました。Q.奄美で更にやってみたいと思ったことはあらますか?A.(森)公開制作などをやってみたいと思いました。もっと地域の人の目に触れるところで活動ができたら、旅ムサの良さが奄美の人に伝わるのかなと思いました。(お世話になった戸口小の先生にご紹介いただき、名瀬市の「酒屋まえかわ」にて、たこ焼きとお酒をご馳走になりました!)Q. 関東の自然に囲まれた環境で育った森さんですが、奄美の自然はどう感じましたか?A.(森)海と星がすごく綺麗でした。砂浜が綺麗で、海水がにごってはなく、本当にみんなが想像する海の色で、グラデーションもあって、すごい綺麗で感動しました。星もあんなに流れ星が見えるとは思っていなくて、360度星空の空間とか初めてで、夜砂浜で星空を見た時間は贅沢な時間でした。これだけでも、ここに来た甲斐があるなと思いました。(ちょっとした星空なら、家の近くでも見えると言う森さんでしたが、「奄美の星空は全然違った…」と話していました。)(夜の海辺のジャングルにて。ヤドカリの大行進です。)卒業後は、大学院に進み、もう少しブロンズの作品制作を続けたいと話す森さん。持ち前のパワフルな魅力と、制作への情熱で、何をつくりだしていくのでしょう。これからのご活躍もますます楽しみです!森さん、ありがとうございました!インタビューは残り2名です。まだまだ、個性的なメンバーが続きます!みなさまどうぞお楽しみに!インタビューアー:連携共創チーム 井下


thumbnail

早いもので、クラウドファンディング終了まで、のこり18日となりました。インタビュー第3弾は、バウシュ 杏奈さんです! 現在、デザイン情報学科2年のバウシュさん。今回、旅するムサビへは初めての参加となります。作品はこちら↓ 作品は、少しデカダンスを思わせるような、濃厚な雰囲気。  ドイツにルーツを持つバウシュさんは、同じ大学の空間演出デザイン学科のファッションを専攻する先輩からの依頼を受け、モデルの仕事もされたこともあるそうです。放つオーラに、「描く以前に、描かれる側の人ですよね…?!」とメンバーも旅の終始、惹きつけられていました。 初日の晩御飯では、「今年のパリオリンピックの開会式、とても良かった!」と話すバウシュさん。何気ない会話からも独自の感性が伺え、作品を見るとそれに納得できるのも、美大生らしいコミュニケーションのうちのひとつと言えるかもしれません。Q. 今回の奄美のプロジェクトに参加するきっかけは何でしたか?A.(バウシュ) 就活に役立つ課外活動を探していた時に、旅ムサを見つけました。美術教育が浸透していない地域にムサビ生が美術の魅力を伝える、という理念に大変共感し、大学で学んだことや自身のポテンシャルを発揮するチャンスだと考えて参加を決めました。奄美大島という、都会とは正反対の離島に行ってみたかったのです。Q. デザイン系の学生の参加はどちらかというと少ない方で、今回旅ムサを知ってもらえて嬉しいです。参加して良かったことや、感想を教えてください。A.(バウシュ) 奄美の自然、非日常を全身でめいっぱい感じられたことが何より良かったです。子どもたちとの触れ合い、自然の色彩や様子、現地で生きるアーティストの作品など、せまいキャンパスの常識を破るような経験ができましたが、すべて今後の制作に活きると思います。 また、現地での新しい出会いがどれも温かかったです。もちろん、学科も経験も違う旅ムサの仲間と出会えたのがこのうえなく嬉しいです。(奄美の透き通るような海)そして黒板は……完成です!!水の音、リズムが聞こえてくるようですね!Q. 対話鑑賞は、バウシュさんはi pad上で作品の写真を見せていましたね。作品について教えてください。A.(バウシュ) タイトル:《石》(授業のモチーフでした。) 純白ロール紙、ダンボール、アクリルガッシュ、エアキャップ、砂利、ガムテープ等を使った大型作品。 人間の内面(心の中?)には色々な汚れとか傷とかがあるけど、みんな成長を経てそういった優しさを得ている。(後ろの壁一面のダンボールとかも無理やりツギハギに繋げてたりと、ひとつの形になっててもボロボロ)感情にのってそういう醜い部分が露呈するときもあるけど、私にとっては不完全なところが人間の美しさだと思う…というコンセプトがあります。Q. 対話鑑賞で印象的だった意見はありますか?A.(バウシュ) 展示している場所について、どこだろう?と興味を持ってくれました。空間に気をつけた作品なので、同じように空間に興味を持ってくれているのかな、と思うと嬉しかったです。Q. 写真作で見せた場合でも、空間についての意見が出るのは鋭いですね!バウシュさんは特に、児童の皆さんと積極的に交流されていました。感想や、子どもたちに伝えたかったことなどはありますか? A.(バウシュ) かわいい…。まだ自分の生活が世界の全てで、物事に限界があるなんてまだ思わない年齢。もしいつか何かに挫折したりしても、好きな方法で次のステージに進めることを知ってほしいです。対話鑑賞ではアートに正解はないことをたくさん伝えましたが、生活の上でもそれは同じだと思っていてほしいです。(活動終了後、たくさんの子どもたちとipadで絵を描いて交流していました。)(児童の皆さんと別れを惜しむバウシュさん。宿に帰ってからも、「本当に、ずっとあの場所にいたかった…」と、思い出を語っていました。)Q. 今回初めて、奄美の地で、美術教育を届けるという活動をしてみて、どうでしたか?A.(バウシュ) 奄美の人たちはとても温かく、美しい自然がそのまま人柄に表れているようでした。しかし、生まれ育ったゆえに恵まれた環境の魅力に気づいていない人々もいるのではないかと感じました。奄美大島の人たちに対して、奄美大島の魅力を伝えることへの意義を感じました。 美術は、見たことのあるものをさまざまな形で表現してその魅力を再認識できるところが醍醐味だと思います。そのような点では、黒板アートをはじめ、崎原での取り組みは現地に美術を伝える上で素晴らしいと感じました。(昨年、壁画プロジェクトでお世話になった崎原小学校にご挨拶に伺いました。)Q.奄美の自然で一番印象的だったものはありますか?A.(バウシュ) 星空と海。東京に帰ってから、あのこぼれんばかりの豊かな風景が忘れられなくて恋しいです。毎晩夜空を見ちゃうくらいには…。都会では見えていないだけで同じ星空があることを考えて、いつも勇気をもらっています。Q.バウシュさん自身、これから更にやってみたいと感じたことはありますか?A.(バウシュ) 完成度や周りの目などのしがらみにとらわれず、もっと自由に制作をしたいです。自身の感性を信じてみたい。 また、次に奄美に行く機会があったら、今度は奄美の人たちと一緒にワークショップを通して制作したり、距離を縮め、もっと時間をかけて美術の魅力を伝えていきたいです。(戸口小学校 森校長先生から、記念のお品と温かいメッセージをいただいてしまいました。)–––––––––––––––人1倍旅を楽しみ、メンバーの雰囲気を前向きにしてくれたバウシュさん。奄美の子どもたちと触れ合っているときの幸せそうな表情、そして奄美の方々や、学生メンバーとの出会いを心から喜んでいる様子が強く印象に残りました。 可能性に溢れる2年生。豊かな感性で受け止めたことが、今後どのような活動や制作に繋がっていくのかとても楽しみですね。バウシュさん、ありがとうございます!インタビューも残るは3名となりました。次回も何卒、よろしくお願いいたします!インタビューアー:連携共創チーム 井下