こんばんは。実行委員長の水野です。
2008年の当時を知らない私たち実行委員会の面々。
陰で支え、期待の声をまず真っ先に向けてくださるのはこのようなお二人です。
正村 美里(岐阜県美術館 副館長)
「土から生える」が甦る⁈
2008年秋、日ごろ目に留めることもない場所が突然、神聖なる奉納の場、祝祭の場となった。
伊藤慶二、鯉江良二、田中泯、坂田和實、遠藤利克等々…ひと筋縄ではいかない顔ぶればかり。今で言う、サイトスペシフィックな地域再生の芸術祭の先駆けだったのだが、何だかややこしそうな作品が、古びた窯跡や製陶場の跡屋に並び、薄暗く広がる採土場で、泯さんが踊った。会場の全てを回るのに(車だったにもかかわらず)、随分と歩かされた記憶が残る。しかしどの作品、展示、そしてあの暗闇の踊りからも、野太い土の声が聞こえた。まさに地に足の着いたそれだった。
2024年秋、当時の中心メンバーである安藤雅信、高橋綾子両氏を軸に、次世代を担う力が集まるという。大地から聞こえる声!今再びヨミガエレ!
安藤 明子(百草・衣生活アトリエ主宰)
この地は太古より可塑性の粘土質の資源に恵まれた土地で、中世には、庶民の器から茶陶までの幅広さで多様な需要に応えてきました。
近現代になり、時代の要請に応え産業として成長すると共にそれ故の問題も生まれました。山を削って土肌が露わになった採土場や、土岐川の濁流が痛ましく思えた大量生産の時代を越えていま、貴重な資源に感謝し共存することを、皆で目指せる時代となりました。
この地に受け継がれた土と人との歴史、土を介した人々の営みの記憶が息づく各場所で行われるアートプロジェクト「土から生える」
アーティストがそれぞれの場の力から触発され表現するリアリティある作品を、実際に身を置き体験してみませんか?アートを通して、将来も貴重な遺産として受け継がれていくことを希います。ご協力いただければ幸いです。
そして、2008年の「土から生える」に触れられる写真展が、今週9/27(金)から新町ビルで始まります。初日の夜には、芸術監督・安藤雅信、監修・高橋綾子、2008年を記録した写真家・山田亘を迎えたトークイベントも開催。ぜひご参加ください!
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「 土星探査2008 」土から生える アーカイブ写真展 山田亘
期間:2024年9月27日(金)~10月7日(月)/入場無料
場所:新町ビル(多治見市新町1-2-8)
写真作家の山田亘さんは、2008年の「土から生える」において、作家の会場下見から最後の打ち上げ宴会まで、現場に寄り添って撮影を遂行されました。
さらに記録写真とは別に、美濃の土地を独自の視点で探索して撮り下ろし、サテライト企画として写真展も開催。記録写真の一部は、書籍『土から生える 場の力に挑んだ10人』(美術出版社)に収めることができましたが、未公開の膨大な写真資料が存在します。
今回、16年ぶりに新たなプロジェクトを興すにあたって、あらためて当時の様子や熱気、作品や関わる人々の生き生きとした表情などを紹介したいと思います。
【トークイべント】
「 2008年の土から生えるとは?」
山田亘×高橋綾子×安藤雅信×水野雅文
日時:2024年9月27日(金)
場所:新町ビル
入場料:1,000円(公式オンラインストアから予約可能)
MIROKU COFFEE 出店 ※ワンドリンクオーダーのご協力をお願いします。